亡くなった義父の遺産が1億円以上あると聞き、相続税がどれくらいになるのか不安です。税理士に相談したほうがよいでしょうか?

配信日: 2026.05.15
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亡くなった義父の遺産が1億円以上あると聞き、相続税がどれくらいになるのか不安です。税理士に相談したほうがよいでしょうか?
義父が亡くなり、遺産が1億円以上あると聞くと、「相続税はいくらになるのか」「自分たちだけで手続きできるのか」と不安になる方は少なくありません。相続税は財産の金額だけで決まるものではなく、相続人の人数や財産の内容、遺産の分け方によって変わります。
 
そこで本記事では、遺産が1億円以上ある場合の相続税の考え方と、税理士に相談すべきケースについて解説します。
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相続税は遺産1億円すべてにかかるわけではない

義父の遺産が1億円以上あると聞くと、かなり高い相続税がかかるように感じるかもしれません。しかし、相続税は遺産の全額に一律にかかる税金ではなく、基礎控除後の金額に対して税率が適用されます。
 
まず、遺産の総額から「基礎控除」を差し引きます。基礎控除とは、相続税がかからない範囲のことで、「3000万円+600万円×法定相続人の数」で計算します。
 
例えば、相続人が義母と子ども2人の合計3人の場合、基礎控除は4800万円になります。遺産が1億円の場合、1億円から4800万円を引いた5200万円が、相続税の計算対象となる課税遺産総額です。
 
つまり、「遺産が1億円ある=1億円に税率がかかる」というわけではありません。まずは相続人が何人いるのか、借入金や葬式費用など遺産から差し引ける費用があるのかを確認することが大切です。
 

相続人の人数や遺産の分け方で税額は変わる

相続税は、相続人の人数や遺産の分け方によって大きく変わります。特に、亡くなった方の配偶者である義母が相続する場合は、「配偶者の税額軽減」という制度が適用されることがあります。
 
この制度では、配偶者が取得した遺産が「1億6000万円」、または「配偶者の法定相続分相当額」のいずれか多い金額までであれば、配偶者には相続税がかからないことがあります。ただし、この制度を利用するには、原則として相続税の申告が必要です。税金が0円になる場合でも、申告をしなければ適用できない点には注意しましょう。
 
また、相続税の税率は、各相続人が実際にもらった金額にそのまま掛けるのではありません。まず、基礎控除を差し引いた遺産を、法定相続分どおりに分けたものとして計算します。
 
そのうえで、各法定相続人の取得金額に税率を掛けて相続税の総額を算出します。最後に、その総額を実際に取得した割合に応じて各人に割り振り、納付税額を求めます。国税庁の速算表では、法定相続分に応じた取得金額が大きくなるほど税率も高くなります。
 
このように、相続税は計算の流れが複雑なため、遺産の内容によっては事前の確認が欠かせません。例えば、遺産に自宅や土地が多く含まれる場合、現金が少なくても相続税が発生することがあります。すぐに使えるお金が足りないと、納税資金の準備に困る可能性があるため、早めに確認しておくことが大切です。
 

遺産が1億円以上なら税理士に相談したほうが安心

遺産が1億円以上ある場合は、税理士に相談することをおすすめします。相続税の計算では、財産の評価が難しいケースが多いからです。
 
預貯金だけであれば、金額を確認しやすいため、相続財産の把握はそれほど難しくありません。しかし、不動産や株式、生命保険、生前贈与が含まれると相続税の計算は複雑になります。
 
特に土地は、形や道路との関係によって評価額が変わるため、判断に迷いやすい財産です。土地の評価額は相続税額に関わるため、慎重に確認する必要があります。評価額を高く見積もれば税額が必要以上に大きくなり、反対に低く申告すれば、後から税務署に確認を求められる可能性もあります。
 
相続税の申告期限は、亡くなったことを知った日の翌日から10ヶ月以内です。期限を過ぎると、加算税や延滞税がかかる場合があるため注意しましょう。10ヶ月と聞くと余裕があるよう感じるかもしれません。
 
しかし、実際には財産調査や遺産分割の話し合いには時間がかかりやすく、準備が後回しになると申告期限が近づいてしまいます。そのため、早めに税理士へ相談しておけば、必要書類や手続きの流れを把握でき、家族間の話し合いも進めやすくなるでしょう。
 

相続税が不安なときは早めに税額の目安を確認しよう

義父の遺産が1億円以上ある場合でも、相続税は遺産全額にそのままかかるわけではありません。基礎控除や配偶者の税額軽減などを考えると、実際の税額は家族構成や遺産の内容によって異なります。
 
ただし、遺産が1億円を超える相続では、不動産評価や特例の使い方、申告期限の管理が重要です。自分たちだけで判断すると、税金を多く払ったり、必要な申告を見落としたりするおそれがあります。不安がある場合は、相続に詳しい税理士へ早めに相談しましょう。専門家に確認することで、税額の目安が分かり、今後の手続きも落ち着いて進められます。
 

出典

国税庁 No.4152 相続税の計算
国税庁 No.4158 配偶者の税額の軽減
国税庁 No.4155 相続税の税率
国税庁 No.4205 相続税の申告と納税
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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