親が住宅購入資金「500万円」を援助してくれると言っています。「非課税」と聞きましたが、何もしなくても贈与税はかからないのでしょうか?

配信日: 2026.05.25
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親が住宅購入資金「500万円」を援助してくれると言っています。「非課税」と聞きましたが、何もしなくても贈与税はかからないのでしょうか?
親から住宅購入資金の援助を受けるケースは珍しくなく、住宅取得時の資金負担を軽減する方法のひとつとして活用されることがあります。
 
しかし、「500万円まで非課税らしい」と聞いただけで安心してしまうのは危険です。実際には、いくつかの条件を満たしたうえで、期限内に申告手続きを行わなければ特例が使えない可能性があります。
 
この記事では、「住宅取得等資金の非課税特例」の仕組みと、500万円の援助が非課税となるポイントを分かりやすく解説します。
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住宅購入資金の援助は非課税になる? 「住宅取得等資金の非課税特例」の仕組みを整理

親から住宅購入資金として500万円を援助してもらう場合、通常であれば贈与税の課税対象です。贈与税には年間110万円の基礎控除がありますが、500万円から110万円を引いた390万円に対して課税されてしまいます。
 
しかし、一定の要件を満たせば「住宅取得等資金の贈与税の非課税」という特例を利用できます。この特例は、父母や祖父母などの直系尊属から住宅の新築、取得、または増改築等のための資金を贈与された場合に、一定の金額まで贈与税が非課税になるものです。
 
現在の制度では、耐震、省エネ、バリアフリーのいずれかの性能の基準を満たす「省エネ等住宅」であれば1000万円まで、それ以外の住宅であれば500万円までが非課税限度額です。
 
今回のケースでは、援助額が500万円ですので、購入する家が「省エネ等住宅」以外の住宅であってもこの特例の範囲内に収まると考えられます。ただし、この「非課税特例」は自動的に適用されるわけではなく、いくつか条件があります。
 

非課税特例を適用するには18歳以上、合計所得金額2000万円以下など受贈者の要件確認が必須

この特例を利用するためには、贈与を受ける人(子どもや孫)が一定の条件を満たしていなければなりません。国税庁によれば、まず、贈与を受けた年の1月1日時点で18歳以上であることが求められます。
 
また、贈与を受けた年の合計所得金額が2000万円以下であることも条件のひとつです。新築等をする住宅用家屋の床面積が40平方メートル以上50平方メートル未満の場合は、所得制限がさらに厳しくなり合計所得金額1000万円以下となります。
 
住宅そのものにも条件があります。日本国内にある住宅であること、床面積(登記簿面積)が40平方メートル以上240平方メートル以下であること、そしてその家が受贈者の居住用であることです。また、贈与を受けた年の翌年3月15日までにその資金の全額をあてて住宅の新築等を行い、遅滞なくその家に入居することも必要です。
 
さらに、贈与をする側は、受贈者の父母や祖父母などの直系尊属である必要があります。配偶者の父母からの贈与は、養子縁組をしていない限りこの特例の対象外となります。
 

何もしなくていいは間違い! 納税額が0円でも翌年の確定申告は必要

最も注意すべき点は、「非課税枠内であれば何もしなくてもよい」という誤解です。この特例を適用して贈与税を非課税にするためには、必ず贈与税の申告期間内に税務署へ申告書を提出しなければなりません。申告期間は、贈与を受けた翌年の2月1日から3月15日までです。
 
もし期限内に申告することを忘れてしまうと、たとえ500万円という金額が非課税枠内であったとしても、原則として特例の適用が認められなくなります。その場合、贈与税が課せられるだけでなく、期限を過ぎたことによる加算税や延滞税が発生する恐れもあります。
 
申告の際には、戸籍謄本、登記事項証明書、売買契約書の写しなどの書類が必要です。また、住宅の性能が「省エネ等住宅」に該当し1000万円の枠を検討する場合は、住宅性能評価書の写しなどの証明書類も追加で必要になります。500万円の援助であっても、手続きを怠れば大きな損失につながることを肝に銘じておきましょう。
 

500万円の援助で贈与税を非課税にするには期限内の申告と正しい書類準備が鍵

親から受ける500万円の住宅資金援助は、住宅取得等資金の非課税特例を正しく利用することで、贈与税の負担を抑えながら、マイホームの購入・建築資金に充てることができます。
 
しかし、この恩恵を受けるためには、受贈者の年齢や所得、物件の床面積といった細かな要件をすべてクリアしている必要があります。
 
そして何より重要なのは、贈与を受けた翌年の2月1日から3月15日までの間に、税務署へ申告を行うことです。書類の準備には時間がかかることもあるため、贈与が決まった段階で早めに必要書類を確認し、確実に手続きを進める準備を整えておくことが大切です。
 

出典

国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問) No.4508 直系尊属から住宅取得等資金の贈与を受けた場合の非課税
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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