相続のルールが大きく変わる! 「相続土地国家帰属制度」「相続登記の申請義務化」について

配信日: 2023.10.21 更新日: 2025.07.02
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相続のルールが大きく変わる! 「相続土地国家帰属制度」「相続登記の申請義務化」について
所有者不明の土地の増加が、社会問題になっています。高齢化が進むにつれ死亡者の数が増加することなどによって、今後ますます深刻化するおそれがあります。また、「土地を相続したものの、手放したい」と考える人もいます。
 
これらの問題を解決(発生予防)するため、「相続登記の申請義務化」「相続土地国家帰属制度」など相続のルールが変わります。この2つについて、主なポイントを解説します。
新美昌也

ファイナンシャル・プランナー。

ライフプラン・キャッシュフロー分析に基づいた家計相談を得意とする。法人営業をしていた経験から経営者からの相談が多い。教育資金、住宅購入、年金、資産運用、保険、離婚のお金などをテーマとしたセミナーや個別相談も多数実施している。教育資金をテーマにした講演は延べ800校以上の高校で実施。
また、保険や介護のお金に詳しいファイナンシャル・プランナーとしてテレビや新聞、雑誌の取材にも多数協力している。共著に「これで安心!入院・介護のお金」(技術評論社)がある。
http://fp-trc.com/

相続土地国家帰属制度の概要

2023年(令和5年)4月27日、相続や遺贈(相続等)により取得した土地を手放し、国庫に帰属させることができる「相続土地国家帰属制度」がスタートしました。この制度は、所有者不明土地の発生を予防し、土地の管理不全化を予防するために創設されました。
 
国への管理コストの転嫁であったり、土地管理をおろそかにするモラルハザード(悪い事態から免れるための対策をしたことで、かえって注意しようとする意識が薄れ、結果として悪い事態を招くこと)が発生するおそれを考慮したりして、一定の要件を設定し、法務大臣が要件について審査を実施し、承認されたものが国庫に帰属させることができます。
 
相続土地国家帰属制度を利用するには、(1)承認申請、(2)要件審査・承認、(3)負担金の納付が必要です。負担金の納付により、相続した土地が国家に帰属します。申請時には、審査に要する実費等を考慮して政令で定める審査手数料(一筆1万4000円)の納付が必要です。
 
また、この制度を利用するには、土地に対する厳格な条件があります。どのような土地でも国が引き取ってくれるわけではありません。まず、申請が直ちに却下される土地があります。
 


(1)建物や通常の管理または処分を阻害する工作物等がある土地
(2)土壌汚染や埋設物がある土地
(3)危険な崖がある土地
(4)権利関係に争いがある土地
(5)担保権等が設定されている土地
(6)通路など他人によって使用される土地

などです。これらの土地は、法令で定められた通常の管理または処分をするにあたり、過分の費用または労力を要するからです。また、審査の段階で不承認となる土地もあります。例えば、「一定の勾配・高さの崖があり、管理に過分な費用・労力がかかる土地」などが該当します。
 
制度の利用に際しては、土地の性質(宅地、田・畑、森林など)に応じた標準的な管理費用を考慮して算出した10年分の土地管理費相当額の負担金の納付が必要です。負担金は20万円以上必要になります。
 
このように、不要となった土地を手放したいと思っても簡単にはいきません。費用もかかります。土地を手放したい場合は、低い価格であっても売却したほうが有利かもしれません。
 

相続登記の申請義務化
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