会社の“新卒採用HP”を見たら「基本給26万円」で衝撃!「勤続6年目の私とほぼ同じなんて…」いくら人で不足とはいえ“不公平すぎ”ませんか? コロナ禍就職の28歳が「賃金逆転」に憤る理由

配信日: 2026.05.17
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会社の“新卒採用HP”を見たら「基本給26万円」で衝撃!「勤続6年目の私とほぼ同じなんて…」いくら人で不足とはいえ“不公平すぎ”ませんか? コロナ禍就職の28歳が「賃金逆転」に憤る理由
少子高齢化による労働人口の減少から、昨今は人手不足が深刻化しています。物価高という生活コストの負担増加といった背景もあり、初任給は上昇傾向にあります。
 
一方、すでに在職している社員も同レベルの「賃上げ」がなされているかというと、企業によって差がある状況です。ここ数年で賃上げは進んでいるものの、充分ではないと感じる人も少なくないでしょう。
 
本記事では、28歳の中堅社員の基本給と、今年度入社した新卒社員の基本給がほぼ同じという「賃金逆転」が起きた事例について、このような結果になった背景、今後の見通しについて分かりやすく解説します。
藤田寛子

ファイナンシャルプランニング技能士1級、介護福祉士

勤続6年目、新卒社員と自分の基本給がほぼ同じことにショック

22歳で大学卒業後に就職したAさんは、勤続6年目となり今年度入社した新卒社員の育成担当に抜てきされました。新卒社員の育成のために、どのような条件で採用されたかを確かめたいと思い、自分の会社の新卒採用ホームページを見て、Aさんは驚いたと言います。
 
「基本給26万円って、私の基本給とほぼ同じじゃない!」
 
新卒の初任給が、5年間働いてきた勤続6年目のAさんと同じ水準だったのです。むしろ、実際にはAさんのほうがわずかに低く、その差は数千円程度でした。
 
Aさんは、5年がんばってきたのに、なぜ新卒社員とほぼ同じ年収になるのか、いくら人手不足とは言え不公平すぎるのではないかと、いきどおりを感じたと言います。
 

Aさんが就職した2021年当時の就職環境

Aさんが就職活動をした2020年は、新型コロナウィルスの流行により、非常事態宣言が出されるなど、経済に大きな影響がありました。
 
Aさんは、限られた採用枠への応募を繰り返し、何度も断られるという厳しい状況下で、現在のアパレル関連の会社に就職しました。初任給は22万円と今から思い返すと低い水準だったものの、就職できただけ良かったと、内定に安心したそうです。
 

新卒社員の就職活動は売り手市場

一方、今年度入社した新卒社員の就職活動は、Aさんの状況とは大きく異なります。人手不足が深刻化する中、企業は何とか優秀な人材を確保しようと、他の企業より高い初任給を設定するケースが増えました。
 
その反面、企業の「新しい人材を採用するための賃上げ」に「既存社員の賃上げ」が追いついていない現状があります。人材確保のために初任給を引き上げる一方で、既存社員の給与は段階的な昇給にとどまるケースも多く、その結果として「賃金の逆転」が起きやすくなっているのです。
 

基本給アップは企業差がある

Aさんも毎年昇給はあると言います。しかし、大手企業のように労働組合はなく、ベースアップは、年1万円に届かない年がほとんどでした。
 
また、ここ最近は二転三転した相互関税や、中東情勢緊迫化の影響もあり、景気に敏感なアパレル関連の企業は、賞与の支給も安定してはいないそうです。このような背景が重なり、基本給の時点でついた4万円という差を埋めることが、いかに困難であるかが分かります。
 

では、どうすれば良いか

このような状況の場合、Aさんのように「不公平ではないか」と思う人は少なくないでしょう。では、どのように向き合えばよいのでしょうか。
 
ひとつの選択肢として、業務に関連する資格取得やスキルアップに取り組むことがあります。例えば、TOEIC など語学力に関する資格などは評価されやすく、給与やキャリアへの貢献が期待されます。
 
また、企業によっては昇級試験があるところが多く、積極的に取り組むことで評価につながるケースもあります。
 
もちろん、働きながら勉強時間を確保するのは簡単ではありません。しかし、多くの人が取り組まないからこそ、差がつく部分でもあります。社内ではこれ以上の昇給が見込めないという場合は、転職を考えるのも選択肢となるでしょう。
 

まとめ

初任給の引き上げは若い世代にとっては歓迎すべき変化ですが、中堅社員との間に「賃金の逆転」が生まれているのが現状です。わずかな差であっても、「後から入った社員のほうが、給与が高い」という事実に、不公平感を持つ人は少なくないでしょう。
 
収入アップにつなげる選択肢としては、資格取得や昇進試験、転職などが考えられます。日々の仕事と並行して行動することは大変ですが、実際に動くことで状況を変えられるかもしれません。
 
しかしながら、現在の初任給の差などは「タイミング」によって生まれた側面もあり、努力だけでうめることが難しいのも現実です。その中で、今の会社で自分なりに納得できる働きかたを選ぶのか、環境を変えるのか、正解はひとつではないでしょう。
 
「新卒と同じ給料ならどうするか」という問題は、中堅社員だけでなく再雇用で働く場合など、今後多くの人にとって他人事ではなくなるかもしれません。
 
執筆者 : 藤田寛子
ファイナンシャルプランニング技能士1級、介護福祉士

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