30歳の息子から「結婚式代200万円を貸してほしい」と相談が。妻は「親なんだから出してあげよう」と言いますが、“貸す”だけなら税金は気にしなくても大丈夫なのでしょうか?
しかし、親子間であっても、お金の貸し借りであることを明確にしておくことが大切です。200万円というまとまったお金を貸し出す場合、返済計画や客観的な証拠がないと、税務署から「贈与」と判断されてしまう可能性があるためです。
本記事では、贈与税がかかるケースや税負担を抑えるために確認しておきたいポイント、利用できる非課税制度について分かりやすく解説します。
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目次
親子間の200万円の貸し借りでも「贈与」とみなされ贈与税がかかるケースがある
親子間での金銭のやり取りであっても、口頭での約束や無利息・無期限での貸し付けは、税務署から贈与と判断される可能性があります。
贈与とみなされた場合、1年間(1月1日〜12月31日)に受け取った財産の合計が基礎控除額である110万円を超えると、超えた部分に対して贈与税が課税されます。例えば、200万円を贈与したとみなされた場合、110万円を引いた90万円に対して贈与税が課されます。
また、名目上は「貸付」としていても、息子の収入に対して返済額が現実的ではない場合や、長期間にわたって返済が行われていない場合などは、実態によって貸付ではなく贈与と判断される可能性があります。そのため、無理のない返済計画を立て、実際に返済を続けることが重要です。
親子間の貸し借りで確認しておきたい契約書と返済の実態
今回のケースで、200万円を「贈与」ではなく「貸付」として扱うためには、実際に金銭の貸し借りが行われていることを客観的に確認できる資料や実態が重要になります。
まず、借入額や返済期間、毎月の返済額、利息などを明確に記載した書類を作成しましょう。親子間であっても一般の金利水準を考慮した妥当な利息を設定することが望ましいとされています。
さらに、返済は現金を手渡しするのではなく、銀行口座振込などを利用して「いつ、いくら返済したのか」が分かる記録を残しておくことが大切です。
契約書を作成していても返済の実態を確認できなければ、実質的には贈与だったと判断される可能性もあるため、返済の記録を継続的に残しておきましょう。
条件を満たせば非課税になることも! 活用できる特例制度を確認
もし、返済させるのではなく援助してあげたい場合は、結婚・子育て資金の一括贈与に関する非課税の特例制度を活用する選択肢があります。
父母や祖父母などの直系尊属から、18歳以上50歳未満の子どもや孫に対して結婚・子育て資金を一括で贈与する場合、一定の条件を満たし金融機関を通じて所定の手続きを行うことで、受贈者1人につき最高1000万円までが非課税(結婚資金の場合は300万円が限度額)となります。
200万円の結婚資金であれば、この特例を利用することで贈与税をかけずに支援することが可能です。ただし、結婚式の領収書などを保管し、金融機関へ提出する手続きが必要となります。
親子間のお金のやり取りは慎重に! 適切な手続きと特例の確認が大切
結婚式代200万円の貸与は、単に「貸しただけ」という主張だけでは税金がかからないとはいい切れません。返済計画や契約書、実際の口座振込による返済履歴などの客観的な証拠がない場合、税務署から贈与とみなされて贈与税の課税対象となる可能性があります。
また、もし貸すのではなく援助をしてあげたいのであれば、直系尊属からの結婚資金一括贈与の非課税制度や、年間110万円までの基礎控除の枠組を賢く活用することをおすすめします。ご家庭の方針に合わせて適切な手続きを行い、税務トラブルを防ぐようにしましょう。
出典
国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問)No.4402 贈与税がかかる場合
国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問)No.4420 親から金銭を借りた場合
国税庁 タックスアンサー(よくある税の質問)No.4511 直系尊属から結婚・子育て資金の一括贈与を受けた場合の非課税
国税庁 父母などから結婚・子育て資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税制度のあらまし
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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