更新日: 2023.03.27 相続税

形見分けでもらった宝石や時計、絵画・骨董品の高級品は相続税の対象になるの?

形見分けでもらった宝石や時計、絵画・骨董品の高級品は相続税の対象になるの?
形見分けとは、故人が大切にしていたものや思い出のものを親族や友人で分けることです。
 
一般的な慣習として形見分けされた品物は財産的な価値は少ないとされ、相続税の課税対象とはなりませんが、財産価値が高い品物の場合は相続税の対象となります。
杉浦詔子

執筆者:杉浦詔子(すぎうらのりこ)

ファイナンシャルプランナー/産業カウンセラー/キャリアコンサルタント

「働く人たちを応援するファイナンシャルプランナー/カウンセラー」として、働くことを考えている方からリタイアされた方を含めた働く人たちとその家族のためのファイナンシャルプランニングやカウンセリングを行っております。
 
2005年にCFP(R)資格を取得し、家計相談やセミナーなどのFP活動を開始しました。2012年に「みはまライフプランニング」を設立、2013年よりファイナンシャルカウンセラーとして活動しています。
 

形見分けとは

形見分けとは、故人が残してくれたものを、親族や友人で分けることです。
 
おじいちゃんやおばあちゃん、おじさんやおばさん、両親などが亡くなったときに、生前に大切にしていた衣服や服飾雑貨、アクセサリーやコレクション品、家具や家電や日用品、図書や写真、絵画や置物などを譲っていただくことが形見分けです。
 
高価なものでなくとも思い出がたくさん詰まっている品物を、これからも大切に使ってくれる人に分けていきますので、形見分けを受け取るのは親族に限りません。
 
故人が釣りやゴルフ、お花や料理などを趣味としていて、これまで使っていた道具などを、これからは趣味仲間に使っていただくように贈ることも形見分けなのです。
 

形見は相続財産になるか

故人の思い出の品は親族や友人にとっては大切ですが、一般的に財産的な価値はなく、慣習的に形見は相続財産ではないものとして扱います。そのため、形見分けに関する遺産分割協議は行わず、通常は相続税を納める必要もありません。
 
しかし形見分けとして、数百万円や数千万円の価値がある宝石や時計、絵画や骨董品などの高級品をもらったとしたらどうでしょうか。
 
形見分け本来の意味である故人をしのぶというよりも、この品物を売却したら数百万円から数千万円の現金を得ることができるというように思う人もいるかもしれませんし、形見分けと称して家や土地などをもらってしまう人もいるかもしれません。
 
もしも物としての資産価値が高いものをもらった場合には、形見分けの品にも財産価値があると判断され、相続税が課せられることになります。
 

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形見分けは高級品に注意

相続税が課税されるような財産価値のある形見の品は、遺産分割をするまでは、相続人間の共有財産という扱いになります。しかしながら、形見分けされた宝石や時計、絵画や骨董品などは財産価値があるかどうかが専門家でなければ分からないものもあります。
 
もし故人の一部の親族が遺品は全て形見であり財産価値がないと決めつけてしまって、勝手に処分したり、故人の友人に贈ったりしてしまったら、相続時にトラブルを起こしてしまうこともありえます。
 
形見の品が相続財産の対象となるかならないかは、商品名で線引きすることができないため、親族は故人の遺品整理中に財産価値がありそうなものをみつけたときには、他の財産と同じように相続人全員の合意をもって形見分けをし、後々相続人の間でトラブルが起きないようにしましょう。
 
形見に財産価値があるものなのか判断に迷ったときは、専門家に鑑定をしてもらうこともひとつの方法です。
 

形見分けのタイミング

形見分けはいつ行えばいいのか、そのタイミングにも迷います。故人の葬儀も終わらないうちに部屋中をあれこれと探し、形見分けを始めるというのはマナーとして適切ではありません。
 
形見分けは日本独特の慣習ではありますが、四十九日の法要が終わり、親族や友人などの気持ちが落ち着き始めてから、遺品整理と形見分けを行うというのが適切といえます。
 
執筆者:杉浦詔子
ファイナンシャルプランナー/産業カウンセラー/キャリアコンサルタント

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