更新日: 2023.10.13 葬儀
父が入院中です。万一のことがあった場合に用意すべきお金の目安はどれくらいでしょうか?
特に、家族が入院中の場合には、事前に費用についての目安を知っておくことで、突然の事態に、少しでも心の準備ができるでしょう。この記事では、親族が亡くなった際の基本的な費用について詳しく解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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人がなくなったときにかかる費用1:葬儀とお墓
ここでは、まず早急に対応が必要になる葬儀とお墓について考えてみましょう。
・葬儀について
まず、親族が亡くなったときに優先的に考えることになるのが、葬儀の準備です。葬儀は故人を偲び、故人の冥福を祈るための大切な儀式となるため、多くの費用がかかります。一般的に、葬儀一式の費用は平均120万円程度です。この中には、祭壇やお棺(かん)、骨つぼ、生花飾り、ドライアイス、遺影写真、人寝台車や霊柩車、式場使用料、火葬代などが含まれます。
さらに、通夜や告別式における飲食代、お手伝いしてくれた方へのお心づけや会葬御礼、香典返しの費用も考慮しなければなりません。これらの費用は平均で30万円程度とされており、参列者の数によって金額は変わります。
宗教的な要素を重視する葬儀の場合、寺院や神社、教会などで行うことになり、宗教関係者へのお布施や御礼の費用として平均で50万円程度が必要になるといわれています。
・お墓について
次に、故人のお骨をご安置するお墓に関する費用です。新しいお墓を建てる場合は、土地代や墓石の費用が発生します。この相場は、150~300万円程度です。すでにお墓が存在し、納骨だけの場合の費用は、数万円~10万円程度となるでしょう。霊園などを利用するのであれば、いわゆる永代使用料も考慮する必要があります。
例えば東京23区では160~200万円、23区外では40~60万円程度となっています。新しく建てるのであれば、墓石代も100~300万円程度が必要です。その他、お墓の維持管理には年間の管理料が発生します。この費用は年間4000円~1万4000円程度です。
親族が亡くなったときにかかる費用2:相続関連
故人の遺産を相続するには相続手続きが必要となり、さまざまな費用が発生します。まず、必要な書類の発行手数料があります。具体的には、被相続人の戸籍謄本や相続人全員の戸籍謄本、印鑑証明など発行手数料です。次に、故人の銀行口座の解約や、残高照会のための費用が加わります。
もし、不動産が相続財産に含まれる場合、登記手続き費用や、それに関連する固定資産評価証明書、登記簿謄本などの発行に関わる手数料も必要です。これらの登記手続きをプロに任せると平均報酬金額は7万円程度となります。
相続税の申告に関しては、税理士に依頼すると費用は相続財産の価額や内容、相続人の数によって変動します。一般的に相続財産の0.5%~1%が税理士の報酬として設定されており、相続人が増えるごとに報酬の10%程度が加算されるケースが多いようです。
相続人という立場になるのであれば、これらの手続きや専門家の報酬を考慮して、相続関連の費用を事前にしっかりと把握しておくことが大切です。
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あわてないためには事前の準備が重要
親族が亡くなった際には予想以上にさまざまな出費がともなうものです。葬儀の準備やお墓に関する費用は、数百万円になることもあります。
その後の相続関連費用についても、公的な書類を準備するためにプロの手を借りれば、数十万円になることは珍しくありません。亡くなることは誰にとってもさけられないことなので、事前にこれらの費用の目安を確認し、もしものときにあわてずにすむような準備が重要です。
出典
東京都主税局 <固定資産に関する証明が平成30年5月1日から変わりました!(対象となる証明 固定資産評価証明・関係(公課)証明・物件証明)>| 東京都主税局
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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