新入社員の長女に、早くも「6月にボーナス10万円」が出るそうです! 本人は「旅行に使いたい」と喜んでいますが、社会保険料が「4月から6月の収入」で決まるなら、初ボーナスは使わずに貯めておくべきでしょうか?
一方で新社会人の皆さんの中には、せっかくのボーナスなのに、結局たくさん引かれてしまうの? と不安になる方もいるでしょう。
そこで本記事では、新入社員の夏のボーナス事情を紹介しつつ、夏季賞与が税金や社会保険料に与える影響について解説します。
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新入社員の夏季賞与の平均
社会人1年目(以下、新入社員)でも、夏季賞与(ボーナス)が支給されるケースはあります。
産労総合研究所の「2025年度 決定初任給調査 新卒入社者の夏季賞与・一時金の支給状況と支給額」によると、新入社員の夏季賞与・一時金の平均支給額は、大学卒で10万107円、高校卒で7万9983円でした。また、支給額の分布を見ると、「5万~10万円未満」が大学卒で41.0%、高校卒で49.6%と最も多くなっています。
夏季賞与は入社して2~3ヶ月という早いタイミングで支給されるため、会社によっては試用期間中であることも少なくありません。そのため、正社員として満額の賞与を計算するのではなく、一律支給や寸志として支給されるケースもあり、企業差が大きいのが実情です。
夏季賞与からは住民税は引かれない
ここで、賞与から天引きされるお金を整理しましょう。
・税金:所得税が源泉徴収されます。住民税は賞与から直接個別に天引きされるのではなく、給与の特別徴収として毎月の給与から徴収されます
・社会保険料:健康保険料、介護保険料(40歳以上65歳未満の場合)、厚生年金保険料のほか、雇用保険料が徴収されます
ここでポイントとなるのが住民税です。住民税は前年の1月~12月までの所得に基づいて計算されます。会社勤めの場合、勤務先が毎月の給与から天引き(特別徴収)し、自治体へまとめて納付する仕組みです。
新入社員の方は前年に所得がない場合も多いため、一般的に住民税の支払いが始まるのは社会人2年目の6月からとなります。
年3回以下なら6月支給でも「標準報酬月額」の算定対象外
掲題にある「4月から6月の収入で決まる」といわれるものは、社会保険料の標準報酬月額を決めるタイミングの1つ「定時決定(算定基礎)」を指します。
そもそも標準報酬月額とは、毎月の社会保険料や年金額、保険給付などを決める際に基準となる金額です。
これが決まるタイミングは大きく3つあり、そのうちの1つが年に一度の定時決定です。具体的には、4月から6月に実際に支払われた報酬総額の3ヶ月の平均額を規定の表に当てはめて決定します。定時決定による新しい社会保険料は、原則として9月分から適用されます。
ただし年3回以下しか支給されない賞与については、定時決定の計算対象から除外されます。また日本年金機構によると、年3回以下の賞与にかかる社会保険料は、標準賞与額に保険料率を掛けて計算され、賞与支給時に被保険者負担分が差し引かれます。
したがって6月にボーナスが出たからといって、秋(9月分)からの毎月の社会保険料が跳ね上がることはありません。
結論として、初ボーナスが4月~6月の収入にカウントされて、今後の毎月の社会保険料に影響する可能性は通常ありません。そのため本人の希望通り旅行をするなど、使い道について過度に心配する必要はないでしょう。
ただしボーナスそのものからも社会保険料は別途天引きされるため、額面通りの手取りにならない点に留意しましょう。あくまで毎月の給与から天引きされる社会保険料には影響しないという意味になります。
まとめ
賞与が年3回以下であれば、毎月の社会保険料の計算に影響はなく、賞与そのものには、標準賞与額をもとに社会保険料がかかります。所得税などで手取りは額面より少なくなりますが、新入社員にとっては初めて手にする賞与です。ぜひ賢く有意義に使いましょう。
出典
株式会社産労総合研究所 2025年度 決定初任給調査 新卒入社者の夏季賞与・一時金の支給状況と支給額
日本年金機構 Q.賞与にかかる保険料はどのように計算するのですか。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

