更新日: 2024.11.03 葬儀
両親が「お金がかからないように自分たちのお墓を『樹木葬』にしようか」と言っています。さみしい気もしますが、実際にお墓を建てる場合と比べてどのくらい安くなるのでしょうか?
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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樹木葬とは
樹木葬は、墓石ではなく樹木や草花を墓標にしたお墓です。永代供養で継承者が不要であり、一般的なお墓に比べて費用が安い点も特徴です。樹木葬には、以下の3つのタイプがあります。
・都市型:区画整理された寺院の境内や都市部の霊園にあり、アクセスの良さが魅力です。シンボルツリーの近くに、遺骨が埋葬されることが多いです。
・ガーデニング型:和風や洋風の庭園内に墓所が設けられています。さまざまな草花があり美しい景観が魅力で、明るく開放的な雰囲気です。特にイングリッシュガーデン調の霊園が人気のようです。
・里山型:自然の山をそのまま墓地として利用し、より自然に近い形で埋葬できます。自然に還れるという意味から、魅力を感じている人が多くいます。
また、埋葬方法には、複数の遺骨を1つのシンボルツリーの周りに一緒に埋葬する「合祀型」、個別にシンボルツリーを植えて1人ずつ埋葬する「個別型」、そして夫婦や家族など複数人を1区画に一緒に埋葬する「家族型(集合埋葬型)」の3種類があります。
樹木葬の費用相場
樹木葬の費用相場は埋葬方法や場所、納骨人数などによって異なります。一般的な樹木葬の費用相場は、以下のとおりです。
・個別型:40~100万円
・家族型(集合埋葬型):20~50万円
・合祀型:5~30万円
個別型は1つの区画にシンボルツリーを設置するため、家族型(集合埋葬型)や合祀型に比べて費用が高い傾向があります。
お墓の費用相場
一般的なお墓の費用相場は、100~350万円程度です。内訳として墓石代が60~200万円程度、墓地代が30~130万円程度かかります。墓石が必要なため、樹木葬に比べて費用が高くなる傾向があります。
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樹木葬のメリット・デメリット
樹木葬のメリットとデメリットを理解することで、樹木葬を選ぶかどうかを適切に判断できるようになります。本項では、樹木葬のメリットとデメリットについて詳しく見ていきましょう。
樹木葬のメリット
樹木葬のメリットは、次のとおりです。
・費用が安い
・永代供養により承継者が不要
・管理の手間が少ない
・宗教や宗派に制約がない
・明るい雰囲気がある
樹木葬は、何といっても一般的にお墓を建てるよりもコストをおさえられる点がメリットです。また、樹木葬は永代供養が多く、承継者も必要ありません。宗教や宗派に制限を設けない霊園が多いため、無宗教や仏教以外の方でも利用しやすいです。シンボルツリーや草花が植えられているため、一般的なお墓と比べて明るい雰囲気を持っています。
樹木葬のデメリット
樹木葬のデメリットは、次のとおりです。
・立地が不便な場合がある
・粉骨が条件となる場合がある
・遺骨の取り出しが難しいことがある
・親族からの理解を得られないことがある
特に都市部では、スペースの関係で粉骨が条件になることがあります。また、永代供養で遺骨を合葬する場合があるため、遺骨の取り出しが難しいことがあります。樹木葬は認知度が高まりつつありますが、まだ主流の埋葬方法ではないため、親族から理解を得られないことがある点もデメリットです。
本人の意思や樹木葬のメリット・デメリットを考慮して選ぼう
樹木葬は、お墓を建てるよりも費用をおさえられ、承継者が不要で明るい雰囲気を持っているなど、魅力はたくさんあるでしょう。ただし、粉骨が必要な場合や遺骨の取り出しが難しいなどデメリットもあります。
埋葬方法を決める際は、メリットやデメリットを踏まえたうえで、本人の意思を尊重しつつ、家族でしっかり話し合い、納得できる方法を選ぶことが大事です。
本人や家族にとって大切なことであるため、見学も行って最終決定をしましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー