急な体調不良で入院し、医療費「30万円」を親に支払ってもらいました。母は「家族だから大丈夫」と言いますが、これも贈与税の対象になるのでしょうか? 医療費負担の注意点を確認

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急な体調不良で入院し、医療費「30万円」を親に支払ってもらいました。母は「家族だから大丈夫」と言いますが、これも贈与税の対象になるのでしょうか? 医療費負担の注意点を確認
突然体調を崩して入院が必要になり、医療費を親に支払ってもらった経験のある人もいるでしょう。通常は、一定金額以上のお金を受け取ると贈与税の課税対象です。しかし、医療費の場合は課税されない可能性があります。
 
今回は、医療費を親に支払ってもらった場合に課税対象にならない理由や、課税対象になる条件などについてご紹介します。
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必要な医療費の支援は基本的に贈与税の課税対象にはならない

入院費用など、医療費の支援をしてもらった場合、基本的にその金額分は贈与扱いにはなりません。扶養義務者からの医療費を始めとする生活費の支援は、必要な金額であれば贈与税がかからないためです。
 
扶養義務者とは、民法第877条で定められている直系血族や兄弟姉妹などを指します。自分の親は直系血族に当たるため、扶養義務者です。そのため、必要な医療費を代わりに支払ってもらった場合は、原則として贈与税の課税対象にはならないと考えられます。
 

必要な金額以上に受け取ると課税対象になる可能性がある

国税庁によると、医療費や生活費が非課税になる基準は「必要になるたびに、直接その費用のために使われたお金」です。そのため、医療費として本来必要な金額よりも多く受け取ると、医療費の余剰分は贈与税の課税対象になる可能性があります。
 
ただし、必要額を超えて受け取った金額が、直ちに贈与税の課税対象となるわけではありません。贈与税には年間110万円の基礎控除が設けられています。1年間で受け取った贈与の合計額が基礎控除を超えていなければ、医療費の余剰分が通常の贈与扱いになっても、課税はされないでしょう。
 
贈与の合計金額は、贈与を受けた人ごとに、1年間にすべての人から受け取ったものを足して計算します。例えば、母親から10万円、父親から20万円、叔父から100万円の贈与を1年間で受け取った場合、その年の贈与合計額は130万円です。基礎控除を超えているため、贈与税の申告と納税が必要になります。
 
贈与税は、その贈与があった年の翌年2月1日〜3月15日が申告期間です。期間中に、申告と納税を行いましょう。
 

贈与税の計算方法

贈与税は、「(1年間で受け取った贈与合計-基礎控除)×税率-税率ごとの控除額」で求められます。税率や控除額は年間の贈与合計から基礎控除を引いたあとの金額によって変わります。今回は、年間で合計130万円の贈与を受け取ったとして計算しましょう。
 
まず、130万円から基礎控除を差し引いた20万円が課税対象です。20万円のとき、贈与税率は10%、控除額は0円のため、「20万円×10%」で納める贈与税額は2万円になります。
 

支払った親の医療費控除に含められる場合も

医療費控除とは、1年間で自分や生計を同じくする親族、配偶者などのために支払った医療費が一定金額を超える場合に、利用できる所得控除です。医療費を親に負担してもらった場合、その金額を親自身の医療費控除の計算に含められる場合があります。
 
医療費控除の金額は「(医療費の実負担分-保険金などによる補てん分)-10万円(その年の総所得金額等が200万円未満の場合は総所得金額等×5%)」で求められ、最大200万円までです。医療費控除が適用されると、課税対象となる所得が少なくなるため、税金負担が軽くなります。
 
親に医療費を支払ってもらったときは、医療費控除の対象か確認するよう伝えるとよいでしょう。
 

必要な金額の医療費を負担してもらった場合は原則として贈与税の課税対象にはならない

必要な金額を必要なときに直接負担してもらった場合の医療費は、贈与税の課税対象にはなりません。ただし、必要以上にお金を受け取ると、余剰分は通常の贈与扱いになる可能性があります。
 
年間の贈与された金額が一定金額を超えると、贈与税の申告と納税が必要です。医療費を負担してもらうときは、必要な金額のみにするよう伝えましょう。
 
なお、医療費を親に負担してもらった場合、親の医療費控除の計算に含められる可能性があります。親の税金負担を軽くできるため、確認するとよいでしょう。
 

出典

国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問) No.4405 贈与税がかからない場合
デジタル庁 e-Gov法令検索 民法(明治二十九年法律第八十九号) 第四編 親族 第七章 扶養 第八百七十七条(扶養義務者)
国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問) No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税)
国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問) No.4429 贈与税の申告と納税
国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問) No.1120 医療費を支払ったとき(医療費控除)
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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