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更新日: 2022.09.13 相続

親の施設入所で空いた実家。有効活用する方法はある?

執筆者 : 新美昌也

親の施設入所で空いた実家。有効活用する方法はある?
1人暮らしの親が特別養護老人ホームや介護付き有料老人ホームに入居することになった場合に、親の家はどうしたらよいのでしょうか。介護付き有料老人ホームの入居一時金や毎月の介護費用を捻出するため、売却するのが手っ取り早いかもしれませんが、自宅に戻れなくなるというデメリットがあります。
 
ここでは、施設入所で空いた実家の有効活用法として、売却以外で実家をお金に換える方法について解説します。
 
新美昌也

執筆者:新美昌也(にいみ まさや)

ファイナンシャル・プランナー。

ライフプラン・キャッシュフロー分析に基づいた家計相談を得意とする。法人営業をしていた経験から経営者からの相談が多い。教育資金、住宅購入、年金、資産運用、保険、離婚のお金などをテーマとしたセミナーや個別相談も多数実施している。教育資金をテーマにした講演は延べ800校以上の高校で実施。
また、保険や介護のお金に詳しいファイナンシャル・プランナーとしてテレビや新聞、雑誌の取材にも多数協力している。共著に「これで安心!入院・介護のお金」(技術評論社)がある。
http://fp-trc.com/

マイホーム借上げ制度を活用する

マイホーム借上げ制度は、一般社団法人移住・住み替え支援機構(JTI)が行っている制度で、マイホームをJTIが所有者(50歳以上)から最長終身にわたって借り上げて転貸し、一定の賃料収入が得られます。
 
これにより、マイホームを売却することなく、住み替えや老後の生活資金を工面することが可能になります。
 

■貸主のメリット

借り手がつかないときでも最低賃料が保証されます。しかも最長終身まで借り上げてもらえます。賃料の保証があるので、通常の賃貸のように賃借人の中途退去によって家賃収入が途絶えるリスクを回避できます。JTIが借主との調整を行います。
 
また、3年ごとに契約が終了する定期借家契約を活用しているため、賃借人が居座ったり、賃借人から立ち退き料を請求される心配もありません。3年の定期借家契約終了時には、マイホームに戻ることができ、売却もできます。
 
JTIが万が一破たんしても、(財)高齢者住宅財団の基金で補償されるので安心です。JTIに登録されているハウジングライフ(住生活)プランナーによる、しっかりサポートを受けられるのもメリットです。
 

■貸主のデメリット

定期借家契約なので、査定賃料が周辺の相場よりも低く、さらに決定した賃料から管理費など15%が差し引かれます。また、借り上げの際には建物調査を実施しなければならず、必要に応じて補強・改修を貸主の負担で行わなければなりません(昭和56年以前に建築された建物は改修が必要となるケースがあります)。
 
この制度を利用するには、家族全員の承諾を得られていること、土地や建物に抵当権などが設定されていないことなどの条件があります。
 

リバースモーゲージの活用

リバースモーゲージは、自宅を所有するシニア世帯を対象とした金融機関のローン商品です。自宅を担保に金融機関からお金を借り入れ、死後に自宅を売却してローンを完済するのが基本的な仕組みです。相続人が現金で返済すれば、実家を売却する必要はありません。
 
お金は一括で受け取ることもできますし、定期的に受け取ることもできます。ローンの返済方法は、「利息のみ毎月返済」「元利均等返済」「死亡後元利一括返済」などさまざまです。住宅ローンのように繰り上げ返済も可能です。
 
お金の使い道は、事業目的・投資目的以外であれば、基本的に自由です。例えば、生活費の補てん、医療費や介護費への備え、レジャー資金、リフォーム資金や有料老人ホームへの入居一時金などさまざまな用途に利用できます。
 
リバースモーゲージの対象となるのは、基本的には土地付き一戸建て住宅です(一部の金融機関ではマンションも対象)。一般的に、土地の時価の70%が、その土地の「担保評価額」となり、この「担保評価額」の50~70%の範囲で融資金額が設定されます。
 
例えば、時価2000万円の土地であれば、「担保評価額」は1400万円となり、融資金額は700万~910万円です。
 
金利が上昇したり、地価の下落で「担保価値」が目減りしたりするリスクもあります。地価が下落し、担保評価額よりも借りた金額が大きくなった場合には、超過額の一括返済か、追加の担保を求められることになります。借入額は慎重に検討し、借りすぎ、使いすぎにも気をつけましょう。
 
金融機関によっては、契約期間に制限を設ける場合があります。予定より長生きすると、生前に自宅を売却して元金と利息を一括完済しなくてはならない場合があります。また、契約者が亡くなった際、売却額が借入金額を下回った場合には、通常、相続人である子供たちがその差額を返金しなくてはなりません。
 
なお、金融機関によって相続人が残った債務の返済義務がないノンリコース型もあります。こちらを選択すると子どもに迷惑がかからずよいかもしれません。
 

出典

一般社団法人 移住・住み替え支援機構(JTI) ホームページ

 
執筆者:新美昌也
ファイナンシャル・プランナー。

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