収入保障保険とは? 所得補償保険や就業不能保険との違いを解説
配信日: 2022.12.28
本記事では、収入保障保険と所得補償保険や就業不能保険との違いや、メリット・デメリットを解説します。保険料の目安も紹介するので、加入を検討している方は参考にしてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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収入保障保険とは
保険の種類は、「生命保険」と「損害保険」、「医療保険」「介護保険」などの第三分野の保険の3つに大きく分けられます。「収入保障保険」は生命保険に属する保険ですが、ほかにも収入を保障する保険として所得補償保険と就業不能保険があります。
収入保障保険の概要
収入保障保険とは生命保険のひとつで、一般的には被保険者が死亡または高度障害時に保険金が支払われます。収入保障保険の場合は、一般的には遺族などが年金形式で保険金を受け取り、一時金として一括で受け取ることも選択できます。
収入保障保険の主な特徴は、図表1のとおりです。
【図表1】
項目 | 収入保障保険の特徴 |
---|---|
保険の種類 | 定期型生命保険 |
保険期間 | 契約時に設定(65歳までが多い) |
保険料 | 掛け捨てタイプのため保険料が安い(貯蓄性はない) |
保障内容 | ・被保険者が死亡または高度障害状態時に保険金が支払われる ・保険金は分割での受け取りも選択可能 ・保険金は年数経過で減少する逓減方式 |
筆者作成
収入保障保険と所得補償保険・就業不能保険の違い
収入を補償、補てんする保険は収入保障保険以外にも所得補償保険や就業不能保険があります。収入保障保険との違いは、図表2のとおりです。
【図表2】
収入保障保険 | 所得補償保険 | 就業不能保険 | |
---|---|---|---|
保険の種類 | 生命保険 | 第三分野の保険 | 生命保険 |
保険期間 | 定期型(65歳までが多い) | 定期型(60歳までが多い) | 定期型(1年間が多い) |
保険料 | 掛け捨て型のため安い | 同左 | 同左 |
貯蓄性 | なし | なし | なし |
免責期間 | なし | 短期(7日間など) | 長期(60日、180日など) |
保障内容 | 被保険者死亡または高度障害時に保険金を支払う | けがや病気で働けなくなった場合に保険金を支払う | 同左 |
筆者作成
収入保障保険が所得補償保険・就業不能保険ともっとも大きく違う点は、被保険者が死亡や高度障害にならなければ、保険金が支払われないところです。つまり、収入保障保険は被保険者ではなく、主に家族などの相続人(保険金の受取人)に保険金が支払われる仕組みです。
収入保障保険のメリット・デメリット
収入保障保険には以下のメリット・デメリットがあります。
・掛け捨てのため保険料を抑えられる
・保険金を年金形式(分割)で受け取れる
・保険の見直しの必要性があまりない
・解約返戻金がない(貯蓄性がない)
・死亡保障が経過年数とともに減少していく
・保険金は課税の対象となる
収入保障保険のもっとも大きなメリットは保険金を分割で受け取れることです。生命保険金は普段は手にできない高額な金額が多いため、使い方を誤る可能性があります。毎月分割して受け取るのであれば、一般的な給料と同じように定期的な収入が得られます。
収入保障保険の保険料について
保険に加入するに当たって、気になる大きなポイントは保険料でしょう。掛け捨て保険である収入保障保険は、保険料の負担が少ない保険だといえます。解約返戻金がないというデメリットもありますが、貯蓄性と低保険料は両立できないことを考えると、収入保障保険は低保険料を重視した保険です。
収入保障保険の保険料は、ほかの保険と同じで受け取る保険金額によって違いがあります。また、分割で受け取れることもメリットのひとつなので、毎月の受取額を指定することで保険料が決まります。もちろん被保険者の年齢も保険料に大きく影響します。
収入保障保険は残された家族のために加入する生命保険
収入保障保険は定期型生命保険のひとつで、被保険者の死亡または高度障害状態時に保険金が支払われます。そのため保険金は、原則として残された家族の生活費に使うことを前提としています。加入を検討する場合はその点を十分考慮しましょう。
なお、最近では被保険者が就業不能になった場合に、保険金を受け取れる特約が用意されている場合もあるので、特約にも十分に目を通しておきましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
監修:高橋庸夫
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