年金受給中の両親に毎月5万円を援助しています。妻から「贈与税は大丈夫?」と聞かれているのですが、両親が納税する必要はないですよね?
しかし、今回のケースのようにご両親が生活費に充てるために取得した財産で、通常必要と認められる場合には、贈与税はかかりませんので、ご安心ください。ただし、留意すべき事項があります。
本記事では、贈与税がかからない一般的なケースと今回のケースにおける贈与税がかからないための留意点について解説します。
ファイナンシャル・プランナー
中小企業診断士
早稲田大学理工学部卒業。副業OKの会社に勤務する現役の理科系サラリーマン部長。趣味が貯金であり、株・FX・仮想通貨を運用し、毎年利益を上げている。サラリーマンの立場でお金に関することをアドバイスすることをライフワークにしている。
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贈与税がかからないケース
今回のような贈与税がかからないケースで、私たちが生活するうえで特に関係のある代表的なものを解説します。
1. 法人から贈与された財産
贈与税は個人から財産を贈与により取得した場合にかかる税金であるため、法人から財産を贈与により取得した場合には贈与税はかかりません。ただし、贈与税ではなく所得税がかかります。
2. 今回のケースのように親子などの扶養義務者から生活費に充てるために取得した財産で、通常必要と認められる金額であれば、贈与税はかかりません。なお、親子関係だけでなく、夫婦や兄弟姉妹などから受け取った財産も含まれ、生活費だけでなく教育費も対象となります。
3. 個人から受ける香典、花輪代、年末年始の贈答、祝物または見舞金。ただし、金額が社会通念上相当と認められるものに限ります。
4. 父母や祖父母から、自身が住むためのマイホームの新築・取得・増改築のための資金を贈与された場合で、一定の要件を満たすもの。
5. 父母や祖父母から、一括贈与を受けた結婚・子育て資金のうち一定の要件を満たすもの。
今回のケースにおける留意点
今回のケースは、基本的に非課税となりますが、ご両親が税務署から指摘を受けて課税されないために留意する点があります。
1. 生活費や教育費以外に資金を充当しない
贈与税がかからないのは、あくまでご両親が毎月の生活費として使用する場合に限ります。ご両親が、せっかく子どもからもらったお金だからといって貯金をしたり、株式や不動産などを購入したりした場合には、生活費とはみなされず、課税対象になるリスクがありますので注意が必要です。
なお、ここでいう生活費とは、ご両親が通常の日常生活に必要な費用をいい、治療費などを含みます。また、教育費とは、学費や教材費、文具費などが該当します。
2. 一括で資金を渡さない
贈与税がかからないためには、通常の日常生活に必要な生活費を必要な都度渡すことが条件となっています。したがって、1年分まとめて渡すのではなく、現在行っているように毎月5万円を援助する方法を継続することが必要です。
3. 資金を援助した証拠を残す
現金で手渡しでは、証拠が残らず客観的に証明をすることができません。したがって、ご自身の口座からご両親の口座へ振り込みを行い、通帳に履歴(証拠)を残しておくとよいでしょう。
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まとめ
今回のケースのように、子どもからご両親に生活費として毎月5万円を援助する場合には、基本的には贈与税はかかりません。
ただし、ご両親が日常使う生活費以外の目的で資金を使ったり、資金を都度渡さずにまとめて1年分を渡したり、現金で手渡しをするなどをした場合には、ご両親に贈与税が課税されるリスクがありますので、留意しましょう。
出典
国税庁No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税)
国税庁 財産をもらったとき
国税庁 No.4405 贈与税がかからない場合
執筆者 : 堀江佳久
ファイナンシャル・プランナー

