小学校入学を迎えた子どものために、祖父母が「150万円」を振り込んでくれました。「教育費に使って」と言われたのですが、税金の申告は必要でしょうか?

配信日: 2026.04.26
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小学校入学を迎えた子どものために、祖父母が「150万円」を振り込んでくれました。「教育費に使って」と言われたのですが、税金の申告は必要でしょうか?
孫の小学校への入学を機に、祖父母から150万円が振り込まれた場合、「こんなにまとまった金額では贈与税がかかるのでは」と心配になる人もいるでしょう。
 
教育目的のお金であっても、受け取り方によっては課税対象となる点に注意が必要です。
 
本記事では、祖父母から受け取った150万円が贈与税の対象になるかどうかを整理し、課税されるケースや非課税で受け取るための方法についてもまとめます。
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孫への「150万円」に贈与税は発生する?

贈与税は個人から財産を受け取ったときにかかる税金ですが、受け取った財産の金額や性質、使途によっては非課税となるケースがある点は最初におさえておきたいところです。
 
まず、贈与税には、原則として年間110万円の基礎控除が設けられており、1年間(1月1日から12月31日まで)に受け取った贈与財産の合計額がこの範囲内であれば、課税の対象とはならない仕組みとなっています。
 
また、国税庁は「扶養義務者から受け取った生活費・教育費で、通常必要と認められるもの」については贈与税の対象外としています。ここでいう扶養義務者には祖父母も含まれます。
 
学費や教材費、文具費などが教育費の典型例です。塾や習い事など、小学校の学習に関連する費用も対象に含まれる場合があります。
 
つまり、祖父母から受け取った今回の150万円は、贈与税の基礎控除を超えていますが、学費や教材費・文具費などの教育目的に直接あてる場合は、贈与税がかからないと考えられます。
 
ただし注意が必要なのは、「教育費が実際に必要になったタイミングで受け取る」ことが条件である点です。まとめて受け取っておいて将来に備える形では、非課税の対象から外れる可能性があります。
 

教育資金の贈与が課税対象になるケース

教育資金という名目で受け取ったお金を、実際には貯蓄に回したり住宅購入に充てたりした場合などは、贈与税がかかる可能性があります。
 
また、教育費として使う前提でまとめて受け取ったものの、結果的に使い残したお金を手元に置いておくケースも同様であるようです。使い切れなかった分は課税対象とみなされることがあります。
 
例えば150万円のうち30万円を学費に充て、残りをそのまま口座に置いておいた場合、その残額が課税対象となる可能性があります。
 
なお、金融機関の専用口座を通じて教育資金を一括で非課税贈与できる制度がありましたが、2026年3月末に制度が終了しており、それ以前に贈与を受けた金銭については引き続き教育資金を払い出すことが可能なようです。しかし、現時点ではこの制度は新規または追加の贈与をするのに利用できません。
 

教育資金の贈与が課税対象にならないようにするには?

課税されないための最も確実な方法は、「教育費が発生したタイミングでその都度受け取る」ことといえます。
 
入学金の支払い時や授業料の引き落とし時など、実際に費用が生じた場面で振り込んでもらう形が理想的でしょう。入学直後は入学金・制服・教材費などが重なりやすく、その都度対応するだけでも相応の金額になるケースが多いです。
 
また、受け取ったお金の使用実績をきちんと記録しておくことも欠かさないほうがよいでしょう。振込履歴が確認できる通帳や、購入・支払い時の領収書を保管しておくと、後から確認が必要になったときに役立ちます。
 
一方で、「まとまった金額を先にもらっておきたい」という場合は、前述した暦年贈与の基礎控除を活用する方法もあります。1月1日から12月31日までの1年間に受け取った贈与の合計が110万円以内であれば、申告・納税は不要です。
 
ただし、毎年決まった金額を受け取り続けると、税務上「最初から計画されていた贈与」と判断されることがあります(定期贈与)。
 
この場合は年間の贈与額が基礎控除額以内であっても贈与税の課税対象になる可能性があるため、金額や時期を年ごとにずらす、都度贈与契約書を作成するなどの工夫が必要でしょう。
 

祖父母から「通常必要と認められる教育費」を「必要な都度」受け取る場合は非課税になる場合がある

年間110万円を超える金額を受け取った場合でも、祖父母から「実際に必要になった教育費をその都度」受け取る形であれば、基本的に贈与税はかからないとされています。
 
ただし、受け取ったお金を教育以外の目的に使った場合などは課税対象となる可能性があるため注意が必要です。
 
使い道が明確でないまま口座に残しておく状況も、後々トラブルになりやすいケースのひとつといえます。「適切に使った」ことを証明できるよう、振込履歴や領収書はしっかり保管しておくことをおすすめします。
 

出典

国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問) No.4405 贈与税がかからない場合
国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問) No.4402 贈与税がかかる場合
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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