正社員で事務員として働き手取り「17万円」です。娘のアルバイト代が「時給1300円」なのですが、私より稼いでいますか…?
本記事では、手取り17万円とアルバイトの時給を比較するのに加え、正社員とパート(アルバイト)の違いも解説します。
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手取り17万円の時給はいくら?
手取り17万円の時給を計算するにあたって、まず月給を出しましょう。手取り額は、額面から社会保険料や税金が引かれた金額で、月給の70~85%といわれています。85%と想定すると、手取り17万円の額面は約20万円です。
1日8時間労働を週5日、月20日行っているとすると、月の労働時間は160時間です。月給と月の労働時間から時給を計算すると、約20万円÷160時間=約1250円となります。今回のケースでは手取り17万円の時給は約1250円のため、時給1300円のアルバイトより低いといえるでしょう。
ただしこの時給は、月給や労働時間によって変動するため、あくまで目安としてください。
正社員とパート(アルバイト)の違い
「正社員よりもパート・アルバイトの方が稼げるのであれば、正社員になる必要はないのでは?」と感じる方もいるかもしれません。しかし、正社員とパート・アルバイトには給料以外に違いがあるため、給料だけでどちらがよいか判断するのは避けた方がよいでしょう。
ここでは、正社員とパート(アルバイト)のおもな違いを4つの観点から解説します。
契約期間
正社員は、期間の定めがない雇用契約で働くことが基本なため、長期的に安定して働けます。
一方パートやアルバイトの場合、契約期間が設定されている有期契約のケースも多く、数ヶ月や1年ごとに契約更新が必要なこともあります。有期契約の上限は原則として3年と定められており、更新の有無によっては仕事が突然なくなる可能性もあるかもしれません。
パート・アルバイトでも無期雇用の場合は、正社員同様、期間の定めなく働けます。
社会保険・雇用保険
一般的に正社員であれば、社会保険や雇用保険などに自動的に加入しますが、パートやアルバイトの場合は勤務先や勤務状況によって変わります。政府広報オンラインによれば、以下の条件に当てはまる場合は、パートやアルバイトでも社会保険の加入対象です。
・週の所定労働時間が20時間以上
・所定内賃金が月額8万8000円以上
・2ヶ月を超える雇用の見込みがある
・学生ではない
・従業員数51人以上の企業で働いている
また、厚生労働省によれば、雇用保険の加入条件は以下の通りです。
・1週間の所定労働時間が20時間以上
・継続して31日以上雇用されると見込まれる
福利厚生
福利厚生には、法的に義務付けられている法定福利厚生(社会保険など)と、住宅手当や家族手当などの会社独自の福利厚生である法定外福利厚生があります。
法定福利厚生は、正社員、パート・アルバイトともに公平に支給されるのが一般的です。一方で、法定外福利厚生は、会社によってはパートやアルバイトだと利用できないケースもあります。
仕事内容
多くの職場では、パートやアルバイトは補助的な業務を担うケースが多く、正社員が中心となって企画や管理などの中核業務を担います。
例えば、スーパーであれば品出しやレジ業務はパートやアルバイト、売り上げ管理やスタッフ育成は正社員が担当するといった分担が一般的なようです。事務職でも、パート・アルバイトは書類整理や入力作業など、比較的負担の少ない作業を任されることは少なくありません。
しかし、正社員とパート・アルバイトで明確に仕事内容が分かれているわけではありません。会社によっては、正社員もパート・アルバイトも同じような仕事をする場合もあるでしょう。
正社員で手取り17万円より時給1300円のアルバイトの方が稼げる場合もある
今回のケースにおいて、手取り17万円を時給換算すると約1250円となり、時給1300円のアルバイトよりも低くなります。時給だけで見るとアルバイトの方が得に見えるかもしれませんが、雇用の安定性や社会保険、福利厚生など、正社員には収入以外にもさまざまな価値が含まれています。
収入面だけでなく、ほかの部分も考慮したうえで、正社員とパート・アルバイトのどちらがよいか判断するようにしましょう。
出典
厚生労働省 地域別最低賃金の全国一覧 令和6年度地域別最低賃金改定状況
厚生労働省 6.パートタイム労働者を取り巻く関連諸制度(1ページ)
政府広報オンライン パート・アルバイトの皆さんへ 社会保険の加入対象により手厚い保障が受けられます。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
