更新日: 2022.04.20 その他保険

「保険」と「共済」は何が違う? どっちがよい?

執筆者 : 馬場愛梨

「保険」と「共済」は何が違う? どっちがよい?
「何かあったときのために備えておきたい……。でも、調べているうちに『保険』と『共済』がでてきてよく分からなくなってきた」という人もいらっしゃるのではないでしょうか。
 
この記事では、どちらに入ればよいのか迷っている人や、保険見直し中の人に向けて、「保険」と「共済」の違いや選び方について解説します。
馬場愛梨

執筆者:馬場愛梨(ばばえり)

ばばえりFP事務所 代表

自身が過去に「貧困女子」状態でつらい思いをしたことから、お金について猛勉強。銀行・保険・不動産などお金にまつわる業界での勤務を経て、独立。

過去の自分のような、お金や仕事で悩みを抱えつつ毎日がんばる人の良き相談相手となれるよう日々邁進中。むずかしいと思われて避けられがち、でも大切なお金の話を、ゆるくほぐしてお伝えする仕事をしています。平成元年生まれの大阪人。

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「保険」と「共済」の共通点

保険と共済は、「もしものときにお金がもらえて安心できる仕組み」という意味では同じです。
 
ここでいう「もしものとき」とは、例えば亡くなったとき、病気になったとき、そのほかトラブルに巻き込まれたときなど、経済的にダメージを被るようなできごとに遭遇したときです。
 

「保険」と「共済」の違い

保険は、民間の保険会社がさまざまな人に向けて営利目的で提供しているものです。
 
一方、共済は農協や生協などの非営利団体がその組織の組合員の助け合いを目的に運営しているものです。似ているようにみえますが成り立ちが違います。
 
細かい点では、例えば使う用語が以下のように違います。

●もしものときに受け取れるお金……保険では保険金、共済では共済金
●保障を受けるために支払う費用……保険では保険料、共済では掛け金

基本的に、保険はさまざまな選択肢から自分に合ったものを選べるカスタマイズ性の高いプランが多く、共済は手頃な掛け金で加入できるシンプルなプランが多い傾向にあります。
 
保険は加入時の年齢や性別などによって保険料が変わりますが、共済は年齢などに関係なく、一律の掛け金が設定されていることがあるのも特徴です。
 

「保険」と「共済」、それぞれのメリット&デメリット

保険と共済、それぞれのメリットとデメリットをみていきましょう。
 

■共済のメリット

 ・月1000円など負担感の少ない掛け金で加入できるものもある
 ・シンプルで分かりやすい保障内容
 ・割戻金(集めた掛け金のうち使われずに余った分の返還)がある
 

■共済のデメリット

 ・いざというときに受け取れる金額が少ない場合がある
 ・特約(オプション)など選択肢が少なく、個人の事情に合わせたカスタマイズがしにくい
 ・生命共済(亡くなったときにお金が受け取れる共済)や医療共済(病気やけがのときにお金が受け取れる共済)は、高齢になると、保険の内容が削減されたり契約が終了したりすることがある
 

■保険のメリット

 ・生命保険や医療保険は、老後もずっと続く一生涯の保障が可能
 ・選択肢が多く、自分の希望に合わせて組み合わせやすい
 ・若いうちに加入すれば保険料が割安で済む
 

■保険のデメリット

 ・プランが複雑で分かりにくくなりがち
 ・加入時の年齢が上がるほど保険料が割高になる
 

「保険」と「共済」、それぞれどんな人が向いている?

上記のような特徴を踏まえると、「保険に向いている人」「共済に向いている人」はそれぞれ以下のとおりです。
 

■共済に向いている人

 ・できるだけ掛け金を安く抑えて、毎月の家計の負担を減らしたい人
 ・扶養している家族が少ない、貯金が多いなど「最小限の保障だけあれば十分」という人
 ・老後の医療費などは共済に頼らず、貯金や国民年金・国民健康保険などでまかなうつもりの人
など
 

■保険に向いている人

 ・一生涯安心できる備えがほしい人
 ・小さい子どもがいるなど、もしものときに必要になる金額が多い人
 ・特約の有無、保険期間、掛け捨て型か貯蓄型かなど、自分にぴったりになるようカスタマイズして加入したい人
 など
 

まとめ

保険と共済は、いざというときに備えるという目的は同じですが、商品内容や使われる用語などが違います。
 
どちらもメリットとデメリットがありますので、加入する際はそれらを知ったうえで「わが家にはどっちが合いそう?」とじっくり考えて選びたいところです。
 
保険も共済も、資料や見積もりなどを複数社から取り寄せてよく比較してみると、違いがみえてきやすいですよ。
 
執筆者:馬場愛梨
ばばえりFP事務所 代表

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