更新日: 2023.02.20 生命保険
生命保険加入者の割合と死亡保険金額の平均は?
世間一般の生命保険加入者の割合や保険金額の水準が分かると、生命保険の加入・更新判断、商品選びなどに役立つひとつの参考指標となるでしょう。
そこで本記事では、生命保険の加入率や保険金額の平均について解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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生命保険の加入率
生命保険の加入率は、世帯・世帯主・配偶者などで異なります。また、全生保(民保、簡保、JA、県民共済・生協等の4機関の総称)か民保(民間の生命保険会社の総称)かでも違ってきます。
どれくらいの方が生命保険に加入しているのかを把握しておくと、生命保険の加入や更新の判断に役立つでしょう。本項では、生命保険の加入率(世帯・世帯主・配偶者)について紹介します。
世帯加入率
(公財)生命保険文化センター「2021(令和3)年度 生命保険に関する全国実態調査」によると、2021年4~5月に世帯員2人以上の一般世帯4000人に調査した結果、世帯員の少なくとも一人以上が生命保険に加入している世帯加入率は、全生保が89.8%、民保が80.3%でした。
全生保と民保の世帯加入率の推移は、図表1のとおりです。
【図表1】世帯加入率の推移
全生保 | 民保 | |
---|---|---|
2021年 | 89.8% | 80.3% |
2018年 | 88.7% | 79.1% |
2015年 | 89.2% | 78.6% |
2012年 | 90.5% | 78.4% |
2009年 | 90.3% | 76.2% |
出典:公益財団法人生命保険文化センター 2021(令和3)年度 生命保険に関する全国実態調査
図表1のとおり、全生保の世帯加入率は88〜90%前後、民保の世帯加入率は76〜80%前後で推移しており、約12年の間でも大きな差異はないことが分かります。
世帯主の加入率
生命保険文化センターの同調査によると、生命保険の世帯主の加入率は全生保が84.9%、民保が73.2%でした。
図表2は、世帯主加入率の推移です。
【図表2】世帯主加入率の推移
全生保 | 民保 | |
---|---|---|
2021年 | 84.9% | 73.2% |
2018年 | 85.6% | 74.8% |
2015年 | 85.4% | 72.4% |
2012年 | 86.3% | 71.9% |
2009年 | 86.7% | 69.7% |
出典:公益財団法人生命保険文化センター 2021(令和3)年度 生命保険に関する全国実態調査
図表2のとおり、世帯主加入率は全生保が84〜87%前後、民保が70〜75%前後で推移しており、世帯加入率と比べて、全生保は▲4.9ポイント、民保は▲7.1ポイントとなっています。世帯主加入率について、2021年では30~69歳にかけて全生保では約90%、民保では80~87%と全世代で高い加入率を示しています。
さらに、75~84歳でも全生保で約80~85%、民保が約69~73%で、2009年の全生保が約67~77%、民保が約51~60%と増加傾向が続いています。
配偶者の加入率
生命保険文化センターの同調査によると、生命保険の配偶者の加入率は全生保が80.3%、民保が65.1%でした。
図表3は、配偶者加入率の推移です。
【図表3】配偶者加入率の推移
全生保 | 民保 | |
---|---|---|
2021年 | 80.3% | 65.1% |
2018年 | 77.7% | 61.3% |
2015年 | 77.1% | 62.3% |
2012年 | 80.9% | 62.9% |
2009年 | 80.0% | 58.4% |
出典:公益財団法人生命保険文化センター 2021(令和3)年度 生命保険に関する全国実態調査
図表3のとおり配偶者の加入率は、全生保が77〜81%前後、民保が58~65%前後で推移しています。世帯主の加入率と比べて、全生保は▲4.1ポイント、民保は▲8.1ポイントとなり、世帯主のほうが生命保険に加入している世帯が多いことが分かります。
生命保険の普通死亡保険金額の平均
生命保険文化センターの同調査によると、生命保険の普通死亡保険金額の平均は、全生保が2027万円、民保が1927万円でした。
図表4は、生命保険の普通死亡保険金額の推移です。
【図表4】生命保険の普通死亡保険金額の推移
全生保 | 民保 | |
---|---|---|
2021年 | 2027万円 | 1927万円 |
2018年 | 2255万円 | 2079万円 |
2015年 | 2423万円 | 2335万円 |
2012年 | 2763万円 | 2506万円 |
2009年 | 2978万円 | 2758万円 |
出典:公益財団法人生命保険文化センター 2021(令和3)年度 生命保険に関する全国実態調査
図表4のとおり、全生保・民保どちらも保険金額は減少傾向にあります。2009年から2021年で、全生保は951万円、民保は831万円減少しています。年齢別で保険金額が高いのは30~59歳で、2009年では約3000万~3800万円でしたが、2021年は約2000万~2800万円と大きく減少しています。
ほとんどの世帯が生命保険に加入している
生命保険文化センターの調査によると、2021年の生命保険の世帯加入率は全生保が89.8%、民保が80.3%でした。保険金の払い込みは家計の負担になるとはいえ、ほとんどの世帯が生命保険に加入していることが分かります。
また、生命保険の普通死亡保険金額の平均は全生保が2027万円、民保が1927万円です。ぜひ、生命保険の加入・更新の判断や商品選びにお役立てください。
出典
公益財団法人生命保険文化センター 2021(令和3)年度 生命保険に関する全国実態調査
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部