更新日: 2022.01.26 その他保険

健康保険の加入者はどのような健診が受けられる?

健康保険の加入者はどのような健診が受けられる?
健康保険に加入している人(被保険者)とその家族は、さまざまな健診を受けることができるのをご存じでしょうか?
 
今回は協会けんぽの被保険者本人とその家族(被扶養者)が受けられる健診をご紹介します。
仁木康尋

執筆者:仁木康尋(にき やすひろ)

日本FP協会CFP(R)認定者、国家資格キャリアコンサルタント

人事部門で給与・社会保険、採用、労務、制度設計を担当、現在は人材会社のコンサルトとして様々な方のキャリア支援を行う。キャリア構築とファイナンシャル・プランの関係性を大切にしている。

被保険者本人の場合(任意継続被保険者の方を含む)

被保険者の方が受診できる協会けんぽの健診を紹介します。受診する場合には健診機関に直接予約をします。
※健診機関は協会けんぽのホームページで調べることができます。
 

(1)一般健診

対象者:当該年度において35~74歳の方
自己負担額:最高7169円
内容:年1回の定期健診
検査項目:診察、問診、身体計測、血圧測定、尿検査、便潜血反応検査、血液検査、心電図検査、胸部レントゲン検査、胃部レントゲン検査など
 

(2)付加健診

対象者:一般健診を受診する40歳および50歳の方
自己負担額:最高4802円
内容:一般健診に追加できる検査
検査項目:尿沈渣顕微鏡検査 、眼底検査、血液学的検査(血小板数、末梢血液像)、生化学的検査(総蛋白、アルブミン、総ビリルビン、アミラーゼ、LDH)、肺機能検査、腹部超音波検査
 

(3)乳がん検診

対象者:一般健診を受診する40歳以上の偶数年齢の女性で受診を希望する方
自己負担額:40~48歳の方は最高1686円、50歳以上の方は最高1086円
内容:乳がんの早期発見
検査項目:問診、乳房エックス線検査(マンモグラフィー)
 

(4)子宮頸がん検診(単独受診)

対象者:20~38歳の偶数年齢の女性で受診を希望する方
※一般健診を受けられる該当年齢の方は一般健診に追加して受診も可能
自己負担額:最高1039円
内容:子宮頸がんの早期発見
検査項目:問診、子宮細胞診(スメア方式)
 

(5)肝炎ウイルス検査

対象者:下記の1~2のいずれかに該当する方のうち検査を希望される方
※過去にC型肝炎ウイルス検査を受けたことがある方は除く

1.一般健診を受診する35歳以上の方
2.一般健診健診の結果GPTの値が36U/l以上であった方

自己負担額:最高624円
内容:B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルスへの感染の有無を調べるための検査
検査項目:HCV抗体検査、HBs抗原検査
 

被扶養者の場合(任意継続被保険者のご家族の方を含む)

被扶養者の方が受診できる協会けんぽの健診を紹介します。受診する場合には健診機関に直接予約をします。
※健診機関は協会けんぽのホームページで調べることができます。
※予約時には協会けんぽから届く「特定健康診査受診券(セット券)」が必要です。
 

(1)基本的な健診

対象者:40~74歳の被扶養者の方
内容:受診者共通の基本検査
補助額:協会けんぽから最高7150円が補助(自己負担額はこの補助額を差し引いた額)
検査項目:診察、問診、身体計測、血圧測定、尿検査、血中脂質検査、肝機能検査、血糖検査
 

(2)詳細な健診 〈医師の判断で、一部の方のみ実施〉

対象者:健診結果などに基づいて医師の判断により必要とされた方
補助額:協会けんぽから最高3400円が補助(自己負担額はこの補助額を差し引いた額)
内容:詳細検査
検査項目:心電図検査、眼底検査、貧血検査、血清クレアチニン検査 (eGFRによる腎機能の評価含む)
 

まとめ

協会けんぽの健診は、被保険者は一定の自己負担額で、被扶養者は一定の額の補助を受けて受診できます。健診は生活習慣病の予防や早期発見につながります。職場での定期健診や市区町村での健診と合わせて上手に活用しましょう。
 
出典
全国健康保険協会(協会けんぽ) ホームページ
 
執筆者:仁木康尋
日本FP協会CFP(R)認定者、国家資格キャリアコンサルタント

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