海外旅行が決まったら検討しよう! 海外旅行保険の選び方はどうすればいい?
配信日: 2023.10.10
執筆者:仁木康尋(にき やすひろ)
日本FP協会CFP(R)認定者、国家資格キャリアコンサルタント
人事部門で給与・社会保険、採用、労務、制度設計を担当、現在は人材会社のコンサルトとして様々な方のキャリア支援を行う。キャリア構築とファイナンシャル・プランの関係性を大切にしている。
どのような補償があるのか
海外旅行中は、さまざまなアクシデントに遭遇することがあります。スーツケース等の荷物の破損や紛失、食べ物や生活環境の違いによる体調不良、事故によるけがなど……。これらのリスクに備えるために、どのような補償があるのかについて確認をしておきましょう。
(1) けがや病気をしたときの備え
【治療費用】
海外旅行中に事故に遭ってしまい、病気・けがを負ったことにより医師による治療を受けたときに保険金が支払われる。
【救援費用】
海外旅行中の偶然な事故によるけがや病気が原因で、死亡する、もしくは3日以上連続した入院をすることになった際などに、現地に行くための家族の費用が補償される。
【傷害死亡】
海外旅行中の偶然な事故によるけがが原因で、事故が発生した日からカウントして、決められた期間内に死亡してしまった際に保険金が支払われる。
【傷害後遺障害】
海外旅行中の偶然な事故によるけがが原因で、事故が発生した日からカウントして、決められた期間内に後遺障害が生じてしまった際に保険金が支払われる。
【疾病死亡】
海外旅行中の病気が原因で、事故が発生した日からカウントして、決められた期間内に死亡してしまった際に保険金が支払われる。
(2) 賠償責任を負ったときの備え
【賠償責任】
海外旅行中に他人にけがをさせてしまったり、物に損害を与え法律上の損害賠償責任を負ったりした場合に保険金が支払われる。
(3) ご自身の持ち物に損害が生じたときの備え
【携行品損害】
海外旅行中の破損や盗難、火災などの偶然遭ってしまった事故が原因で、携行品に損害が生じた場合に保険金が支払われる。
(4) その他の備え
【航空機寄託手荷物】
航空会社に預けた手荷物の到着時間が決められた時間を超えて遅れてしまった際に、やむを得ず必要になった身の回り品の購入費を補償。
【航空機遅延費用】
乗る予定の飛行機が離陸時や着陸時、乗り継ぎ時に遅延してしまい、宿泊や食事をしたり、タクシーで移動することになったりした際に発生した費用を補償。
【緊急歯科治療】
海外旅行中、突然歯の激痛に襲われ、その痛みを一時的に取り除いたり緩和したりするために、応急処置を受けることになった際に保険金が支払われる。
【弁護士費用】
海外旅行中の偶然な事故により、被害を受け、弁護士に法律相談を行った場合や、弁護士に損害賠償請求を委託することになったときの弁護士報酬が補償される。
補償以外のサポート体制について
旅行先で事故が起きてしまった場合、 加入している保険会社のサポートデスクが心強い味方になります。そのため、サポート体制の充実度も確認しておきたいところです。
(1)日本語で、24時間、年中無休で対応しているか
事故発生時は、緊急手術や警察への対応など一刻を争う場合があります。海外のどこからでも、日本語による24時間無休の対応で、すぐに連絡がとれるサポート体制が整っていることが重要です。電話通訳サービスなどもあると安心です。
(2) 現地での対応もあるか
電話でのサポート以外に、現地の係員と会って話せる環境があると安心感がアップします。
(3)キャッシュレスでのメディカル・サービスへの対応
提携した病院で保険証券を提示すると、病院の窓口で受診料を支払わずに済むサービスがあります。現地で支払う治療費は高額になることも考えられますので、安心して治療ができます。
クレジットカード付帯の保険で十分か
海外旅行保険は、クレジットカードに付帯している場合もあります。付帯の保険で、必要とする補償が足りるのであれば十分です。ただし、保険の適用条件についてもしっかりと確認をしておく必要があります。
カードを所有しているだけで保険が有効となる 「自動付帯」なのか、それとも旅行代金をクレジットカードで支払うことを条件にしているのか、年間一定額以上のクレジットカードの使用を条件に保険が有効となる「利用付帯」なのかを必ず確認をしておきましょう。
また、保険会社によってオーダーメードプランも用意していますので、クレジットカードの補償内容に足りない補償だけを、別途保険に加入して追加もできます。
まとめ
海外旅行保険は、海外旅行に行く際には必須と考えられます。必要とする補償だけでなくサービス体制も確認をしながら、出発前までに加入をしておきましょう。
執筆者:仁木康尋
日本FP協会CFP(R)認定者、国家資格キャリアコンサルタント