更新日: 2022.08.05 その他保険
火災保険は地震保険じゃない?いざという時のために確認を
しかし、建物の保険というと、地震保険というものもあります。「地震保険に加入していたと思っていたら火災保険だった」「火災保険と地震保険の違いって何?」という人も多いと思われますので、今回は火災保険と地震保険の違いとそれぞれのメリットについて解説していきます。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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そもそも火災保険って?
火災保険を簡単に説明しますと、建物や家財が火災等を原因とした被害にあった場合に保険金が支払われる保険です。隣の家の火が燃え移った場合も自身が加入した火災保険を使うことになっています。建物だけ、もしくは家財だけに加入することもできますし、建物と家財の両方を対象とすることができます。
建物の範囲は?
建物の範囲については、建物本体と建物に固定してあるものです。例えば、エアコンや固定してあるテレビアンテナなども範囲に含まれます。保険会社にもよりますが塀や門などの付属物も対象とできるものがあります。加入している保険の範囲を確認してみてください。
家財の範囲は?
家財の範囲は建物に付いていないもの、つまり動かすことができるものです。例えば、食器やタンス、衣服などが範囲に含まれます。貴金属や現金については保険会社によって上限や条件が異なるので注意が必要です。
対象の被害は火事だけではない
また、対象になる被害ですが、火事だけではなく、「落雷や爆発などで被害にあった場合も」対象となります。保険によっては風災や水災、台風被害なども元から対象となっているものや、オプションとして付けることができるものもあります。地震の被害については対象ではありません。
火災保険の注意点
火災保険は無制限に保証金額を設定することができませんので、注意が必要です。例えば、2000万円の価値のある建物を対象に3000万円の保険に加入したとしても、満額の3000万円は支払われません。
この場合は、あくまで建物の価値が2000万円なので、火災保険も2000万円までしか支払われない、ということになります。入り過ぎていた1000万円部分については、余分に保険料を支払うことになるだけなので気を付けたいところですね。
地震保険と火災保険の違い
次に地震保険について、財務省の「地震保険制度の概要」の引用をもとに確認していきましょう。
・地震保険の対象は居住用の建物と家財です。火災保険では、地震を原因とする火災による損害や、地震により延焼・ 拡大した損害は補償されません。
・地震保険は、火災保険に付帯する方式での契約となりますので、火災保険への加入が前提となります。
・地震保険は火災保険とセットでご契約ください。すでに火災保険を契約されている方は、契約期間の中途からでも地震保険に加入できます。
・地震保険は、地震等による被災者の生活の安定に寄与することを目的として、民間保険会社が負う地震保険責任の一定額以上の巨額な地震損害を政府が再保険することにより成り立っています。
引用元: 財務省 地震保険制度の概要
地震保険は火災保険に付帯する形で契約します。地震保険のみの契約というものはなく、火災保険とセットで加入しなければならないところに特徴があります。つまり、地震保険に加入しているということは、同時に火災保険にも加入しているということですので、地震にも火災にも対応できるということになっています。
地震保険の満額は?
また、地震保険は最大でも火災保険の金額の半分までしか保険金が支払われないことになっています。例えば、地震の被害にあった場合、2000万円の地震保険に入っていたとしても、最大で1000万円までしか保険金は支払われないことになっています。
火災保険と地震保険の注意点
火災保険と地震保険を解説してきましたが、地震保険が適用される場合ですと、支払われる保険金が半分になりますので、火災保険と地震保険のどちらが適用されるかの違いは知っておきたいですよね。そこで、例を出して考えていきましょう。
例えば、地震が原因の火事が燃え広がり、多くの被害が出てしまいました。この場合は、火災保険と地震保険のどちらが適用されると思いますか? 火事の被害になりますので火災保険が適用されそうですが、実はこの場合、地震保険が適用されるのです。どちらが適用されるのかの見分け方は「何が原因となったのか」という点です。
例では、地震が原因となって火事になっていますので、地震保険の適用となります。火事になったからといって必ず火災保険が適用されるわけではありません。「何が原因となって被害が出てしまったのか」を保険では見ますので、頭の片隅に入れておいていてください。
ご自身の保険はどうなっていますか?
異常気象や南海トラフ地震のニュースも多く、自然災害のための備えがさらに重要になってきています。火災保険や地震保険はいざという時に必要になってきますので、これを機会にご自身が加入している保険がどのような内容なのか、ぜひ確認してみてください。
出典
一般社団法人 日本損害保険協会 地震保険とは
財務省 地震保険制度の概要
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部