退職を伝えたら、「賞与」を“大幅カット”されました。迷惑がかからないように早めに伝えたのに酷くないでしょうか?実績も出しているのに、ショックです…。

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退職を伝えたら、「賞与」を“大幅カット”されました。迷惑がかからないように早めに伝えたのに酷くないでしょうか?実績も出しているのに、ショックです…。
会社の就業規則や賞与規程に「支給日時点で在籍していること」と書かれている場合、支給日前に退職すると受け取れない可能性があります。
 
退職時期を支給日後にすれば、受け取れる可能性はありますが、必ず満額とは限りません。まずは会社の規程を確認し、退職日や退職届を出すタイミングを慎重に考えることが大切です。
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ボーナスは会社の規程で支給条件が決まる

ボーナスは、毎月の給与と違い、法律で必ず支払うと決められているものではありません。会社が就業規則、賞与規程、雇用契約などで支給条件を決めている場合、その内容に沿って支給されます。よくあるのが、「支給日に在籍している者に支給する」という条件です。これを支給日在籍要件といいます。
 
この規定がある場合、査定期間中にきちんと働いていたとしても、支給日前に退職しているとボーナスを受け取れない可能性があります。
 
厚生労働省が紹介する裁判例でも、賞与について支給日に在籍していなかったため受給権を有しないと判断された例があります。そこでは、支給日在籍者だけを対象とする慣行や就業規則の内容に合理性があるとされました。
 
そのため、「半年間働いたのだから当然もらえる」とは限りません。まずは、就業規則や賞与規程で、支給対象者、支給日、査定期間、退職予定者の扱いを確認しましょう。会社によっては、退職予定者は減額、休職中は対象外、一定の出勤率が必要などの条件がある場合もあります。
 
減額については、平成8年のベネッセコーポレーション事件の判例が参考になります。非退職予定者の80%の金額支払いで決着しました。
 
また、退職予定者に対する賞与の減額が問題となった裁判例もあります。ベネッセコーポレーション事件(平成8年)では、退職予定者に対する賞与の減額について争われました。
 
裁判では、退職予定者の賞与を一定程度減額すること自体は認められたものの、非退職予定者と比べて大幅な減額は相当ではないと判断され、最終的に非退職予定者の約80%相当の支給が妥当とされました。
 
このように、退職予定者だからといって必ずしも賞与をゼロにできるわけではなく、減額の程度やその根拠に合理性があるかどうかが重要なポイントになります。退職を控えている場合は、就業規則や賞与規程の内容を確認したうえで、自身がどのような扱いになるのかを把握しておくことが大切です。
 

退職日を支給日後にすれば受け取れる可能性はある

支給日在籍が条件であれば、退職日をボーナス支給日より後に設定することで、受け取れる可能性があります。たとえば、支給日が6月20日なら、退職日を6月30日にすることで、支給日時点では在籍していることになります。
 
ただし、前述のとおり支給日に在籍していれば必ず満額もらえるとは限りません。賞与は、勤務成績、会社の業績、出勤率、将来の貢献期待などを含めて決められることがあります。支給日前に退職の意思を伝えた場合、会社の規程や査定方法によっては減額される可能性があります。
 
また、有給休暇を消化中でも、退職日が支給日後であれば在籍している扱いになります。ただし、会社の規程に「休職中は支給対象外」「一定期間の実勤務が必要」などの条件がある場合は、個別に確認が必要です。
 
退職届を出すタイミングも慎重に考えましょう。民法627条には、期間の定めのない雇用契約では、退職の申し入れから原則2週間で退職できることが規定されています。ただし、円満退職を目指すなら、就業規則に沿って1ヶ月前などに伝えるほうが現実的です。引き継ぎや有給消化を考えると、早めに計画を立てたほうがよいでしょう。
 

ボーナスだけでなく退職後の手取りや転職時期も考える

ボーナスを受け取ってから辞めることは、家計面では大きなメリットがあります。しかし、退職日を決めるときは、ボーナスだけでなく退職後の生活費や転職先の入社日も考える必要があります。
 
退職後すぐに次の会社へ入らない場合、健康保険や年金の切り替えが必要です。会社の健康保険を任意継続するのか、国民健康保険に入るのか、家族の扶養に入れるのかを確認しましょう。国民年金への切り替えが必要になることもあります。
 
住民税にも注意が必要です。会社員の間は給与から天引きされていることが多いですが、退職後は自分で納付する普通徴収に切り替わる場合があります。退職後にまとまった納付書が届き、想定外の負担に感じる人もいます。
 
さらに、転職先が決まっている場合は、入社日との兼ね合いも大切です。今の会社のボーナスを優先した結果、転職先の入社日が遅れたり、次の賞与査定に不利になったりすることもあります。今もらえるボーナスだけでなく、次の会社での給与や賞与、キャリア全体で考えましょう。
 

まとめ

ボーナスに「支給日時点で在籍」が条件として定められている場合、支給日前に退職すると受け取れない可能性が高いです。ボーナスをもらってから辞めたいなら、退職日を支給日後に設定することが基本になります。
 
ただし、支給日に在籍していれば必ず満額支給されるとは限りません。退職予定者の扱い、出勤率、査定内容、会社の業績などによって減額される場合があります。まずは就業規則や賞与規程を確認しましょう。
 
退職時期は、ボーナスだけで決めないことも大切です。転職先の入社日、社会保険、住民税、有給消化、引き継ぎを含めて考えると、後悔しにくくなります。感情的に辞めるより、条件を確認して計画的に動くことで、家計にも仕事にも良い区切りをつけられます。
 

出典

厚生労働省 [18] 周知されていない就業規則を理由とする賞与の不支給
e-Gov 法令検索 民法 | e-Gov 法令検索
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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