更新日: 2022.07.26 その他保険
日本の健康保険は世界有数の優良保険!? それでも医療保険の加入が必要な人について3つの特徴
日本の健康保険制度は、自営業者などが加入する国民健康保険と、会社員など給与所得者が加入する協会けんぽや健康保険組合があります。このように、属性に応じて加入する健康保険は違いますが、全国どこでも保険証を提示することで自己負担額はおおむね3割程度で済みます。
これだけ充実している健康保険があっても、医療保険に加入したほうがよい場合があります。
今回は、医療保険への加入が必要な人の特徴を3パターンに分けて紹介します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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日本の健康保険は世界的にみても充実している
公益社団法人日本医師会の「世界に誇れる日本の医療保険制度」によると、イギリスでは患者ごとに決められた医師にまず受診しなければなりません。医療サービスは原則として無料ですが緊急ではないときには2~3週間待たされることがあるそうです。
またアメリカでは、高齢者と障がい者、低所得者だけが公的医療保険制度に加入でき、そのほかのほとんどの人は民間の医療保険に加入しています。
日本は国民皆保険制度で全国どこでも適用される
日本の医療保険制度は、属性の区分なく国民全員が健康保険制度に加入する国民皆保険制度です。
国民健康保険や協会けんぽなどのほか、75歳以上になると後期高齢者健康保険制度へ全員が加入することになります。現役世代では原則3割の自己負担額ですが、75歳以上になると原則1割負担で利用できます。
また、患者はどの健康保険に加入していても、全国の医療機関で保険証を提示することで受診できます。かかりつけ医を受診しなければ、ほかの医療機関を利用できないというルールもなく、自由に診療が受けられます。
医療保険に加入したほうがよい3つの特徴
日本の医療保険制度は、原則3割負担で医療機関を利用できます。また、高額療養費制度も利用できることから、たとえ医療費が高額になった場合でも安心です。
このように日本の医療保険制度は充実していますが、任意の医療保険に加入しておいたほうがよい場合があります。任意の医療保険に加入したほうがよい人について3つの特徴には、次のようなものがあります。
1. 個人事業主など国民健康保険加入で保障が手薄
2. 預貯金が少なく毎月の生活に余裕がない
3. これから妊娠出産を控える女性
安価な保険料でも医療保険はお守りになる
上記で紹介してきたように、日本の健康保険制度は手厚く安心できるものです。
しかし、個人事業主などが加入する国民健康保険では、傷病手当金がないため休業補償がありません。また、国民健康保険に加入している場合は、年金制度も国民年金のみです。2階建て部分の厚生年金がないため、老後資金の面でも少々不安が残ります。
そのため、国民健康保険に加入している人は、安価でも医療保険に加入するとよいでしょう。各種共済の医療保険などは月額2000円程度から加入できますが、安く感じても健康保険制度と併用するには十分な保障内容でしょう。
自分や家族のために適切な医療保険を選ぼう
預貯金が少なく毎月の生活費もギリギリの状態である人は、医療保険への加入がおすすめです。なぜなら、健康保険制度や高額療養費制度を利用しても、発生した医療費は多少の自己負担が必要になるからです。
そこで、その部分を準備できないと想定される場合には、任意の医療保険へ加入しておきましょう。「お金がないから保険に加入できない」という声も時折耳にしますが、実際はお金がないからこそ安価でもよいので医療保険に加入したいところです。
また、これから結婚や妊娠、出産を控える女性も医療保険に加入しておくと安心です。妊娠出産は病気ではありません。しかし、これらに関連したトラブルの際に安心して対応できるように、医療保険は必要です。
例えば妊娠中の体調不良により入院が必要になった場合や、出産時のトラブルに備えることができます。また、通常分娩(ぶんべん)は医療保険の対象にはなりませんが、帝王切開は医療保険の対象となれば給付金がもらえます。
いずれの場合でも、過分な保険料の医療保険に加入する必要はありません。まずは日本の医療保険制度でも十分な保障があることを理解したうえで、それでも足りないと感じる部分を任意の医療保険で補うことをおすすめします。
まとめ
日本では、国民すべてが健康保険に加入していて、全国どこでも原則3割負担で医療を受けられます。この日本の健康保険制度は、世界的にみても手厚いものです。
そのため、民間の医療保険に加入する際は、自身が加入している健康保険制度で足りないと感じる部分を基本に検討しましょう。
出典
公益社団法人日本医師会 世界に誇れる日本の医療保険制度
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部