貯蓄型の保険は「損」なのでしょうか? 今、契約している生命保険と比べてどうなの?
配信日: 2023.09.20
というのも、貯蓄型の保険は一般的に、通常の生命保険よりも高い保険料がかかることが多いからです。では、実際に貯蓄型の保険は「損」なのでしょうか。
今回は、貯蓄型の保険のメリットやデメリット、貯蓄型保険の賢い選び方などについて解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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貯蓄型保険のメリット
貯蓄型の保険には生命保険の要素が含まれており、被保険者が亡くなった場合に家族に死亡保険金が支払われるため、家族の経済的な安全性を提供してくれます。また、一部の保険料が貯蓄や投資に回され、将来の資産形成に役立つこともあります。
これは、将来の教育資金や、リタイアした際の資金を準備する手段として利用可能です。貯蓄型保険の比較対象として挙げられる掛け捨て型保険とは異なり、保険を解約した際に保険料の一部が「解約返戻金」として戻ってきます。保険の側面だけではなく、投資や資産形成の意味合いが含まれるのが貯蓄型保険の特徴です。
貯蓄型保険のデメリット
貯蓄型の保険は、一般的に掛け捨て型の保険より高い保険料がかかってしまいます。掛け捨て型保険の場合、「解約返戻金」や「満期保険金」がない代わりに、保険料そのものが安く設定されていることが多いのです。
これに対して、投資の意味合いも含まれる貯蓄型保険は、保険料が高いために負担が重く、人によっては「損」をしていると感じることもあります。また、契約した貯蓄型保険を早期解約した場合は、元金割れを引き起こし、実際に損をすることも珍しくありません。
また、貯蓄型の保険は、ほかの生命保険よりも複雑な契約内容となっていることも多く、内容を理解することが難しい点もデメリットのひとつです。金利の状況などにも左右されるため、保険や投資に関するより高度な知識が求められるといえます。
貯蓄型保険で損をしないための対策
貯蓄型保険で損をしないためには、まず慎重に計画を立て適切に運用することが大切です。まずは、選ぶ前に、具体的な目的を明確にしましょう。将来の資産形成、リタイア後の資金、教育資金など、目的に基づいて、適切なプランを選択することが大切です。
既に貯蓄型保険を契約している場合は、解約することだけが手段ではありません。貯蓄型保険は途中で契約内容を見直すことができ、例えば、経済的な理由で保険料の振込みが困難になったときなどは、保険料を減額したり、払い済み保険への契約変更などを選択することが可能です。
払い済み保険とは、保険契約者が一定期間にわたって保険料を支払い、その後、保険料の支払いを中止しても、保険の対象期間が継続する状態を指します。
払い済み保険への切り替えによるメリットは、保険料の負担が軽減、またはなくなることです。その分、払い済み後は保障内容が小さくなってしまいますが、保険を見直すきっかけとして、払い済み保険を利用することも1つの方法です。
また、貯蓄型保険には「契約者貸付」という制度もあります。この制度は、保険契約者が一定の範囲内で「解約返戻金」から貸し付けを受けることができる制度です。
このように、貯蓄型保険には保険料の支払いが困難になったときなどの救済制度が豊富に用意されているので、そうした制度を利用することによって契約で生じるデメリットを回避することができます。
貯蓄型保険で損をしないために! 契約内容の確認や見直しをしてみよう
貯蓄型の保険が「損」なのかどうかは、個々の状況に依存するといえます。まずはどのような保険サービスが自分の生活スタイルに合っているのか見極めて、適切な保険商品を選ぶことが重要です。
特に貯蓄型保険は投資の側面も含まれる保険であるため、できれば事前に契約する保険の内容や、支払い困難時の救済措置など、しっかり確認しておきたいところです。契約後も内容は変更可能なので、自身の保険を見直してみるとよいでしょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
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