友人の会社は去年1万円以上「給料」が上がったそうです! うちは少ししか変わらなかったのですが、やっぱり「大企業」の方が賃上げ率は大きいんでしょうか?

配信日: 2025.08.22 更新日: 2025.10.21
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友人の会社は去年1万円以上「給料」が上がったそうです! うちは少ししか変わらなかったのですが、やっぱり「大企業」の方が賃上げ率は大きいんでしょうか?
物価高による支出の増加により、家計のバランスが崩れている家庭は少なくないでしょう。そのような状況で、打開策の一つになるのが給料の増加です。しかし、賃上げを実施するかどうかやその金額は会社によってさまざまです。
 
本記事では、大企業と中小企業における賃上げについて解説します。
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大企業と中小企業の賃上げ率

株式会社東京商工リサーチによって、「『賃上げ』に関する企業アンケート」の結果が公表されています。
 
大企業という言葉は広く使用されていますが、明確な定義は存在しないようです。一般的には、「中小企業よりも規模が大きい企業」が大企業と呼ばれています。中小企業には中小企業基本法による定義があり、その基準となるのは資本金額や従業員数です。ただし、その基準の数字は業種によって異なります。大企業や中小企業の定義はさまざまです。
 
なお、本調査においては、資本金が1億円以上である企業を大企業、1億円未満である企業を中小企業と定義しています。
 
調査結果によると、アンケートに回答した全企業のうち、85.22%が2025年度の賃上げを予定しています。2024年度は84.20%であったため、1.02%の上昇です。実施率を企業規模別に見ると、大企業が92.86%である一方で、中小企業では84.63%となっています。中小企業の実施率は全企業でみたときの実施率も下回っており、大企業との差は8.23%です。
 
賃上げを実施する企業における賃上げ率の構成割合を、賃上げ率の階層ごとに表1にまとめました。
 
表1

賃上げ率(前年度比) 中小企業 大企業 全企業
1%未満 1.37% 0% 1.29%
1%~ 5.77% 3.94% 5.65%
2%~ 16.17% 11.18% 15.85%
3%~ 28.96% 26.31% 28.79%
4%~ 11.5% 19.07% 11.98%
5%~ 27.09% 32.23% 27.42%
6%~ 3.24% 3.94% 3.28%
7%~ 2.26% 1.31% 2.2%
8%~ 0.88% 1.31% 0.91%
9%~ 0% 0% 0%
10%~ 2.48% 0.65% 2.37%
20%~ 0.08% 0% 0.08%
30%~ 0% 0% 0%
40%~ 0% 0% 0%
50%以上 0.13% 0% 0.12%
平均値 3.94% 4.02% 3.94%
中央値 3.5% 4% 3.5%

出典:株式会社東京商工リサーチ「「賃上げ」に関する企業アンケート調査」を基に筆者作成
 
階層ごとの賃上げ率における構成割合が最も大きかったのは、大企業が5%以上6%未満の32.23%、中小企業は3%以上4%未満の28.96%、全企業では3%以上4%未満で28.79%でした。
 
また、中小企業における賃上げ率の平均値は3.94%、中央値は3.5%です。一方、大企業の平均値は4.02%、中央値は4%となっており、どちらも中小企業を上回っています。
 
これらの結果を踏まえると、賃上げ率は中小企業よりも大企業のほうが大きいことが分かります。
 

賃上げ以外で年収を上げる方法

ここからは、勤務先の賃上げ以外に年収を上げる方法を紹介します。
 

年収が高い部署や部門へ異動する

同じ会社であっても、部署や部門によって年収が異なることは少なくありません。環境を変えることも、年収を上げる方法の一つです。
 

転職をする

転職は年収を上げる方法として有効です。
 
現在の会社と同じ業界に転職する場合、これまでに培った経験や知見が転職先の仕事に活かせます。人手不足は著しく、多くの企業は即戦力を求めているでしょう。経験や知見は武器になり、高い年収を得られるかもしれません。
 
現在の会社とは異なる業界へ転職する場合、年収相場が高い業界を狙える点がメリットでしょう。年収はさまざまな要素によって決まりますが、業界もその一つといえます。
 
年収相場が高い業界に転職することで、現状よりも高い年収を得られる可能性があるでしょう。業界の年収相場は経済や世の中の動向などによって変化しますが、IT業界や金融業界などは年収相場が高いことで知られています。
 

賃上げ率は大企業のほうが大きい

株式会社東京商工リサーチの調査によると、2025年度に賃上げを予定している企業は、大企業が92.86%、中小企業は84.63%です。
 
階層ごとの賃上げ率における構成割合が最も大きかったのは、大企業が5%以上6%未満で32.23%、中小企業は3%以上4%未満で28.96%でした。なお、中小企業の平均値は3.94%、中央値が3.5%であるのに対し、大企業は平均値が4.02%、中央値が4%と、どちらも中小企業を上回っています。
 
これらの結果を踏まえると、中小企業よりも大企業のほうが賃上げ率は大きいといえるでしょう。
 

出典

株式会社東京商工リサーチ 「賃上げ」に関する企業アンケート調査
 
執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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