祖母が亡くなって「4ヶ月後」に、私にも遺産があることが分かりました。「3ヶ月以上」経過していたら相続税に追加で税金はかかるのでしょうか?

配信日: 2026.04.10
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祖母が亡くなって「4ヶ月後」に、私にも遺産があることが分かりました。「3ヶ月以上」経過していたら相続税に追加で税金はかかるのでしょうか?
祖父や祖母が亡くなった際、自分には相続財産がないと思っていたのに、あとから遺されていたことが分かったというケースもあるでしょう。
 
相続税は申告期限が決まっているため、相続財産を受け取って相続税を申告する場合には期限を過ぎていないか確認が必要です。
 
今回は、相続税の申告期限や税額の計算方法、孫が相続した場合の税額の例などについてご紹介します。
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高橋庸夫

ファイナンシャル・プランナー

住宅ローンアドバイザー ,宅地建物取引士, マンション管理士, 防災士
サラリーマン生活24年、その間10回以上の転勤を経験し、全国各所に居住。早期退職後は、新たな知識習得に貪欲に努めるとともに、自らが経験した「サラリーマンの退職、住宅ローン、子育て教育、資産運用」などの実体験をベースとして、個別相談、セミナー講師など精力的に活動。また、マンション管理士として管理組合運営や役員やマンション居住者への支援を実施。妻と長女と犬1匹。

相続税の申告はいつまでにすればよい?

国税庁によると、相続税の申告は、基本的には「被相続人が亡くなったことを知った日」を起算日として、その翌日から10ヶ月以内です。
 
また、相続税は原則として基礎控除額以内であれば申告不要であるため、まずは基礎控除がいくらかを計算してみるとよいでしょう。基礎控除は「3000万円+法定相続人数×600万円」で求められます。
 
亡くなった方の配偶者は常に法定相続人となり、国税庁によると、それ以外の人は以下の順位で決まります。
 

・第1順位:亡くなった方の子ども(その子どもがすでに亡くなっているときは、その子どもの子どもなど直系卑属が相続人となる)
・第2順位:亡くなった方の両親や祖父母など(直系尊属)
・第3順位:亡くなった方の兄弟姉妹

 
なお、亡くなった方の子どもが存命の場合、孫は法定相続人にはなりません。
 

税額の計算方法

相続財産が基礎控除額を超えている場合、相続税の申告と納付が必要です。
 
国税庁によると、相続税の申告手順は以下の通りです。
 

(1)亡くなった人の財産と相続時精算課税分の財産をすべて合計する
(2)(1)の金額から葬式費用や債務、非課税財産などを差し引く
(3)相続税として課税される、亡くなった人から贈与された財産があれば(2)に加算する
(4)(3)から基礎控除額を差し引く
(5)(4)の金額を法定相続分通りに法定相続人で分けたとして、それぞれで税額を計算する
(6)それぞれの税額をすべて合計し、実際に相続した割合で分ける
(7)必要に応じて配偶者の税額軽減や2割加算などを適用した金額が、実際に支払う税額

 
亡くなった方の子どもが存命で代襲相続人でない孫にも遺産が遺されていたとき、孫は(7)の手順で2割加算が適用されます。
 
2割加算とは、亡くなった方の配偶者や一親等の血族以外で相続財産を受け取った人に、税額の2割に相当する金額が加算される制度です。
 

税額の計算例

今回は、以下の条件で、孫が財産を相続した場合の税額を計算しましょう。
 

・遺言により亡くなった方の子ども1人が4000万円、孫が500万円を遺贈により取得
・法定相続人は子ども1人のみ
・相続の課税対象となる過去の贈与はない
・基礎控除以外の控除はない
・孫は代襲相続人ではない

 
法定相続人数は1人のため、基礎控除額は3600万円です。相続財産の合計は4500万円のため、基礎控除を差し引いた900万円が課税対象となります。
 
まず、法定相続分通りと仮定して、子ども1人で相続した場合の税額を計算すると、税額は90万円です。実際の相続割合で税額を分けると、子どもは「90万円×4000万円/4500万円」で80万円、孫は「90万円×500万円/4500万円」で10万円です。
 
さらに、孫には2割加算が適用されるため、「10万円×120%」で12万円の相続税を支払うことになります。
 

相続放棄や限定承認は3ヶ月以内

相続放棄や限定承認をしたい場合、相続があることを知った日から3ヶ月以内に、家庭裁判所へ申述が必要です。
 
もし祖母が亡くなったタイミングで自分にも相続財産があることを知っていた場合、3ヶ月を超えていると相続放棄も限定承認もできなくなる可能性があるため注意しましょう。
 
ただし、相続があったことを知らなかったなどの相当な理由があれば、状況によっては亡くなった日から3ヶ月を超えていても申述できるケースがあります。
 
国税庁によると、遺贈で財産を取得した人は「自己のために当該遺贈のあったことを知った日」が、相続の申述期間の開始日と判断されるためです。
 

亡くなったことを知った日の翌日から10ヶ月以内の税金申告なら期限内になる

相続税の申告期限は基本的に被相続人が亡くなったことを知った日の翌日から10ヶ月以内のため、亡くなって4ヶ月後であれば期限内です。
 
そのため、仮に亡くなった当日に相続財産の存在を知っていたとしても、申告期限を過ぎたことによる追加の税金はかかりません。
 
ただし、相続放棄や限定承認の申述期限は、相続財産があることを知った日から3ヶ月以内のため、申述できない可能性があります。状況によって可否が変わるため、必要に応じて専門家などに相談するとよいでしょう。
 

出典

国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問) No.4205 相続税の申告と納税
国税庁 パンフレット「暮らしの税情報」(令和7年度版) 財産を相続したとき
国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問) No.4132 相続人の範囲と法定相続分
国税庁 第4章 申告及び納付 第27条《相続税の申告書》関係 (「相続の開始があったことを知った日」の意義)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー
 
監修:高橋庸夫
ファイナンシャル・プランナー

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