更新日: 2022.07.06 保険

損害保険のキホン「海外旅行保険」。どんなところをチェックすべき?

執筆者 : 新美昌也

損害保険のキホン「海外旅行保険」。どんなところをチェックすべき?
もしも海外で盲腸(虫垂炎)の手術を受けることになると、国によっては数百万円もの費用がかかることもあります。コロナ禍は続いていますが落ち着きをみせ始め、お盆休みなどを利用して海外旅行をする方が増えるでしょう。
 
海外旅行に行く方は、海外旅行保険加入は必須です。しかし、補償内容をしっかり理解している方は多くないかもしれません。
 
海外旅行保険について、補償内容のポイントを解説します。
 
新美昌也

執筆者:新美昌也(にいみ まさや)

ファイナンシャル・プランナー。

ライフプラン・キャッシュフロー分析に基づいた家計相談を得意とする。法人営業をしていた経験から経営者からの相談が多い。教育資金、住宅購入、年金、資産運用、保険、離婚のお金などをテーマとしたセミナーや個別相談も多数実施している。教育資金をテーマにした講演は延べ800校以上の高校で実施。
また、保険や介護のお金に詳しいファイナンシャル・プランナーとしてテレビや新聞、雑誌の取材にも多数協力している。共著に「これで安心!入院・介護のお金」(技術評論社)がある。
http://fp-trc.com/

海外旅行保険とは

海外旅行保険は傷害保険や医療保険などと同様、第3分野の保険です。被保険者が海外旅行を目的として、住居を出発してから住居に戻るまでに被った損害を補償します。
 
保険会社・代理店での契約だけでなく、インターネットや空港でも契約できます。空港での加入は、住居から空港まで補償されないのでもったいないですね。
 
補償内容は、疾病・傷害による死亡・後遺障害、治療費用などの補償に、携行品などの損害に対する補償や、個人賠償責任に対する補償などを組み合わせたものになっています。
 
治療費用保険金には、交通費、通訳雇い入れ費、諸雑費などの諸費用も支払われます。請求漏れがないようにしましょう。
 
妊娠などによる治療は、偶然性に欠けるため補償対象外です。また歯科治療についても、その原因が旅行開始前に発生している場合が多いため、偶然性に欠けるとみなされ補償対象外ですので、注意してください。
 
付帯サービスも確認しましょう。一般的に、世界中のどこからでも24時間・年中無休・日本語で保険に関する相談ができるサービスや医療通訳の手配、提携病院でのキャッシュレスサービスなどがあります。
 
クレジットカードに海外旅行保険が付帯している場合、旅行代金などをクレジットカードで支払った場合のみ適用対象となる、といった条件が付されているケースがあります。
 
また、疾病死亡の補償が付いていなかったり、疾病治療費用の保険金額が低額だったりする場合があります。いざというときに必要な補償が得られるように、補償内容を確認しておきましょう。
 
もしも、クレジットカードの海外旅行保険の補償内容が不足している場合、不足している部分のみ追加して契約することもできる商品もあります。
 
保険料は、旅行先、保険期間などによって、補償種目ごとに定められています。通常は保険期間別に保険金額の異なる複数のパターンの中から、保険契約者が自分のプランを選びます。
 

救助者費用等保険金などユニークな保険金

海外旅行保険では、被保険者が傷害・疾病等で死亡した場合や一定期間以上入院した場合、搭乗する航空機・船舶が行方不明になった場合などに、保険契約者、被保険者または被保険者の親族が負担した捜索救助費用などの費用が、救助者費用等保険金額の範囲内で支払われます。
 
そのほか、航空機寄託手荷物遅延費用、航空機遅延費用、旅行変更費用などの補償もあります。
 

普通傷害保険との主な違い

海外旅行(傷害)保険は、普通傷害保険と、多くの点で相違点があります。主なものをいくつか紹介します。
 
普通傷害保険と異なり、「疾病による損害」も補償されます。普通傷害保険は、あらかじめ契約時に定められた金額が保険金として支払われる「定額払い」です。
 
これに対して、疾病・傷害治療費用保険金においては、治療に要した「実費」が保険金額を限度として支払われます。ただし、傷害死亡保険金および傷害後遺障害保険金については、「定額払い」です。
 
普通傷害保険では免責事由となっている「暴動」および「地震、噴火またはこれによる津波」も補償の対象となっています。
 
また、普通傷害保険の補償の対象外になっている「細菌性食中毒」および「ウイルス性食中毒」も、一定期間内に治療を受ければ補償されます。
 

日本の健康保険などは利用できないの?

海外旅行でケガや病気にかかり、海外の医療機関の診療を受けた場合、日本の健康保険証などは使用できません。
 
しかし、健康保険などで認められている医療費については、帰国後に保険者(市区町村や健康保険組合など)に申請すれば、国内価格に換算したうえで、自己負担分(1~3割)を除く部分が海外療養費として給付されます。
 
例えば、自己負担分3割とすると、実際に支払った金額が12万円、日本での算定額が10万円の場合、7万円が海外療養費として戻ってきます。逆に、実際に支払った金額6万円、日本の算定額が10万円の場合は4万2000円が海外療養費として戻ってきます。
 
日本での算定額よりも実際に支払った金額が大幅に大きいケースもありますので、海外旅行保険には必ず加入しましょう。
 
出典
一般社団法人日本損害保険協会 損害保険Q&A
健康保険連合会 海外療養費(療養費)
 
執筆者:新美昌也
ファイナンシャル・プランナー。

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