生命保険料控除は住民税も安くなる? その際のふるさと納税への影響って?

配信日: 2021.12.19

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生命保険料控除は住民税も安くなる? その際のふるさと納税への影響って?
生命保険に加入している人が、年末調整や確定申告で行う生命保険料控除。生命保険料控除をすると所得税が減税されるだけではなく、住民税も減税されます。そして前年度に行ったふるさと納税も住民税に影響を与えるのです。今回は生命保険料控除に伴う住民税の減額について、さらにふるさと納税への影響についてご紹介します。
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監修:新井智美(あらい ともみ)

CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
DC(確定拠出年金)プランナー、住宅ローンアドバイザー、証券外務員

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生命保険料控除で住民税が減税される

生命保険料控除を申告することにより、住民税が減税されます。生命保険料の控除は所得税のみが該当すると思っている人が案外多いのですが、実は住民税も生命保険料の控除の対象なのです。
 
生命保険料控除とは、加入している生命保険料の1年間の支払額に対して課税所得を減額する制度です。この課税所得を減額することを所得控除といいます。所得控除は所得税と住民税の計算に適用されるため、生命保険料の1年間の支払額に応じて住民税が減税されることになるのです。
 
所得税や住民税の控除額はそれぞれの基準が異なっているので、上限額が変わってきます。ちなみに住民税の控除額は、所得税の控除額と比較して低くなっています。
 

住民税の控除額とふるさと納税の関係

住民税の控除額は、ふるさと納税の寄付額に関わってきます。
 
ふるさと納税とは、自分が選んだ自治体に寄付を行うことです。寄付をすると住民税が控除され、返礼品がもらえます。具体的には寄付した金額から2000円を引いた金額が、翌年の住民税から控除されます。つまり実質2000円で返礼品をもらえる仕組みとなっているのです。
 
ただしふるさと納税によって控除される住民税の額には上限があるので、上限額を超えた寄付を行っても住民税は控除されません。そしてふるさと納税の上限額は、各世帯の収入と家族構成によって変わってきます。
 
特に収入額が上限額に大きな影響を与え、収入が高い世帯ほど上限額が高くなっています。このようにふるさと納税の上限額は収入によって変わるため、毎年収入が変化する人は上限額も前年度と変わってくるため注意しておきましょう。
 
ふるさと納税をした場合における住民税の控除額は、基本分と特例分を合わせた金額となります。まず基本分は、ふるさと納税の寄付額から自己負担分の2000円を引いた金額の10%です。そして特例分は基本分以外の部分に所得税の税率をかけて計算します。
 
つまり(ふるさと納税額-2000円)×(90%-所得税の税率)が特例分の控除額となります。この基本分と特例分を合計した金額が住民税の控除額となります。そのためふるさと納税の負担金は実質2000円といわれているのです。
 
ふるさと納税の住民税の控除額のうち、特例分では所得税の税率を用いて控除額を計算しています。所得税の税率は、収入額が高くなるに従い税率も高くなります。そのため収入が高くなることに比例して住民税の控除額が高くなり、ふるさと納税の上限額も高くなっているのです。
 
ふるさと納税の寄附を行うのに時期は問いません。1月1日から12月31日までの一年間に寄付した金額の合計が翌年の住民税の控除の対象となります。そして住民税の決定時期は一般的に6月頃なので、住民税の決定通知を受けた時に実際の控除額が分かります。
 
ふるさと納税の上限額は年収によって決められるので、およその年収額を把握したうえでふるさと納税を行うほうがいいでしょう。年収がはっきりと分かっていない時期では、上限金額が把握できないので、場合によっては自己負担額が出てくる可能性があります。ちなみにふるさと納税は、1月から2月にかけては例年申し込む人が少ない傾向にあります。
 

住民税は生命保険料控除とふるさと納税などの所得控除によって減税される

住民税は、生命保険料控除とふるさと納税などの所得控除によって減税されます。生命保険料控除といえば、所得税のみを考えがちですが、実は住民税も控除されるのです。さらにふるさと納税を行うことでも住民税は控除され、さらに減税されることとなります。ふるさと納税は上限額を考えながら上手に活用し、しっかりと減税していきましょう。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
 
監修:新井智美
CFP(R)認定者、一級ファイナンシャルプラン二ング技能士(資産運用)
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