疎遠な叔父が亡くなり突然、「あなたが相続人です」と連絡が来ました。このような場合どうすればいいですか?代襲相続について解説!
子どものいない叔父や叔母が身近にいる方は、ある日突然その当事者になる可能性があります。戸惑いのまま時間だけが過ぎると、選択肢が狭まることも。何をいつまでに判断すべきか、FPがわかりやすく解説します。
お金と不動産相続のコンシェルジュ
宅地建物取引士・AFP・住宅ローンアドバイザー・相続診断士
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なぜ突然、自分が相続人になるのか
「自分には関係ない」と思っていても、ある日突然相続人になることがあります。それが「代襲相続」です。
たとえばこんなケース。独身で子どものいない叔父が亡くなりました。本来であれば、叔父の兄弟であるあなたの父が相続人になるはずです。しかし父がすでに他界していた場合、父の代わりにその子……つまりあなたが相続人の地位を引き継ぎます。これが代襲相続です。
ポイントは、疎遠であっても・連絡を取っていなくても、法律上の相続人としての権利と義務は自動的に発生するという点です。「知らなかった」「関わりたくなかった」では済まないケースもあります。子どものいない叔父や叔母が身近にいる方は、ご自身が当事者になる可能性を頭の片隅に置いておくことをおすすめします。
まず確認すること……遺言書の有無
相続手続きで最初に確認すべきは、遺言書があるかどうかです。公正証書遺言であれば、全国の公証役場で検索できます(遺言検索システム)。自筆証書遺言の場合は、法務局の遺言書保管制度を利用しているケースもあります。
遺言書がある場合、基本的にはその内容に従って手続きが進みます。なお、兄弟・兄弟の代襲相続人には遺留分がないため、遺言の内容を理由に財産の取り分を請求はできません。ただし、遺言書の有効性自体に疑義がある場合(意思能力の問題や偽造など)は、別途弁護士にご相談ください。
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3ヶ月以内に判断が必要……相続するかどうか
相続人になったと知った日から3ヶ月以内に、相続するかどうかを決める必要があります。この期間を「熟慮期間」といいます。選択肢は3つです。
単純承認:プラスの財産もマイナスの財産(借金)もすべて引き継ぐ。何もしないまま3ヶ月が過ぎると自動的にこれになります。
相続放棄:財産も借金も一切引き継がない。家庭裁判所への申述が必要です。
限定承認:プラスの財産の範囲内でのみ借金を引き継ぐ。相続人全員の合意が必要なため、実務上はあまり使われません。
疎遠だった場合、財産の全容が見えないうちに期限が来ることもあります。期間内に判断が難しい場合は、家庭裁判所に熟慮期間の延長を申し立てることも可能です。不安な場合は早めに司法書士や弁護士に相談することをおすすめします。
内縁のパートナーへの遺贈……遺言書があってこそ
疎遠な叔父に内縁のパートナーがいるケースも少なくありません。内縁の妻・夫は法定相続人ではないため、遺言書がなければ財産を受け取る権利がありません。逆にいえば、公正証書遺言等があれば、法律上は赤の他人であっても財産を遺すことができます。
遺言書は「誰に財産を渡すか」を決めるだけでなく、大切な人を法的に守るための手段でもあります。身近に独身の方や内縁のパートナーがいる方は、遺言書の準備について一度、専門家に相談するよう伝えてみてはいかがでしょうか。
執筆者 : 稲場晃美
お金と不動産相続のコンシェルジュ
宅地建物取引士・AFP・住宅ローンアドバイザー・相続診断士

