更新日: 2021.09.20 保険

家族がどこの保険に加入していたかわからない…。そんなときに使える制度って?

執筆者 : 馬場愛梨

家族がどこの保険に加入していたかわからない…。そんなときに使える制度って?
夫や妻、高齢の親などが「どんな保険にどこの保険会社で加入しているか」ご存じですか?
 
もし不幸にも事故や災害である日突然亡くなってしまったり、会話ができない状態になってしまったとき、生命保険の保険金をスムーズに請求できるでしょうか。
 
どうしても困ったとき、頼れる制度があります。万が一に備えて知っておきたい「生命保険契約照会制度」について解説します。
 
馬場愛梨

執筆者:

執筆者:馬場愛梨(ばばえり)

ばばえりFP事務所 代表

自身が過去に「貧困女子」状態でつらい思いをしたことから、お金について猛勉強。銀行・保険・不動産などお金にまつわる業界での勤務を経て、独立。

過去の自分のような、お金や仕事で悩みを抱えつつ毎日がんばる人の良き相談相手となれるよう日々邁進中。むずかしいと思われて避けられがち、でも大切なお金の話を、ゆるくほぐしてお伝えする仕事をしています。平成元年生まれの大阪人。

https://babaeri.com/

馬場愛梨

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自身が過去に「貧困女子」状態でつらい思いをしたことから、お金について猛勉強。銀行・保険・不動産などお金にまつわる業界での勤務を経て、独立。

過去の自分のような、お金や仕事で悩みを抱えつつ毎日がんばる人の良き相談相手となれるよう日々邁進中。むずかしいと思われて避けられがち、でも大切なお金の話を、ゆるくほぐしてお伝えする仕事をしています。平成元年生まれの大阪人。

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いざというときに保険が請求できない事態も

「保険に入っているから安心!」と思いがちですが、実はそうとは限りません。
 
もし家族が亡くなって保険金を請求することになったとき、どこの保険会社で加入していたのかがわからないと、請求の手続きができずお金を受け取ることができません。
 
「亡くなったときに使える保険に入っている」という情報だけでは、足りないのです。
 
請求先がわからない場合は、家の中を探し回って保険証券を見つけたり、多数存在する生命保険会社に片っ端から電話をかけて契約がないか確かめたりすることになってしまうかもしれません。
 
受け取るのが遅くなってしまったり、受け取れないままあきらめてしまったりする方もいます。
 
「万が一」に備えて保険料を払っていたはずなのに、「万が一」のときに保険金を受け取れないなんてもったいないですよね。そんな事態を防ぐための制度が「生命保険契約照会制度」です。
 

「生命保険契約照会制度」とは

生命保険契約照会制度は「家族の生命保険を請求したいけど、どこの保険会社で加入しているのかわからない」といったときに使えます。
 
生命保険協会の専用窓口に問い合わせることで、各生命保険会社を横断して契約の有無を調べてもらえる仕組みです。複数の生命保険会社に問い合わせなくても生命保険協会への照会だけで済むので、請求にかかる手間や負担を減らすことができます。
 
実は、このような制度は以前から存在しました。ただ、台風、地震、津波で家が壊れたなど保険証券のような手掛かりを見つけられない家族に限定されていたため、なかなか利用しにくいものでした(※1)。
 
2021年7月からは拡充(※2)され、以下のような場合でも利用できるようになりました。


・本人が亡くなったとき
・認知症等により本人の認知判断能力が低下したとき

調査依頼は、オンラインでも郵送でもできます。ただ、どちらの場合も利用料3000円(税込)が必要です。
 

制度を利用せずに済むためにできること

保険契約の有無を確認できる制度はありますが、わかるのは民間の生命保険だけ(損害保険や共済などは別)です。費用や時間もかかります。できることなら制度を利用しなくても済むよう、以下のことをしておくとよいでしょう。
 

<本人:準備>

・死亡保険、医療保険、火災保険など加入中のすべての保険証券を1ヶ所にまとめておき、その場所を夫婦間や親子間で共有しておく

……できれば、離れて住む家族にコピーを渡しておく、撮影してスマホで見られるようにしておくなど、家が燃えるなどの緊急事態が起きても確認できる状態にするのが理想的。
 

・保険契約の中身を本人以外も理解しておく

……いつどんなときに対象になるのかをしっかり把握しておくと請求漏れを防ぎやすい。
 

・各保険会社で「指定代理請求制度(※3)」「家族登録制度(※4)」の登録をしておく

……保険会社は基本的に、本人以外の家族が問い合わせても契約内容を開示しないが、事前に本制度に登録しておくことで、登録された家族が契約内容を確認したり代わりに請求したりしやすくなる。
 

<家族:「万が一」が起きてから>

・保険証券を探す
・保険会社からの郵便物などを探す
・通帳の口座振替履歴やクレジットカードの支払い履歴をチェックする

 
あくまで生命保険契約照会制度は「最後のとりで」だと思って、事前の情報共有などを徹底して、準備をしておきましょう。
 

まとめ:保険は「入っているだけ」では使えない! スムーズに請求できる状態にしておこう

多くの方が「もしも」に備えて保険に入っています。
 
しかし、入っただけで「いつどんなときに受け取れるのか把握していない」「保険内容や保険証券の保管場所は自分しかわからない」といった状態では、せっかく保険料を支払っていてもいざというときに役に立たないかもしれません。
 
保険契約は、中身を理解して夫婦間や親子間で情報を共有して、いざというときにスムーズに請求できる状態にしておくのがおすすめです。
 
どうしても困ったときには「生命保険契約照会制度」も利用できることを覚えておきましょう。
 
出典
(※1)生命保険文化センター「生命保険に関するQ&A/Q.一人暮らしの親が死亡。生命保険に入っていたかわからない場合は?」
(※2)保険の有無、業界が一括で調査 認知症などに備え新窓口
(※3)生命保険文化センター「生命保険に関するQ&A/Q.指定代理請求制度って、どんな制度なの?」
(※4)生命保険文化センター「生命保険に関するQ&A/Q.家族(情報)登録制度はどんな内容なの?」
 
(出典)
一般社団法人 生命保険協会 「生命保険契約照会制度のご案内」
 
執筆者:馬場愛梨
ばばえりFP事務所 代表

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