実家の片づけ中に、母の「繰越済み通帳」が大量に出てきました。本人は「全部捨てていい」と言いますが、税金や相続のことを考えると残しておくべきでしょうか?
一方で、親の相続や税金のことを考えると、「後から必要になるのでは」と不安になるケースもあるでしょう。実際、古い通帳には、過去の預金移動や資金の流れが記録されている場合があります。
そのため、相続手続きや税務確認の際に役立つこともあります。本記事では、繰越済み通帳を残しておく意味や、処分を検討する際の注意点について整理します。
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目次
「繰越済み通帳」とは?
銀行の通帳は、記帳欄がいっぱいになると、新しい通帳へ切り替えられます。
その際、以前の通帳には「繰越済」などと表示され、以後は通常の取引では使用しなくなります。ただし、「使えなくなった=完全に不要」というわけではありません。
古い通帳には、過去の入出金履歴や定期預金の解約履歴、年金の受取記録などが残っている場合があります。特に、長年使っていた口座では、現在の通帳だけでは確認できない取引内容が記録されているケースもあります。
相続時には「過去のお金の流れ」が確認されることもある
相続が発生した際には、亡くなった人の財産状況を確認する必要があります。例えば、預貯金の残高だけでなく、「過去にどのようなお金の動きがあったか」が問題になる場合があります。
相続税の申告では、生前贈与や大きな出金、名義預金の有無などが確認対象になるケースがあります。その際、古い通帳が残っていると、資金移動の経緯を把握しやすくなるでしょう。
遺産分割時に参考になることもある
古い通帳は、税務面だけでなく、家族間の確認資料として役立つ場合もあります。
例えば、「生前に誰へ送金していたのか」「医療費や介護費をどの程度負担していたのか」といった点を確認する材料になるケースがあります。また、相続人同士で「聞いていた財産額と違う」といった話になった際、過去の通帳履歴が参考になる場合もあります。
特に、現金管理が多かった家庭では、通帳履歴が資金状況を確認する重要な手掛かりになることがあります。このため、相続が近い年代の親の通帳については、すぐに処分せず整理して保管する考え方もあります。
一方で、永久保存が必要とは限らない
ただし、すべての通帳を永久に保管し続けなければならないわけではありません。例えば、かなり古い時代の通帳で、残高もなく、現在の相続や税務に関係しないと考えられる場合には、一定期間保管後に処分を検討するケースもあります。
また、通帳には口座番号や住所など個人情報が含まれているため、処分する場合には注意が必要です。単に家庭ごみとして捨てるのではなく、シュレッダーにかける、細かく裁断するなど、情報漏えい対策を行うことが重要です。
「どの通帳を残すか」を整理する
今回のように、実家の片づけなどをきっかけに、古い通帳が複数見つかるケースもあるかもしれません。もっとも、すべてを一律に長期間保管するのではなく、
・現在も取引が続いている口座
・相続財産に関係しそうな口座
・大きな資金移動がある通帳
・年金受取口座
などを優先して整理する方法もあります。また、通帳だけでなく、キャッシュカードや銀行からの通知書、定期預金関係書類なども一緒に確認しておくと、後の手続きが進めやすくなる場合があります。
まとめ
繰越済み通帳は、現在の取引では使用しないものの、過去の資金移動や財産状況を確認する資料として役立つ場合があります。特に、相続時には、生前贈与や預金移動の確認、遺産分割の参考資料になるケースもあります。
また、銀行側の保存期間によっては、後から過去履歴を確認できない場合もあるため、相続が関係しそうな通帳は一定期間保管しておくという考え方もあります。一方で、不要になった通帳を処分する際には、個人情報漏えい防止のため、裁断やシュレッダー処理などを行うことが大切です。
実家整理で大量の繰越済み通帳が見つかった場合には、「古いからすぐ捨てる」と考えるのではなく、相続や税務面も踏まえて整理することが重要といえるでしょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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