「遺品整理」は「業者頼み」が「増加」? 「見積もり金額が100万円を超える」場合があっても、遺族が実施しないのはなぜ?

配信日: 2025.05.03 更新日: 2025.07.02
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「遺品整理」は「業者頼み」が「増加」? 「見積もり金額が100万円を超える」場合があっても、遺族が実施しないのはなぜ?
近年は遺品整理を業者に依頼する人が増加しているといわれています。業者に依頼すると費用が発生しますが、近年の社会問題が遺品整理を業者に頼む理由とも考えられているためです。
 
そこで今回は、遺品整理を業者に依頼した場合の費用や遺族が実施しない理由について解説します。
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遺品整理を業者に依頼した場合の相場費用

総務省「遺品整理のサービスをめぐる現状に関する調査結果報告書」によると、契約金額の相場は約42万円、実際に支払った金額の平均は約30万円です。同調査によると、表1のように、業者によって見積もり金額に非常に大きな差がありました。
 
表1

金額 業者数
10万円以下 7社
10万円以上20万円以下 19社
20万円以上30万円以下 23社
30万円以上40万円以下 12社
40万円以上50万円以下 5社
50万円以上60万円以下 3社
60万円以上100万円以下 4社
100万円以上 2社

※総務省「遺品整理のサービスをめぐる現状に関する調査結果報告書」を基に筆者作成
 
遺品の量や遺品整理以外のオプションをつける場合は、費用が高くなる可能性も考えられますが、遺品整理業者をうまく活用することで、住居の片付けを簡単に済ませられることもあるでしょう。
 

遺品整理を業者に依頼する理由

遺品整理を業者に依頼する人が増えている理由は以下のようなものがあるようです。

●多忙ですぐには訪れられない、遠方で気軽に行ける距離ではないため
●孤独死が増えているため
●身内が少ないため

例えば、ひとりっ子で実家は東京だが現在福岡で勤務している場合、遺品整理のために実家に戻るのが困難な人もいるでしょう。親戚に頼れる人もいない場合は、結果的に遺品整理業者に依頼することになります。
 
少子高齢化や孤独死など、社会問題としても取り上げられているため、今後も依頼する人は増加する可能性があるといえるでしょう。
 

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遺品整理を業者に依頼する際のメリット

遺品整理を業者に依頼するメリットは複数あります。

●効率よく遺品整理を終わらせられる可能性がある
●家具や家電の買い取りを依頼できる可能性がある
●不用品の処分を依頼できる可能性がある
●必要なオプションを活用すれば、遺品整理以外の家の片付けも終わる可能性がある
●体力的にも精神的にも負担を減らせる可能性がある

例えば、孤独死で家に異臭などが残っている場合は、臭いを除去するクリーニングなども依頼できると考えられます。素人では手が届きにくい部分まで遺品整理業者に委託できるため、特に遺品が多い場合や亡くなってから時間がたっている場合は、スムーズに遺品整理が完了する可能性があるでしょう。
 

遺品整理を業者に依頼する際の注意点

遺品整理を業者に依頼する際は、注意点を事前におさえておかなければトラブルにつながるおそれもあります。注意点は以下の通りです。

●作業内容を明確に確認しておく:遺品整理完了後の「これも依頼していた」「これは頼んでいなかった」を防ぐため
●追加料金を明記してもらう:遺品整理完了後の追加請求を防ぐため
●捨ててはいけないものを把握しておく:残しておきたい遺品を回収されないようにするため
●契約書の内容を確認したうえで依頼する:契約後のトラブルを防ぐため

遺品整理業者のなかには、悪徳業者が含まれている可能性もあり、必ずしも安全であるとは限りません。遺品整理で大事なものを失ったり必要以上に金額を請求されたりしないために、依頼前に費用や契約書をしっかり確認しましょう。
 

遺品整理の費用をおさえるコツ

遺品整理の費用を少しでもおさえるための方法は、以下の通りです。

●事前にゴミなどを処分しておく
●家具や家電を事前に買い取りサービスなどで売る
●相見積もりを取る

例えば、事前にゴミを出したり、家具や家電を売ったりしておけば、業者に依頼する量が減るため、金額をおさえられる可能性があります。また、相見積もりは最低でも2〜3社から取ると、適正な価格やサービス・対応のよい業者を選べることもあるでしょう。
 

遺品整理の平均的な費用は30万円程度。業者に依頼する際は相見積もりを必ず行おう

遺品整理を業者に依頼した場合、費用は30万程度かかるといわれています。遺品整理業者は遺品の整理だけでなく、ハウスクリーニングや家具回収などもオプションで行えるため、効率よく遺品整理できる可能性がある点がメリットです。
 
核家族世帯や孤独死が増えていることから、今後も遺品整理業者への依頼は増加する可能性があります。また、費用をおさえたい方は、相見積もりを取って適正金額を把握したり、事前にゴミなどを処分して作業を減らしたりしておくとよいかもしれません。
 

出典

総務省 遺品整理のサービスをめぐる現状に関する調査結果報告書
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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