更新日: 2021.08.24 保険

傷病手当金の支給期間が改正! 通算して1年6ヶ月分受けられる?

執筆者 : 井内義典

傷病手当金の支給期間が改正! 通算して1年6ヶ月分受けられる?
病気やけがで会社を休んだ際に支給される健康保険制度の傷病手当金。同じ病気やけがについて休んだ場合に、最大で1年6ヶ月支給されることになっていますが、その支給期間の計算方法が改正によって変わります。
 
井内義典

執筆者:井内義典(いのうち よしのり)

1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)認定者、特定社会保険労務士、1級DCプランナー

1982年生まれ。株式会社よこはまライフプランニング代表取締役。

資格学校勤務時代には教材編集等の制作業務や学習相談業務に従事し、個人開業の社会保険労務士・FPとしては公的年金に関する研修講師を務め、また、公的年金の相談業務も経験してきている。

これらの経験を活かして、専門誌で年金に関する執筆を行っている。2018年に、年金やライフプランに関する相談・提案、教育研修、制作、調査研究の各事業を行うための株式会社よこはまライフプランニングを設立、横浜を中心に首都圏で活動中。日本年金学会会員、日本FP学会準会員。

傷病手当金はいくら受け取れる?

傷病手当金は、健康保険の被保険者が病気・けが(私傷病)で療養のため労務不能の場合に支給される給付金です。療養のために働けなかった日の4日目から支給されることになり、1日単位で計算、支給されます。
 
傷病手当金は、支給開始日以前の継続した12ヶ月間の標準報酬月額(給与等の報酬の月額)の平均額を30で割り、その3分の2を掛けた額が支給されます。
 
ひと言でいうと、1日につき給与の3分の2に相当する額が支給されることになります。標準報酬月額(月給)の平均額が24万円であれば、24万円を30で割った8000円の3分の2、5333円が1日あたりの傷病手当金です。
 
もし、支給開始日以前に直近の継続した被保険者期間が12ヶ月ない場合については、


(1)支給開始月以前の直近の継続した各月の標準報酬月額の平均額
(2)支給開始月の前年度9月30日における全被保険者の同月の標準報酬月額の平均額

いずれか少ない額を30で割り、その3分の2を掛けた額で支給されることになります。休んでいる場合に会社から報酬が受けられる場合、傷病手当金は支給されません。
 
ただし、傷病手当金の額より会社からの報酬が少ない場合は、その差額分の傷病手当金が支給されます。
 

傷病手当金の支給期間の改正

現行制度上は、同一の病気・けがについて支給を開始した日から最大で1年6ヶ月経過するまで支給されることになっています。
 
その間に、職場復帰して、支給されない期間があったとしても、最初の支給開始日から1年6ヶ月たてばその後は支給されなくなります(【図表1】)。
 


 
しかし、法改正により2022年1月から、同一の病気やけがについて、最初の支給開始日から通算して1年6ヶ月まで支給されます。
 
支給開始日から1年6ヶ月が経過する前に職場復帰して不支給となった期間がある場合、1年6ヶ月経過後に再び休んでいると1年6ヶ月分を限度に支給されます(【図表2】)。つまり、途中に不支給期間があると、延長して受けられることになります。
 

 
共済組合での傷病手当金は、すでに通算1年6ヶ月で支給されていますが、民間企業等を対象とした健康保険も同様のルールに改正されることになります。
 
がんなどで、休んだ後に職場復帰しても、その後再発して再び休むこともあるかと考えられます。改正後は、再び休んだ場合の保障が厚くなるといえるでしょう。
 
執筆者:井内義典
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)認定者、特定社会保険労務士、1級DCプランナー

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