【保険相談】生命保険は掛け捨て型で十分なのか?
配信日: 2018.07.17 更新日: 2020.04.07
執筆者:福本眞也(ふくもと しんや)
FPコンシェル代表取締役
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP® 認定者、証券外務員
できる限り解り易い言葉で、お一人お一人のご理解にあわせてご説明することをモットーにしています。
日系証券会社(現三菱UFJモルガン・スタンレー証券)で約8年間金融の基礎を学び、外資系投資銀行(TDグループ、NAB、クレディ・スイス、JPモルガン証券)では約15年間に渡り高度な金融技術を学び、独立して約9年、金融一筋に32年が経ちました。
「お金・経済・金融マーケットに関わること」について、特に個人顧客向けには住宅・保険・教育・老後の資金(運用)を目的としたご相談を得意としています。
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掛け捨て型と貯蓄型の魅力を比較してみよう!
掛け捨て型の魅力は保険料の安さにあります。年齢、性別、保険期間(保障を受けられる期間)により、保険料は変わります。若いうちに契約すれば、契約後早期にご不幸が起こった際に、その保障効果は高くなります。欠点はその名が示す通り、「掛け捨て」。つまり、支払った保険料は戻りません。
貯蓄型の魅力は、一定期間を経過すれば、それまで支払った保険料の総額(元本)を上回るお金が返ってくるところです。欠点は、保険料が掛け捨て型よりも大幅に高くなることです。
なぜ保険が必要なのかを考えて、掛け捨て型か貯蓄型かを選ぶ!
掛け捨て型:死亡・高度障害状態・就労不能状態(一定の条件にあてはまると給与相当額を受け取れる)などの保障を備えるにも、公的保険で不足だと思う額を比較的安い保険料で満たせられます。
ただし、いつ亡くなるか、どんな理由で障害を持ってしまうかは誰にも想定できませんので、保険(保障を受けられる)期間を慎重に決める必要があります。保険期間を長くすれば、保険料は高くなります。
貯蓄型:あるだけ使ってしまうような、お金を貯めるのが苦手な方で、保険を利用して保障と貯蓄性の両方を兼ね備える必要があると思われる方は、貯蓄型も一つの選択肢になります。一定期間経過後に元本(支払保険料総額)を超えてからは、解約するまで解約返戻金が毎年元本の0.6%ずつ増え続ける商品もあります。ただし、一定期間以内に解約した場合の返戻率は相当低く、契約直後はほぼ半分しか戻りません。
昨今の超低金利環境では、その解約返戻率はさほど高くないので、今後の金利の見通しができない人は避けるべきです。
言い換えると、この先も金利は上がらず、現在の貯蓄型保険の「予定利率や積立利率」=解約返戻率の基になる利率が魅力的だと思い、保障も備えられるので得だと思える人には良いでしょう。
どんな人が掛け捨てだけにするべきか?!
生活に余裕はないが保険が必要だと感じている人は、掛け捨て型だけにとどめましょう。
就職して間もなく家族を持ち、給与もさほど余裕のない方は掛け捨て保険で「もしも」に備えられます。給与が不安定な方、一般的水準よりも低い方には掛け捨て型をお勧めします。
現在のような超低金利水準では保険と貯金は別物と考えて、必要な保障のみ、掛け捨て型だけで良いと思います。
Text:福本 眞也(ふくもと しんや)
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP® 認定者、証券外務員
FPコンシェル代表取締役