80代の父は株式投資をしています。私自身は投資初心者なので、相続がおきた時にどうしたら良いか不安です。

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80代の父は株式投資をしています。私自身は投資初心者なので、相続がおきた時にどうしたら良いか不安です。
シニア世代で個別株式に投資をしている人は多いです。楽しみでもありますし、亡くなるまで持ち続ける例も多々あります。相続した人はどうしたら良いのか? 深掘りしたいと思います。
宮﨑真紀子

ファイナンシャルプランナーCFP(R)認定者、相続診断士

大阪府出身。同志社大学経済学部卒業後、5年間繊維メーカーに勤務。
その後、派遣社員として数社の金融機関を経てFPとして独立。
大きな心配事はもちろん、ちょっとした不安でも「お金」に関することは相談しづらい・・・。
そんな時気軽に相談できる存在でありたい~というポリシーのもと、
個別相談・セミナー講師・執筆活動を展開中。
新聞・テレビ等のメディアにもフィールドを広げている。
ライフプランに応じた家計のスリム化・健全化を通じて、夢を形にするお手伝いを目指しています。

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上場株式の評価のしかた

もし相続となった場合に、株式の評価額はどのように計算されるのかを整理してみます。国税庁ホームページ(※)にも記載されています。
 

上場株式は、その株式が上場されている金融商品取引所が公表する課税時期(相続または遺贈の場合は被相続人の死亡の日、贈与の場合は贈与により財産を取得した日)の最終価格によって評価します。
 
ただし、課税時期の最終価格が次の3つの価額のうち最も低い価額を超える場合は、その最も低い価額により評価します。

イ 課税時期の属する月の毎日の最終価格の月平均額
ロ 課税時期の属する月の前月の毎日の最終価格の月平均額
ハ 課税時期の属する月の前々月の毎日の最終価格の月平均額

(出典:国税庁 No.4632 上場株式の評価)

なお、課税時期に最終価格がない場合やその株式に権利落ちなどがある場合には、一定の修正をすることになっています。
 
つまり亡くなった日の最終価格と、その当月・前月・前々月の毎日の最終価格の月平均額の4つの価格の中で一番低い価額で評価します。株価は毎日変動しますのでタイミングによって評価額が大きく変動する懸念がありますが、たまたま高値だった日に相続が発生した場合も、4つの中で一番低い価額で評価されます。
 
この方法で求められた評価額、例えば1000円を200株持っていたならば1000円×200株=20万円が課税評価額です。さらに銘柄ごとに算出し合計します。
 

どう考える? 相続した上場株式の活かし方

評価の仕方は分かりました。このやり方に従って相続税の計算などをし、さらに名義変更も手続きも終了したと仮定します。今回の相談者の不安は、名義変更後にどうしたら良いかについてです。
 
“親から引き継いだ株式をそのまま持ち続け、自分の相続財産として次の世代である子どもに引き継ぐ予定”という人もいます。知人もそのひとりで「配当金は受け取っているけどね」と話していました。配当目的で株式を持つというのも一案ですが、ここは選択肢を広げて見直しが必要です。
 
相続の際に株式を整理すると、なかには含み損を抱えている銘柄もあるかもしれません。相談者は株式投資の初心者ということなので、個別銘柄を整理して投資信託のように簡単に分散投資ができる形にすることも選択肢になります。
 
ご存じのとおり“卵は一つの籠に盛るな”という相場格言があります。父親から引き継いだ株式なので大事にしたい気持ちもあるでしょうが、なるべくなら資産を減らすことは避けたいです。ご自身が管理しやすい形で活用するというのも大事な観点だと思います。
 

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父親と相談して資産整理に着手してみる

もしもに備えて、父親に思い切って相談してみるのも良策です。長期で保有されているのであれば株数が多いことが考えられます。この先、父親が介護施設に入居することも考えられます。
 
それらの費用を工面することも視野に入れ、手持ち資産の流動性を高めることも必要です。急にお金が必要になった時、たとえ多額の資産があったとしても、すぐに引き出せる普通預金に残高がないと役に立ちません。
 
(図表)

図表

 
介護費用は父親の資産から捻出するのが基本です。もし認知症と認定されると、資産を簡単に移動することができなくなります。
 
そのことを踏まえて家族で話し合っておくことが大事です。父親と資産に対する考え方を共有しておくと、これから資産をどのように継承していくのか、より良い活用法について道筋が見えてくると思います。
 

出典

(※)国税庁 No.4632 上場株式の評価
 
執筆者 : 宮﨑真紀子
ファイナンシャルプランナーCFP(R)認定者、相続診断士

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