親の通帳に「毎月10万円」の引き落とし。亡くなった後に気づいたら、相続で問題になることはありますか?

配信日: 2026.02.23
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親の通帳に「毎月10万円」の引き落とし。亡くなった後に気づいたら、相続で問題になることはありますか?
親が亡くなった後、通帳を確認したところ「毎月10万円」の引き落としが続いていたことに気づき、不安を感じるケースもあります。生前の生活費や介護費用として使われていた可能性もありますが、支出の内容や資金の流れによっては、相続財産の範囲や遺産分割に影響することもあります。
 
本記事では、こうした定期的な引き落としが相続で問題となるケースと、確認しておきたいポイントを整理します。
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使途不明金が招く「不公平感」と、遺産分割協議が決裂するリスク

親が亡くなった後、通帳を確認して「毎月10万円」もの使途不明な引き落としが見つかると、相続人として不安を感じるケースもあるでしょう。特に、親と同居していた家族がいる場合、他の相続人からは「私的利用として着服していたのではないか」という疑念を抱かれてしまう恐れもあります。
 
このような使途不明金は、場合によっては「不当利得返還請求」の対象となるかもしれません。もし特定の相続人が勝手に引き出して使い込んでいたことが判明すれば、その金額を遺産に書き戻して計算し直す必要が出てきます。
 
1ヶ月10万円、年間120万円という金額は、5年さかのぼれば600万円に達します。これほどの金額になると、放置すれば親族間に修復不可能な対立を招く恐れがあります。
 

不明な「10万円」を特定する3ステップ

「怪しい」と決めつける前に、まずは客観的な証拠を集めることが先決です。通帳の記帳だけでは引き落とし先が不明確な場合も多いため、以下のステップで調査を進めましょう。


(1)金融機関で「取引明細書」を発行する
(2)支払先を特定する
(3)生前の領収書や家計簿と照合する

多くの銀行では、過去10年分の取引をさかのぼって取引明細書を確認できます。相続人であれば必要書類をそろえることで、原則として単独での請求が可能です。
 
また、今回の「10万円」という金額から考えられるのは、施設の入居費や家賃、保険料、あるいは仕送りなどです。考えられる引き落とし名義を確認しましょう。あわせて、生前に親が保管していた領収書や家計簿と突き合わせます。
 
曖昧な記憶で争うよりも、公的な書類をそろえることが早期解決への近道となります。
 

疑う前に話し合いを。透明性の確保が円満な相続と家族の絆を守る鍵

親が亡くなった後、通帳を確認して「毎月10万円」もの使途不明な引き落としが見つかると不安になるかもしれませんが、それが必ずしも「悪意ある使い込み」とは限りません。
 
親が自身の生活を豊かにするために使っていたり、あるいは特定の家族を援助するための善意の支出であったりすることも考えられます。
 
大切なのは、感情的になって他の相続人を責める前に、判明した事実を共有し、冷静に話し合う場を持つことです。もし介護のために使っていたのであれば、その苦労をねぎらう姿勢が、解決の糸口になることもあります。
 
不透明なお金の流れを「透明」にすることは、単なる計算の問題ではなく、家族の信頼関係を再構築するプロセスでもあります。
 
もし自分たちだけでの解決が難しいと感じたら、相続に強い税理士や弁護士などの専門家に相談するのもひとつの手です。お金のトラブルで家族がバラバラになるのではなく、対話を通じて絆を深め、前向きな一歩を踏み出しましょう。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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