お盆に帰省した際、子どもが祖父母と叔父から、それぞれ「50万円」ずつ、計「150万円」の“お盆玉”を受け取りました。夫は「1人50万円なら問題ないはず」と言いますが、贈与税はかからないのでしょうか?
しかし、50万円など高額な場合は「贈与税がかかるのでは?」と心配になる人もいるでしょう。では、祖父母と叔父からそれぞれ50万円ずつ、合計150万円のお盆玉を受け取った場合はどうでしょうか。
今回は、贈与税の年間110万円の基礎控除と、高額なお盆玉を受け取った場合の注意点について解説します。
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目次
合計150万円のお盆玉を受け取ると、原則として110万円を超えた40万円が贈与税の対象になる
個人から財産をもらった場合、原則として贈与税の対象になります。ただし、一般的な「暦年課税」では、1月1日から12月31日までの1年間にもらった財産の合計額から110万円を差し引けます。この110万円を「基礎控除」といいます。
今回のケースでは、祖父母と叔父の計3人から、それぞれ50万円を受け取っています。合計額は150万円です。ほかに非課税となる事情がなければ、基礎控除110万円を差し引いた40万円が贈与税の課税価格になります。
注意したいのは、110万円の基礎控除が「贈った人ごと」に設定されているわけではないことです。財産をもらった人ごとに、その年の贈与額を合計して判断します。
つまり、祖父から50万円、祖母から50万円、叔父から50万円を受け取った場合、「3人とも110万円以下だから非課税」とはなりません。子どもが年間で受け取った150万円を基準に考えます。
なお、贈与税の申告と納税は、原則として財産をもらった人が行います。子どもが未成年の場合には、実際の手続きについて税務署や税理士などに確認しておくと安心です。
お盆玉を用意する人は38.6%、子ども1人あたりの平均額は9977円
ソニー損害保険株式会社の「2026年 お盆の帰省に関する調査」によると、親戚の子どもや孫などにあげる「お盆玉」を用意すると回答した人は38.6%でした。
過去の調査では、用意すると回答した人は2019年が32.3%、2020年が33.4%でした。2026年は38.6%となっており、上昇傾向がみられます。
また、2026年にお盆玉を用意する386人に1人あたりの金額を聞いたところ、「5000円~1万円未満」が30.8%、「1万円~2万円未満」が28.5%でした。平均額は9977円です。2019年は9984円、2020年は8651円だったため、2026年は2019年とほぼ同じ水準となっています。
今回の1人50万円という金額は、この平均額と比べると非常に高額です。国税庁によると、個人から受け取る年末年始の贈答や祝物などは、社会通念上相当と認められるものなら贈与税がかからないとされています。
ただし、50万円のお盆玉がこれに該当するかは、金額や贈与の事情などを踏まえて判断する必要があります。「お盆玉」という名前で渡せば必ず贈与税がかからない、というわけではない点に注意しましょう。
お盆玉以外にも贈与を受けている場合は、さらに課税対象額が増える可能性も
今回のケースでは、お盆玉だけで150万円となり、すでに110万円の基礎控除を超えています。さらに、その年に別の贈与を受けている場合は、それも含めて確認する必要があります。
例えば、同じ年の正月に合計20万円のお年玉を受け取り、お盆に150万円を受け取ったとしましょう。いずれも通常の暦年課税の対象になる場合、年間の贈与額は170万円です。基礎控除110万円を差し引くと、60万円が課税価格になります。
一方、祖父母などから受け取ったお金がすべて課税対象になるわけではありません。国税庁によると、夫婦や親子、兄弟姉妹などの扶養義務者から、通常必要な生活費や教育費として受け取った財産には贈与税がかからない場合があります。
ただし、必要な都度受け取り、実際に生活費や教育費として使うことが前提です。将来の学費などとしてまとまったお金を受け取り、そのまま預金した場合などは贈与税の対象になることがあります。
高額なお盆玉を受け取ったら、お年玉や誕生日祝いなども含め、「いつ、誰から、いくら受け取ったか」を整理しておくことが大切です。
まとめ|1人50万円ではなく、子どもが1年間にもらった総額で贈与税を判断しよう
祖父母と叔父からそれぞれ50万円ずつ、合計150万円のお盆玉を受け取った場合、「1人から50万円ずつだから贈与税はかからない」とは判断できません。一般的な暦年課税では、贈与を受けた人が1年間にもらった財産を合計し、そこから110万円の基礎控除を差し引きます。
今回の150万円が通常の贈与として扱われ、ほかに非課税となる事情がなければ、40万円が贈与税の課税価格になります。さらに、同じ年にお年玉や誕生日祝いなど、ほかの課税対象となる贈与を受けていれば、その金額も加えて考えなければなりません。
高額なお盆玉を受け取った場合は、その年に受け取った贈与を一度整理し、申告や税額について分からないことがあれば税務署や税理士などに相談すると安心でしょう。
出典
国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問) No.4402 贈与税がかかる場合
国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問) No.4405 贈与税がかからない場合
ソニー損害保険株式会社 ソニー損保「2026年 お盆の帰省に関する調査」
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執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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