生命保険への加入率が高い子育て世帯。毎月の保険料の平均はいくら?

配信日: 2021.12.18

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生命保険への加入率が高い子育て世帯。毎月の保険料の平均はいくら?
生命保険は、結婚や出産といったライフステージにおけるイベントに応じて、加入や見直しを行いながら、病気やけがで働けなくなった時の生活の備えとして認識されています。公益財団法人生命保険文化センターの生命保険に関する全国実態調査〈速報版〉の調査結果によると、日本国内の生命保険の世帯加入状況はおよそ9割となっています。
 
このことから、若年世代から高齢世代まで、日本人の保険に対する信頼が高く、万が一への備えへの意識も高ことから、大半の方が何かしらの生命保険に加入している状況といえます。
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新井智美

監修:新井智美(あらい ともみ)

CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員

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生命保険の加入率は、30代以降から9割

かんぽ生命を含む民間の生命保険会社、独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構が契約を管理している簡易保険商品およびJAや県民共済・生協等の機関が取り扱う生命保険(全生保)商品に対する、令和3年度の世帯主の年齢別での生命保険加入率の速報値は、20歳代がおよそ7割となっていて、30歳代以降はほぼ9割で推移し、70歳代後半から徐々に下がり、80歳代後半で7割を切る状況です。
 
ちなみに、子育て世代の中心となる30歳代から40歳代は9割を超えている状況です。また、それより上の世代である50歳代から60歳代、70歳代前半にかけてまでは、ほぼ加入率9割となっています。この10年間は、おおむね30歳代後半から70歳代前半までは、加入率がおおむね9割で推移している状況です。
 
生命保険加入率が20歳代に比べて30歳代以降に高くなる背景には、雇用情勢の変化や経済状況の不安定さといった生活の根幹部分に対して不安を抱えつつ、結婚や出産、子育てといったライフイベントを経験することが一因としてあるようです。そのため、子供の教育資金の準備や自身の病気やけがといった加齢に伴う疾病リスクへの備えを強く意識していることが分かります。
 

子どもの進学や独立で高くなる世帯平均年間払込保険料

生命保険に関する全国実態調査〈速報版〉の調査結果から、令和3年度の全生保の4機関が取り扱う生命保険商品に対する世帯平均年間払込保険料は、37.1万円となっています。また、世帯主年齢別の全生保における世帯年間払込保険料をみると、子育て世代の30歳代前半(30歳から34歳)は26.2万円、30歳代後半(35歳から39歳)は38.2万円となり、12万円ほど上がっている結果となっています。
 
また40歳代前半(40歳から44歳)は34.8万円、40歳代後半(45歳から49歳)は37.5万円となり、およそ3万円上がっている状況です。その後、50歳代で40万円を超えてピークを迎え、その後の年代では緩やかに金額が減少する傾向にあります。
 
また過去3年ごと12年間の調査結果をみると、40歳代から60歳代前半までの間で年間払込保険料が高い傾向があることが分かります。このことから、出産、子供の進学、そして独立までの期間は、収入が上昇することもあり、生活への備えのために保険料の支払額も高くなる傾向がうかがえます。これは、自身の健康リスクよりも、家庭生活を営む上でのリスク対応を前提に保険を契約しているといえます。
 

家計の収入と支出のバランスを見ながら、無理のない生命保険の加入を!

子育て世代の中心となる30歳代、40歳代は、職場でも重要な仕事を任されるなど貴重な戦力として期待され、昇進など収入が上昇する機会に恵まれる反面、子供の教育、両親の介護に伴う支出や、自分たちの老後を見据えた貯蓄など、基本的に健康で働き続けることを前提に収入と支出の計算を行っているのが一般的でしょう。
 
しかし、世代的にも男女ともに40歳前後は、子育てと両親の介護の「ダブルケア」となるケースも少なくないようです。子育ての開始時期の年齢が上がるにつれて、ダブルケアになりやすく、自身の健康面の変化とも相まって、支出の面での心配も出てくることになります。
 
そのためにも、転ばぬ先のつえとして生命保険に加入することになりますが、保障額もある程度手厚いものを選択すると、必然的に支払額も高くなるので、収入と支出のバランスを見ながら選ぶことになります。
 

年齢が上昇傾向にある子育て世代。生命保険の保険料をどう考える?

現代の子育て世代は、30歳代から40歳代がメインとなっています。この世代では、子どもの成長に伴う関連支出も増えていき、また、自分たちの両親の介護に関連した支出も発生してくる場合もあり、支出に備えた転ばぬ先のつえを前もって準備をしなければならなりません。
 
そこで、それらへの備えとして生命保険を利用することになりますが、家計の状況から保障額などを検討し、無理のない支払いを継続していくことが大切になります。
 
出典
「2021(令和3)年度生命保険に関する全国実態調査(速報版)」まとまる
2021(令和3)年度 生命保険に関する全国実態調査〈速報版〉
2021(令和3)年度 生命保険に関する全国実態調査〈速報版〉
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
 
監修:新井智美
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員

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