“年間110万円”の生前贈与を提案してきた父から「贈与契約書を作りたい」と言われた! 親子間の贈与でも「契約書」なんて必要なの!?

配信日: 2026.02.27
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“年間110万円”の生前贈与を提案してきた父から「贈与契約書を作りたい」と言われた! 親子間の贈与でも「契約書」なんて必要なの!?
親子間で贈与を行うときは、法的な取り決めに注意が必要です。特に、毎年一定額を贈与する場合、その方法によって贈与税が課税される可能性があります。では、掲題の「贈与契約書」を作成すれば誤解のリスク低減になるのでしょうか。
 
本記事では「暦年贈与」や「定期贈与」の基本的な仕組みをおさらいしつつ、定期贈与を疑われないためのポイントを紹介します。
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年間110万円までの贈与は、暦年課税では贈与税がかからない

国税庁によると、贈与税には基礎控除があり、年間110万円までの贈与は税金がかかりません。1月1日から12月31日までの1年間に受け取った贈与が110万円以下であれば贈与税は発生せず、110万円を超えた部分に対して贈与税が課税されます。この課税方式は「暦年課税」と呼ばれています。
 
したがって、ほかからの贈与がなく、父から毎年110万円以内の贈与を受けていれば、基本的に贈与税は発生しません。
 

「定期贈与」と見なされると一括で贈与税が課される可能性も

また贈与税は原則として財産を受け取った年ごとに課税されます。
 
しかし「毎年一定額を一定期間にわたり贈与する契約」があらかじめ結ばれている場合は、贈与税がその権利の総額に対して、一括で課税される可能性があるため注意が必要です。
 
例えば初年度に「10年間、毎年110万円を贈与する」という契約が確定している場合、「10年間にわたり110万円ずつの給付を受ける権利」の贈与を受けたものとして判断される可能性があります。形式的に年間110万円以内であっても、贈与の方法によっては一括課税になるリスクがあるといえます。
 

「定期贈与」を回避するための3つの注意点

定期贈与を回避するための注意点を3つ紹介します。
 
1.時期・金額を一定にしない
毎年「1月1日に110万円」のように、時期や金額が同じだと、最初に総額を約束した定期贈与と疑われる可能性があります。「2026年は2月に100万円、2027年は4月に110万円、2028年は8月に105万円」のように時期と金額をずらして、その都度、贈与契約を締結する形を作りましょう。
 
2.贈与契約書を都度作成する
贈与契約書とは、財産を無償で渡す側と受け取る側が、合意内容を記した書面のことです。特に親子間での贈与は口頭で成立することが多いですが、贈与契約書を作成することで、後のトラブル防止や税務署への説明資料になり得ます。
 
10年間の贈与を1つの契約にするのではなく、年ごとに金額や贈与の有無を見直し、単年度ごとの贈与であることを明確にしておきましょう。
 
掲題にある父には、こうした意図があるものと考えられます。契約書があると、その場(その年)で贈与が確定した証拠となり、定期贈与を否定しやすくなります。
 
3.贈与しない年を作る
あえて「贈与をしない年」を挟むことで、継続的な契約(定期贈与)ではないことを示せます。
 
これらの対策を講じ、毎回「今回限りの単発贈与」として実態を残すことが大切です。
 

まとめ

贈与を行う際は税制や契約方法について十分に理解し、慎重に進めることが大切です。「贈与契約書」の作成は、定期贈与と誤解されるリスクを下げるための一つの手段といえます。しっかりと準備を整えて、賢い贈与を実現しましょう。
 

出典

国税庁 No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税)
国税庁 No.4402 贈与税がかかる場合
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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