更新日: 2023.01.30 自動車保険

車の任意保険の加入率ってどれくらい? 加入率が低いのはどこ?

車の任意保険の加入率ってどれくらい? 加入率が低いのはどこ?
車の保険は大きく分けて、自賠責保険と任意保険(自動車保険)の2種類があります。自賠責保険は車やバイクを運転する、すべての人が加入しなければならないことが法律で定められており、加入せずに運転すると罰せられます。
 
一方、任意保険への加入はドライバーの意思によるので、加入率が気になるところです。
 
そこで、自賠責保険と任意保険の違いや加入率について紹介します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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自賠責保険への加入はドライバーの義務

自賠責保険は交通事故による被害者救済のために、加害者の経済的負担を補填する目的があり、軽自動車を含むすべての車、原付きバイクを含むすべてのバイクを運転する人の加入が法律で義務付けられている保険です。ドライバーは自賠責保険に入っていなければすべての車・バイクを運転できません。
 
国土交通省では、自賠責保険に加入せずに運転している無保険車の街頭取り締まりや監視活動を行っています。自賠責保険に加入せず車やバイクを運転した場合は違法となり、1年以下の懲役、50万円以下の罰金、免許停止など処罰の対象です。
 
交通事故で相手を死傷させた場合、自賠責保険では傷害が120万円まで、死亡が3000万円まで、後遺障害は程度に応じた等級によって75万~4000万円まで給付されますが、相手の車や物を壊した場合などの対物補償や、自分自身や同乗者が死傷した場合、自分の車が壊れた場合の補償はありません。
 
また、事故により被害者が死亡したり後遺障害を負ったりした場合、数億円単位の損害賠償判決が下ることがあり、自賠責保険だけでは到底支払うことはできません。
 
任意保険は、そうした自賠責保険で補いきれない補償をカバーしてくれます。
 

任意保険の加入率は約9割

任意保険はその名のとおり、保険への加入はドライバーの意思に任されており、強制ではありません。任意保険には民間の保険会社のほかに、自動車共済があります。
 
損害保険料率算出機構が発表した「自動車保険の概況」によると、2020年度の任意保険の加入率は、民間の自動車保険が75.1%、自動車共済が13.3%、合計88.4%でした。
 
車を運転する人の9割弱が任意保険に加入しているといえますが、1割強は任意保険に加入していないということになります。
 
任意保険の加入率の高い上位5つの都道府県をみてみましょう。

1.富山県…92.6%
2.島根県…91.9%
3.香川県…91.9%
4.石川県…91.6%
5.愛知県…91.4%

上位5県の加入率は、いずれも90%を超えています。では逆に加入率が低い都道府県5つをみてみましょう。

47.沖縄県…79.0%
46.鹿児島県…82.8%
45.山梨県…84.6%
44.茨城県…84.6%
43.宮崎県…84.7%

46位の鹿児島県から43位の宮崎県までの加入率は、いずれも80%台前半にとどまっています。加入率の最も高い県と最も低い県では13.6ポイントの違いがあります。
 
交通事故を起こした際、自賠責保険しか加入していない場合は、支払い能力がない限り、自賠責保険ではカバーしきれない補償責任を負うリスクが高まります。こうした事態に備えるためにも、任意保険への加入が望ましいといえるでしょう。
 
なお、任意保険の保険料や補償範囲は、保険会社、共済、プランによって異なります。
 

車やバイクを運転するなら対物補償や自分の側への補償もある任意保険への加入が望ましい

自賠責保険は車やバイクを運転する人に加入が法律で義務付けられており、違反した場合は罰則があります。
 
しかし自賠責保険は対人補償しかなく、補償も低額なため、事故を起こして損害賠償をする際にカバーしきれないこともしばしばです。
 
任意保険は対物・自損事故のリスクにも備えられますが、加入率が高い県でも9割台、低い県は約8割台にとどまります。
 
車やバイクを運転する以上、いつ交通事故に巻き込まれるか分かりません。万が一に備えて、任意保険に加入することが望ましいといえるでしょう。
 

出典

国土交通省 昭和47年度運輸白書 1.自動車損害賠償責任保険
損害保険料率算出機構 2021年度 自動車保険の概況
自動車総合安全情報 自賠責保険ポータルサイト
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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