夫が「上場企業の平均年収693万円」のニュースに落ち込み…「35歳・年収500万円」は“低くない”と思いますし、平均は参考にならないですよね? 同年代の平均年収はいくらなのでしょうか?
このニュースを見て「自分は年収が低い」と落ち込んでしまう人もいるかもしれません。家族がこのような悩みを抱えている場合、「そんなに気にしなくても大丈夫」と励ましたいものの、本当にそう言ってよいのか迷うこともあるのではないでしょうか。
本記事では、35歳男性で年収500万円というケースをどう捉えればよいのか、夫婦で考えたいポイントについて解説します。

FP2級、日商簿記3級、管理栄養士
平均年収が約693万円もあるって本当?
帝国データバンクの調査によると、2025年度決算期の上場企業約3700社の平均年収は692万6000円となり、前年度より21万5000円(3.2%)増加して、過去最高となりました。ただし、この約693万円という数字は、上場企業約3700社の幅広い年代の社員を対象に集計した平均年収です。
そのため、35歳会社員の年収とそのまま比較して「自分は年収が低い」と考える必要はありません。もし夫が「自分は平均より約200万円も低い」と落ち込んでいたら、まずは比較している相手が誰なのかを確認することが大切でしょう。
一般的な35歳男性の年収はいくら?
35歳前後男性の年収の目安として、厚生労働省の「令和7年賃金構造基本統計調査」を見てみましょう。この調査は、上場企業だけでなく、さまざまな企業で働く人を対象としているため、年齢別の年収を考えるときの参考になります。
同調査によると、35~39歳男性の平均的な年間給与は約560万円です。今回のケースの年収500万円は、平均よりやや低い水準ではあるものの、693万円という数字から受ける印象ほど大きな差があるわけではありません。
また、住宅ローンや家賃の負担、子どもの教育費、住んでいる地域などによって、年収500万円が十分な収入であるかどうかは異なります。大事なことは、今の収入で生活費や子どもの教育費、将来に向けた貯蓄を無理なく続けられているかを確認することです。
もし家計に余裕がないと感じるのであれば、まずは固定費などの支出を見直してみましょう。その上で、必要に応じて配偶者の働き方を見直したり、転職や副業で収入を増やしたりすることも選択肢です。
夫婦で家計管理について話し合おう
平均年収約693万円というデータは上場企業だけを対象としたものであり、日本の全ての会社員の平均年収ではありません。厚生労働省の「令和7年賃金構造基本統計調査」によると、35~39歳男性の平均年収は約560万円であり、今回のケースの年収500万円は、平均を大きく下回る水準とまでは言えないでしょう。
もし夫が「自分は年収が低い」と落ち込んでいたら、平均年収という数字だけで自分の収入を判断しなくてもよいことを、まずは伝えましょう。その上で、子どもの教育費や将来の貯蓄もふまえ、今の収入でわが家に必要な生活を送れているかを、改めて一緒に考えてみましょう。
夫婦で同じ方向を向いて家計と向き合うことが、夫の不安を和らげるきっかけになるかもしれません。
出典
株式会社帝国データバンク 上場企業の「平均年間給与」動向調査(2025年度決算)
厚生労働省 令和7年賃金構造基本統計調査
執筆者 : 東雲悠太
FP2級、日商簿記3級、管理栄養士



