お墓の管理費用は毎年かかる! 相場と支払い方法は? 払わないとどうなるの?
配信日: 2023.09.30 更新日: 2023.10.02
本記事では、お墓の管理費用の相場や重要性、支払いを怠った場合に起こりうるリスクについて解説します。お墓を継承するための知識として、お墓の維持に関する疑問を解消してください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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お墓の管理費用とは
霊園や共同墓地にあるお墓には、維持管理のために管理料が発生します。主に霊園や墓地内の共益部分を整備・清掃するための費用で、利用者から定期的に徴収されるものです。
例えば、霊園や墓地内の通路や緑地の植栽管理、清掃、照明の点検や修理、設備の維持管理などにかかる費用が、管理費用に該当します。個別の墓石の清掃や花の手入れなどは、管理料には含まれません。
多くの場合、管理料の支払いは年に1回、口座引き落としや振り込みといった形で行われますが、一部の墓所では現地での持参での支払いにも対応しています。
管理料の金額は霊園や墓地を管理する団体や地域、種類や区画の広さ、提供するサービス内容によって変動します。また、公営墓地、寺院墓地、民間霊園、共同墓地といった運営・管理の主体により、料金体系やサービスの内容が異なるので比較してみましょう。墓地によってはお寺への寄付やお布施が別途必要な場合もあります。
なお、土地の名義が個人である、家の庭や裏山などにある「個人墓地」は、管理料は発生しません。
このように、お墓の管理料は霊園や墓地の種類やその運営主体によって異なるため、しっかりと確認しておくことが大切です。
お墓の管理費用の相場
お墓の管理費は、霊園や墓地の種類、設備、立地などの条件によって大きく異なることがあります。
例えば、公営霊園の場合の管理費は年間1000円から10000円程度を想定するとよいでしょう。一方、民営霊園では5000円から1万5000円程度、そして寺院墓地の場合は5000円から2000円程度が目安となります。また、永代供養として納骨堂に遺骨を納める形態では、1万円から2万円の管理費が必要となる場合が多いです。
お墓の立地やその設備により、管理費が高額になるケースも考えられます。特に市街地やアクセスの良い場所、また高度な設備を備えた霊園は、管理費が高めに設定されていることが一般的です。
しかし、管理費だけに注目するのではなく、寺院墓地の場合などは、お布施や入檀料といった初期費用や継続的な費用も考慮する必要があります。公営霊園は、その手頃な費用が魅力的ですが、利用者が多いため簡単に墓地を取得することが難しいことも覚えておきましょう。
選択する際には、これらの料金を総合的に考慮し、長期的な視点でのコストを把握することが大切です。
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お墓の管理費用を払わないとどうなる?
家族構造や価値観の変化に伴い、お墓を管理する者が不在となるケースが増加しています。その影響でお墓の管理費が長期間にわたって未納となるとどうなるのかも知っておきましょう。
まず管理者からの督促通知が届きます。これに対応しないと、滞納している者と故人の氏名が官報に掲載されます。それでも対応がないと、お墓は撤去されてしまうのです。
撤去後の遺骨は「合祀墓」に移されます。合祀墓は多くの人々の遺骨を一ヶ所にまとめて供養する形式のお墓です。合祀されると、個別の供養が難しくなるため、亡くなった方の意志や遺族の意向とは異なる方法で供養されることが考えられます。
これを避けたければ管理費の支払いを怠らないこと、また支払いが難しい場合は早めの相談が必要です。もし、将来的な管理が困難と感じる場合、永代供養を検討してみましょう。
お墓には管理費用は必須! 維持が難しければ永代供養への切り替えも検討してみて
お墓の維持には毎年の管理費用が欠かせません。その相場は霊園の種類や立地により異なり、公営霊園、民営霊園、寺院墓地などで管理費が異なります。しかし、重要なのは管理費の金額だけでなく、長期的に継続して支払いを行うということです。
管理費を支払わないまま放置すればお墓は撤去されるリスクがあり、遺骨は個別供養が困難な合祀墓に移されることになります。
このような状況を避けるため、今後の維持が難しい場合は永代供養を検討することも一つの選択肢です。お墓は故人をしのぶ場所ですので、適切な維持や供養の方法を考えて、対処することが大切です。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー