更新日: 2021.03.10 保険

神奈川県・東京都・千葉県は地震に対する危機意識が低い!?

執筆者 : 松浦建二

神奈川県・東京都・千葉県は地震に対する危機意識が低い!?
東北地方太平洋沖地震(東日本大震災)が発生してから10年がたちました。首都直下地震や東南海・南海地震等が今後発生するかもしれない状況では、日頃からできる備えをしておくことが大切です。今できる備えの1つとして地震保険(共済)への加入があります。
 
地震保険の付帯率は東日本大震災があったことでさらに上がっていますが、都道府県によって意外と大きな差があります。地震保険の付帯率の現状や過去との変化を確認してみました。
 
松浦建二

執筆者:

執筆者:松浦建二(まつうら けんじ)

CFP(R)認定者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士
1990年青山学院大学卒。大手住宅メーカーから外資系生命保険会社に転職し、個人の生命保険を活用したリスク対策や資産形成、相続対策、法人の税対策、事業保障対策等のコンサルティング営業を経験。2002年からファイナンシャルプランナーとして主に個人のライフプラン、生命保険設計、住宅購入総合サポート等の相談業務を行っている他、FPに関する講演や執筆等も行っている。青山学院大学非常勤講師。
http://www.ifp.cc/

松浦建二

執筆者:

執筆者:松浦建二(まつうら けんじ)

CFP(R)認定者

1級ファイナンシャル・プランニング技能士
1990年青山学院大学卒。大手住宅メーカーから外資系生命保険会社に転職し、個人の生命保険を活用したリスク対策や資産形成、相続対策、法人の税対策、事業保障対策等のコンサルティング営業を経験。2002年からファイナンシャルプランナーとして主に個人のライフプラン、生命保険設計、住宅購入総合サポート等の相談業務を行っている他、FPに関する講演や執筆等も行っている。青山学院大学非常勤講師。
http://www.ifp.cc/

地震保険の付帯率が最も高いのは宮城県の87%

地震保険に加入している状況を表す指標の1つに付帯率があります。新たに火災保険に加入する契約のうち、地震保険を付帯している割合を表しています。火災保険や地震保険に新たに加入する家は、新築とは限りません。
 
都道府県別に直近(2019年度)の付帯率が高い10都道府県を並べてみました。過去との違いを確認できるよう、2009年度(10年前で東日本大震災の前)と2001年度、および2001年度からの上昇幅も載せています。
 

 
都道府県別に最も地震保険の付帯率が高いのは宮城県で、前年度比0.2%増の87.0%となっています。2001年度からは実に51.1%も上がっています。宮城県の場合、東北地方太平洋沖地震の影響が非常に大きく、2009年度66.9%が2010年度(2010年4月1日~2011年3月31日)には68.7%になり、2011年度には81.1%へ1年で12.4%も急増しています。地震で大きな被害を受けたことで、防災意識が一気に高まったと考えられます。
 
2016年4月の熊本地震で大きな被害を受けた熊本県も、付帯率は82.3%で4番目に高く、2001年度比で45.6%も上がっています。特に2016年度は前年から一気に10.5%も上がっています。
 
2番目に付帯率が高い高知県は、宮城県が1番になる前の2001年から2010年まで常に1番でした。太平洋に面し、大きな地震が将来起きる可能性が高いことから、防災意識が非常に高く、沿岸部には数多くの津波避難タワーがあります。筆者が津波避難タワーを見たときは、自分の危機意識の低さに恐怖を感じました。2019年度は宮城県との差がわずか0.2%しかなく、早ければ2020年度には高知県が再び1番になりそうです。
 

地震保険の付帯率が最も低いのは長崎県の52%

次に都道府県別に直近(2019年度)の付帯率が低い10都道府県も並べてみました。付帯率が高い都道府県とは異なる地方が並んでいます。
 

 
都道府県別に最も地震保険の付帯率が低いのは長崎県で、前年度比1.9%増の52.0%となっています。2001年度の16.5%や2009年度の29.5%からは随分と高くなりましたが、それでも約半分は地震保険を付帯していません。長崎県は2004年から16年連続で最も低く、隣の佐賀県も58.4%で低いですが、近県の熊本県(82.3%)や福岡県(73.3%)、鹿児島県(81.7%)とは大きな差があります。
 
付帯率の低い方は関東地方の都道府県が目立ちます。東京都(60.4%)や神奈川県(61.9%)、群馬県(62.2%)、千葉県(62.3%)、さらに埼玉県(63.4%)、茨城県(64.6%)が全国平均(66.7%)以下です。近い将来、首都直下地震が起きるかもしれません。備えは大丈夫なのでしょうか?
 

神奈川県の地震保険付帯率の伸びは全国最下位

関東地方各都県の付帯率の低さが気になり、最近の傾向なのか、2001年頃から変わっていないのかも確認してみました。下記のグラフは、東北地方太平洋沖地震で大きな被害を受けた岩手県・宮城県・福島県、熊本地震で大きな被害を受けた熊本県、そして関東地方の付帯率が低い東京都・神奈川県・千葉県の計7都県の付帯率の推移(2001年度~2019年度)を表したものです。
 

 
2001年度~2019年度の推移を見ると、岩手県・宮城県・福島県は2011年度に急上昇していて、熊本県は2016年度に急上昇しています。東京都・神奈川県・千葉県は全体的に緩やかな上昇となっています。2019年度の付帯率が2001年度に対してどのくらい上昇しているかを確認すると、全都道府県の中で最も上昇している1位から3位に宮城県(51.1%)、岩手県(47.2%)、福島県(47.1%)が並んでいます。熊本県(45.6%)も5位で大きく上昇しています。大きな地震を経験したことや防災意識の高さが表れています。一方で、千葉県(25.4%)は45位、東京都は(23.6%)46位、神奈川県は(22.2%)は47位で、下位に並んでいます。2001年当時はいずれも岩手県や福島県より高い付帯率でしたが、今ではかなり差をつけられています。
 
大きな地震を経験すると地震保険の付帯率が上昇していますが、地震保険は地震に対する備えなので、大きな地震が起きる前に加入したいものです。神奈川県・東京都・千葉県は首都直下地震が起きたら、大きな被害を受けることが想定されていますが、付帯率の上昇は他県に比べてかなり緩やかです。適切な地震保険(共済)に加入していれば、地震が起きたときに早期に生活を再建していきやすくなります。今一度、地震への備えの必要性について考えてみましょう。
 
執筆者:松浦建二
CFP(R)認定者
 

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