「バイク保険」と「自動車保険のバイク特約」の違いとは? 注意点と選ぶポイント
配信日: 2022.11.29
執筆者:東本隼之(ひがしもと としゆき)
AFP認定者、2級ファイナンシャルプランニング技能士
金融系ライター・編集者 | SEO記事を中心に200記事以上の執筆・編集を担当 | 得意分野:税金・社会保険・資産運用・生命保険・不動産・相続 など | 難しい金融知識を初心者にわかりやすく伝えるのを得意としている。
●難しい金融知識を初心者にわかりやすく伝えることが得意
●専門用語をなるべく使わずに説明します
●漠然と抱えている「お金の不安」を取り除きます
●お悩みに寄り添ったアドバイスを行います
バイク保険と自動車保険のバイク特約の違い
バイク保険と自動車保険のバイク特約の違いを大別すると、次の4点です。
●保険料
●補償範囲
●事故による等級への影響
●バイクの排気量
それぞれを詳しく解説します。
保険料
一般的にバイク保険より自動車保険のバイク特約に加入する方が、保険料が安くなる傾向があります。加えて、自動車保険のバイク特約には年齢条件がないため、若年層であれば保険料をより安く抑える効果が見込めるでしょう。
ただし、バイク保険は事故歴に応じて保険料が割り引き・割り増しされる「等級制度」が適用されるので、無事故で長期間加入していると自動車保険のバイク特約より保険料が安くなる可能性があります。そのため、長期間にわたってバイクを運転する機会がある場合は、バイク保険を検討するのもよいでしょう。
補償範囲
自動車保険のバイク特約のなかには、自動車の任意保険に加入している相手との事故で自身がけがや死亡した場合は補償がない商品もあります。一方、バイク保険では車両保険や特約を付帯することで、補償範囲を自由に広げることが可能です。
充実した補償を求めている人は、バイク保険に加入することをおすすめします。
事故による等級への影響
等級制度が導入されているバイク保険は、加入者が事故を起こした場合、その内容に合わせて翌年の等級がダウンします。事故によってダウンした等級と同じ年数が「事故あり係数適用期間」として記録され、保険料が割り増しされることになるので注意しましょう。
例えば、15等級の方が3等級ダウン事故で保険を使った場合は、12等級まで下がり、3年間は事故あり係数適用期間として保険料が上がります。その後、3年間無事故で過ごすと元の15等級まで上がり、事故あり係数が適用されていない状態に戻ります。
一方、自動車保険のバイク特約は、事故で保険金を受け取っても等級に影響はありません。事故による保険料の上昇を心配しなくてもよいメリットがあるのです。
バイクの排気量
自動車保険のバイク特約には、補償対象となるバイクの排気量に制限を設けている場合があり「125cc以下」や「50cc以下」と保険会社によって制限内容が異なります。事故に遭った際に補償対象外とならないように契約内容を必ず確認しておきましょう。
ただ、バイク保険の対象となるバイクは契約1つにつき1台となる一方、自動車保険のバイク特約では複数台が対象となるものがあります。小型バイクを複数所有している世帯では、自動車保険のバイク特約で備えた方が保険料を安く抑えられるでしょう。
バイク保険と自動車保険のバイク特約を選ぶポイント
バイク保険と自動車保険のバイク特約を選択する際のポイントを図表1にまとめました。
図表1
バイク保険 | 自動車保険のバイク特約 | |
---|---|---|
補償内容 | 充実した補償を希望 | 最低限で問題ない |
運転期間 | 長期間(3年~) | 短期間(1~2年) |
排気量 | 125cc超 | 125cc以下 |
保有台数 | 1台 | 複数台 |
筆者作成
なお、どちらか1つにこだわる必要はありません。世帯全体は自動車保険のバイク保険で備え、排気量の大きいバイクのみをバイク保険で備えるなど、組み合わせも可能です。家族とバイクの保有状況に合わせた最適な選択をしていきましょう。
バイク保険と自動車保険のバイク特約の特徴を押さえて加入しよう
バイク保険と自動車保険のバイク特約は似ている部分もありますが、補償内容や等級制度などの異なる部分が多くあります。万が一の事故で補償対象外となってしまわないように、それぞれの補償内容を確認しておきましょう。
執筆者:東本隼之
AFP認定者、2級ファイナンシャルプランニング技能士