更新日: 2023.02.27 その他相続

家の耐震工事も支援金の対象に? 相続した家に住むなら耐震工事をしておこう

家の耐震工事も支援金の対象に? 相続した家に住むなら耐震工事をしておこう
相続などを理由とし、築年数がたっている家を所有することになった場合、まずは建物の安全性の確保が重要です。そのなかでも耐震基準に関しては、近年の建築基準法などで定められているため、旧建築基準法に基づいて立てられた家に関しては耐震補強が手薄なことがあります。
 
そこで本記事では、家の耐震工事(補強)に関する助成制度や税制優遇措置などに関して解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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古い家に耐震工事がなぜ必要?

国土交通省の「住宅・建築物の耐震化について」によると、日本ではこれまで数々の大きな地震に見舞われています。自分や家族の生命や財産を守るためにも、いち早い建物の耐震化を促しています。さらに「令和12年度までに耐震性が不十分な住宅、令和7年までに耐震性が不十分な耐震診断義務付け対象建築物をおおむね解消する」ことを目標として掲げ、所有者単位での耐震化推進をはかっています。
 

昭和56年以前に建築された建物は耐震性が不十分な場合がある

国を挙げて耐震化を推進し、費用面の負担軽減措置もいくつか設けられています。具体的に耐震工事の対象となるのは、建築年月日が昭和56年以前の旧耐震基準に基づく建物です。昭和56年以前の建築は、旧耐震基準に基づいており、耐震性が不十分な建物が多く存在します。
 
そのため、まずは耐震診断を実施し現行の耐震基準を満たしているかどうか、結果を確認しましょう。もし耐震性が不十分である場合には、工事等で耐震補強の施しや家自体の建て替えも選択肢のひとつです。
 

耐震化に伴う各種助成制度

耐震補強に関する助成制度は、ほとんどの場合市町村単位で実施されています。補助金は補助額や補助率に違いがあるほか、対象となる建物にも差があります。そのため、まずは耐震化をはかりたい建物が所在する自治体の情報を調べてみましょう。
 

耐震化にかかる税制優遇措置

耐震化にかかる税制優遇措置は、国が実施している制度であるため自治体ごとの差はありません。税制優遇措置には2種類あり、所得税や固定資産税にかかるものです。
 
まず所得税に関する優遇ですが、耐震化改修をすることで住宅耐震改修特別控除の対象となります。具体的には、次の要件を満たす必要があります。

●1981年5月31日以前に建築された家屋で、自己の居住の用に供する家屋であること
●耐震改修をした家屋が、現行の耐震基準に適合するものであること

次に、固定資産税に関する税制優遇です。既存住宅(中古住宅)の耐震改修をすることで固定資産税が一定期間2分の1に軽減されます。耐震にかかる改修費用が50万円以上の場合で、現行の耐震基準を満たす建物への改修を行うことなどが要件となっています。
 
なお、固定資産税は地方税(市町村税)であるため、固定資産税に関する窓口は自治体担当課になります。そのため、耐震化にかかる固定資産税の減税制度の詳細に関しては、建物の所在する市町村窓口へ確認しましょう。
 

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まとめ

耐震化にかかる助成制度は、各自治体単位で実施されている場合もあります。そのため建物の耐震化を検討する場合には、まず建物の存在する自治体における助成制度を調べることをおすすめします。また、税制面の優遇に関しては対象となる工事の基準などが一般の人ではわかりづらいこともあります。その場合は工務店や施工業者などに確認をし、助成制度を使いたい旨を前もって伝えておくと安心です。
 

出典

国土交通省 住宅・建築物の耐震化について
国税庁 耐震改修工事をした場合(住宅耐震改修特別控除)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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