今年の夏ボーナス「手取り27万円」でしたが、SNSでは「50万円超」が当たり前!? 実際の平均額はどのくらい?

配信日: 2025.07.16 更新日: 2025.10.21
この記事は約 3 分で読めます。
今年の夏ボーナス「手取り27万円」でしたが、SNSでは「50万円超」が当たり前!? 実際の平均額はどのくらい?
社会人として働いており、夏のボーナス支給を楽しみにしている人も多いのではないでしょうか。その際に、支給額がどのくらいになるのかだけでなく、支給額が周りと比べて少ないのか多いのかも気になるところです。
 
なかにはSNSで50万円超えが当たり前などの投稿を目にして、自身のボーナス支給額が少ないのではないかと疑問を感じている、支給額の具体的な判断基準が分からない人もいるかもしれません。
 
しかし、実際のボーナス支給額は、業種をはじめ、勤続年数や年齢、査定などが影響しているため、SNSの投稿はあくまでも一つの意見と受け止めておくとよいでしょう。
 
本記事では、2025年夏のボーナスの妥結額や平均支給月数などを解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

ファイナンシャルプランナー

FinancialField編集部は、金融、経済に関する記事を、日々の暮らしにどのような影響を与えるかという視点で、お金の知識がない方でも理解できるようわかりやすく発信しています。

編集部のメンバーは、ファイナンシャルプランナーの資格取得者を中心に「お金や暮らし」に関する書籍・雑誌の編集経験者で構成され、企画立案から記事掲載まですべての工程に関わることで、読者目線のコンテンツを追求しています。

FinancialFieldの特徴は、ファイナンシャルプランナー、弁護士、税理士、宅地建物取引士、相続診断士、住宅ローンアドバイザー、DCプランナー、公認会計士、社会保険労務士、行政書士、投資アナリスト、キャリアコンサルタントなど150名以上の有資格者を執筆者・監修者として迎え、むずかしく感じられる年金や税金、相続、保険、ローンなどの話をわかりやすく発信している点です。

このように編集経験豊富なメンバーと金融や経済に精通した執筆者・監修者による執筆体制を築くことで、内容のわかりやすさはもちろんのこと、読み応えのあるコンテンツと確かな情報発信を実現しています。

私たちは、快適でより良い生活のアイデアを提供するお金のコンシェルジュを目指します。

2025年夏のボーナスの妥結額は86万2928円

一般財団法人労務行政研究所の「東証プライム上場企業の2025年 夏季賞与・一時金(ボーナス)の妥結水準調査」によると、2025年夏季賞与・一時金の支給水準(東証プライム上場企業の全産業ベース114社)となる妥結額(労使交渉により決まった金額・実際の支給額に近い数値)は、86万2928円である旨を伝えています。
 
ただし、産業別によって夏季一時金妥結額に違いがあり、製造業は90万2288円、非製造業は71万5328円でした。
 

前年同期比3.8%増

同調査によると夏季一時金妥結額は、2022年以降4年連続で増加しているとのことです。対前年同期比は図表1のとおりで、2025年の夏季一時金妥結額は過去最高額を更新しています。
 
【図表1】

2025年夏季一時金妥結額 2024年夏季一時金妥結額 対前年同期比
全産業 86万2928円 83万1003円 3.8%増
製造業 90万2288円 87万508円 3.7%増
非製造業 71万5328円 68万2863円 4.8%増

※一般財団法人労務行政研究所「東証プライム上場企業の2025年 夏季賞与・一時金(ボーナス)の妥結水準調査」より筆者作成
 

業種によってボーナスの支給額に違いがある

同調査では、製造業と非製造業の業種別妥結水準について図表2のように伝えています。
 
【図表2】

区分 2025年夏季一時金妥結額
製造業 水産・食品 77万857円
紙・パルプ 70万7143円
化学 85万9172円
ゴム 83万5000円
鉄鋼 93万4000円
非鉄・金属 86万4494円
機械 95万4431円
電気機器 93万1911円
輸送用機器 98万7670円
自動車 104万4621円
非製造業 建設 97万6667円
商業 60万8036円
陸運 40万5836円
情報・通信 90万7250円
電力 89万2600円

※一般財団法人労務行政研究所「東証プライム上場企業の2025年 夏季賞与・一時金(ボーナス)の妥結水準調査」より筆者作成
 
産業別だけでなく業種によって妥結額に違いが見られますが、あくまでも参考程度にしておくとよいでしょう。夏のボーナスの支給額は業種以外に個人の査定、勤続年数、年齢、なども関わってくる可能性が高いからです。
 
夏に限らず賞与の支給額は人それぞれ異なり、高額な人もいる一方で数万円程度の人や支給すらされない人もいます。また、ボーナスには査定期間があり、該当の期間内における個人の能力や勤務態度などの評価が低く、勤続年数も短いとなれば支給額も低くなる可能性が高いです。
 

⽀給⽉数は平均2.55ヶ月

同調査によると2025年夏季賞与・一時金の支給月数は、集計社数115社の平均で2.55 ヶ月とのことです。産業別で見てみると製造業は2.66ヶ月、非製造業は2.02ヶ月なので、自身のボーナス支給月数と比較する際の参考にしてみてください。
 

ボーナス支給額には条件があることを理解しておこう

一般財団法人労務行政研究所の「東証プライム上場企業の2025年 夏季賞与・一時金(ボーナス)の妥結⽔準調査」が伝える、2025年夏季賞与・一時金の支給水準(東証プライム上場企業の全産業ベース114社)となる妥結額は86万2928円でした。夏のボーナスの手取りが27万円だった場合と比べると、その金額差は大きなものでしょう。
 
しかし、ボーナスの支給額は就いている業種だけでなく、その人の査定や勤続年数、年齢などが関わり、一律ではありません。自身のボーナス支給額が少ないと感じるのであれば、現在の勤務先で査定が上がるようにスキルを身に着ける、または転職を視野に入れるといった方法も検討してみてください。
 

出典

一般財団法人労務行政研究所 東証プライム上場企業の2025年 夏季賞与・一時金(ボーナス)の妥結水準調査
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

  • line
  • hatebu
【PR】 SP_LAND_02
FF_お金にまつわる悩み・疑問