友人は年に数回の海外旅行、同僚は新築マンションを購入…。日本の平均年収は「500万円程度」のはずなのに、周囲は余裕がある人ばかりに見えます。実際の年収はもっと高いのでしょうか?

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友人は年に数回の海外旅行、同僚は新築マンションを購入…。日本の平均年収は「500万円程度」のはずなのに、周囲は余裕がある人ばかりに見えます。実際の年収はもっと高いのでしょうか?
友人が年に何度も海外旅行へ行っていたり、同僚が新築マンションを購入したりしていると、「みんな本当はもっと稼いでいるのでは?」と思うこともあるでしょう。
 
国税庁の調査によると、1年を通じて勤務した給与所得者の平均給与は478万円です。ただし、この金額だけを見て「一般的な会社員は年収478万円くらい」と考えると、実感とのずれが生まれる場合があります。
 
本記事では、日本の平均給与や年齢・企業規模による給与の違いを確認しながら、周囲に経済的な余裕がある人が多く見える理由について解説します。
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日本の平均給与は478万円だが、勤務先や業種によって大きな差がある

国税庁長官官房企画課の「令和6年分民間給与実態統計調査」によると、1年を通じて勤務した給与所得者の平均給与は478万円でした。男女別では男性587万円、女性333万円です。
 
ただし、478万円はさまざまな人の給与を合計して人数で割った「平均」です。そのため、誰もが478万円前後を受け取っているわけではありません。
 
勤務先の規模によっても差があります。従業員10人未満の事業所では平均392万円ですが、5000人以上では539万円です。また、資本金2000万円未満の株式会社では403万円なのに対し、10億円以上では673万円となっています。
 
業種別では、「電気・ガス・熱供給・水道業」が832万円、「金融業、保険業」が702万円です。一方、「宿泊業、飲食サービス業」は279万円となっています。
 
つまり、全国平均が478万円でも、大企業や給与水準の高い業種で働いていれば、周囲に年収600万円や700万円以上の人がいても不思議ではありません。
 

同じような年齢や勤務先の人が集まると、周囲の年収は高く見えることも

「自分の周囲」と「日本全国」では、比較している人たちの条件が異なる点にも注意が必要です。
 
例えば、大企業に勤務している人なら、日常的に接する同僚も大企業の社員が中心です。友人についても、学生時代などを通じて似た学歴や職業、生活環境の人が集まっていることがあります。
 
年齢による違いもあります。国税庁長官官房企画課の同調査では、男性は60歳未満まで、おおむね年齢が高くなるにつれて平均給与も上がり、55~59歳では735万円となっています。
 
このように、勤務先や年齢などが似た人に囲まれていると、周囲の給与水準が全国平均より高くなることがあります。
 
自分の年収が高いか低いかを知りたい場合は、全国平均だけで判断するのではなく、自分と近い年代や業種、企業規模などの給与水準も確認するとよいでしょう。
 

海外旅行や新築マンションを購入できるかは「個人の年収」だけでは決まらない

生活ぶりを見ただけでは、他人の年収や家計状況を正確に判断できません。
 
例えば、夫婦一方の年収が500万円、もう一方の年収が400万円なら、単純に合計した世帯年収は900万円です。それぞれの年収は特別高くなくても、共働きなら世帯全体の収入が大きくなる場合があります。
 
住宅についても同様です。新築マンションを購入した人の多くは住宅ローンを利用するため、「高額な住宅を購入した=非常に高い年収」とは限りません。
 
海外旅行も、貯蓄から費用を出す人や、ほかの支出を抑えて旅行を優先する人などさまざまです。反対に、高年収でも住宅ローンや教育費などの負担が大きければ、自由に使えるお金が多いとは限りません。
 
周囲の目立つ消費だけを見て、「自分より家計に余裕がある」と判断しないことが大切です。
 

周囲と比べるより、自分に近い条件の給与水準や家計を見ることが大切

国税庁長官官房企画課の調査では、給与所得者の平均給与は478万円ですが、勤務先の規模や業種、年齢などによって給与水準は異なります。そのため、自分の周囲に年収500万円を大きく超える人が多くても、全国の統計と矛盾するとは限りません。
 
また、海外旅行や住宅購入などの生活ぶりには、本人の年収だけでなく、配偶者の収入や貯蓄、ローン、お金の使い方なども関係します。
 
自分の収入について考えるなら、周囲の暮らしぶりと比べるより、自分と近い年代や業種、企業規模の給与水準を参考にしましょう。そのうえで、自分の収入と支出、貯蓄のバランスを確認することが、今後の生活や資産形成を考えるうえで役立ちます。
 

出典

国税庁長官官房企画課 令和6年分民間給与実態統計調査 -調査結果報告- II 1年を通じて勤務した給与所得者 2 平均給与(15ページ)、〔事業所規模別の平均給与〕(18ページ)、〔企業規模別の平均給与〕(19ページ)、〔業種別の平均給与〕(20ページ)、〔年齢階層別の平均給与〕(21ページ)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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