更新日: 2023.12.01 損害保険

戸建てのマイホームを建てる予定ですが、火災保険の選び方について教えてください。

執筆者 : 大竹麻佐子

戸建てのマイホームを建てる予定ですが、火災保険の選び方について教えてください。
夢のマイホームを手に入れると同時に、「もしも」に備える火災保険の加入は必須と言えるでしょう。とは言え、何をどう選べばよいのか迷うものです。
 
住宅購入の際に不動産業者や金融機関で提案されるケースも見られますが、適切な補償なのか不安という声も聞かれます。ここでは、戸建て住宅の火災保険の選び方について基本的なことをお伝えします。
大竹麻佐子

執筆者:大竹麻佐子(おおたけまさこ)

CFP🄬認定者・相続診断士

 
ゆめプランニング笑顔相続・FP事務所 代表
証券会社、銀行、保険会社など金融機関での業務を経て現在に至る。家計管理に役立つのでは、との思いからAFP取得(2000年)、日本FP協会東京支部主催地域イベントへの参加をきっかけにFP活動開始(2011年)、日本FP協会 「くらしとお金のFP相談室」相談員(2016年)。
 
「目の前にいるその人が、より豊かに、よりよくなるために、今できること」を考え、サポートし続ける。
 
従業員向け「50代からのライフデザイン」セミナーや個人相談、生活するの観点から学ぶ「お金の基礎知識」講座など開催。
 
2人の男子(高3と小6)の母。品川区在住
ゆめプランニング笑顔相続・FP事務所 代表 https://fp-yumeplan.com/

火災リスクだけではない「火災保険」の補償

一般的に「火災保険」と呼ばれるのは、住宅を取り巻くさまざまなリスクに対して総合的に補償する「住宅総合保険」という保険商品です。大切なマイホームが燃えてしまった場合の補償だけでなく、水災や風災、雹(ひょう)災、盗難被害なども補償することができます。
 
基本的には、各損害保険会社で補償内容に大きな差はないものの、免責金額や特約、付帯サービスの充実度などに違いがあります。また、同じ補償でも、保険会社によって補償の名称が異なる場合があります。そのため加入にあたって迷われる方が多いようです。
 

増加する自然災害のリスク

ここ数年、台風やゲリラ豪雨など自然災害による被害がニュースなどで伝えられる機会が増えています。
 
特に、戸建て住宅では、近隣の川が氾濫した場合の床上浸水や、突風による屋根や壁の損壊が気になります。火災が発生するリスクよりも風水害の方が可能性は高いかもしれません。こうした被害への備えもふくめて安心を確保しておきたいものです。
 

火災保険の対象は、「建物」と「家財」

火災保険では、「建物」と「家財」を別々に保険の対象として契約します。「建物」には、住宅の基礎を含む畳や配管、浴槽など建物に定着している物が該当し、「家財」は後から建物内に設置したテレビやテーブル、衣類などが挙げられます。
 
「建物のみ」「家財のみ」でも加入できますが、いずれにも加入することが適切でしょう。
 

迷ったら、保険料負担とのバランスで補償プランを選択

名称は若干異なりますが、多くの保険会社では、以下のような場面を想定して「基本補償」を設定しています。


(1)火災、落雷、破裂・爆発、
(2)風災、雹(ひょう)災、雪災、
(3)水ぬれ(給排水設備の事故等)、
(4)盗難、
(5)水災、
(6)破損、汚損等(不測かつ突発的な事故で対象物が損壊した場合)

基本補償のうち、すべてを対象とする「充実プラン」や一部対象外の「エコノミープラン」などパッケージ化されていることが多いため、必要に応じてプランを選択しましょう。
 
そのうえで、負担する保険料とのバランスをふまえて、特約や保険期間について検討すれば、比較的、納得のいく補償を確保することができます。
 
マンションなどでは、水災を対象外とするケースも多く見受けられますが、戸建て住宅であれば、保険料が上がっても、付帯しておくと安心です。
 

火災保険とともに備えておきたい「地震保険」

大規模地震が発生する確率は、今後さらに高まると予測されるため、備えておきたいのが「地震保険」です。地震による損害は、火災保険では補償されません。地震による火災、津波を含む水害、破損については、地震保険で備える必要があります。
 
地震保険は、単体で契約することはできず、火災保険に付帯することで加入できる補償です。地震保険の目的は、地震等による被災者の生活の再建であるため、保険金額は、火災保険で設定した保険金額の50%の範囲内で、上限5000万円までと国で決められています。
 
地震が発生した場合の被害を考えると、備えておきたいものの、保険料負担も大きく、躊躇(ちゅうちょ)する方が多いのが現状です。もし、保険料負担を考えるのであれば、家財のみに地震保険を付帯することも可能です。地震の揺れにより食器やガラスが損壊した場合など保険金でカバーされます。
 
最近では、少額短期保険会社より地震による被災費用を補償する保険も販売されています。国(損害保険会社で加入)の地震保険と併用することもできますが、負担する保険料、補償される保険金の基準は異なりますので注意が必要です。
 

「個人賠償責任保険」など特約についても検討を

火災保険には、弁護士費用補償や個人賠償責任補償を特約として付加できます。とくに「個人賠償責任」は、同居する家族が対象となり、他人や他人の財物に損害を与えてしまった場合に補償されます。
 
基本的に、損害保険は、実際の被害額に対して保険金が支払われる「実損払い」であるため重複して備えても保険料のムダとなります。すでに自動車保険や別途傷害保険に付帯している場合には不要です。
 

1年間? 5年間? 保険期間の選択

2022年10月より、火災保険の保険期間は最長5年となりました。それまでは10年での契約も可能でしたが、想定外の自然災害により保険会社が長期にわたる収支予測ができないことが要因と言われています。
 
保険期間を5年間で一括払いをした場合、割引が適用されますが、5年ごとに保険料相当の資金を想定しておく必要があります。一方で、住宅購入にあたり多額の費用が発生することをふまえると、現時点での負担額を抑える1年ごとの更新も選択肢となり得るのではないでしょうか。
 

まとめ

火災保険の加入にあたっては、基本的には保険会社による差はあまりないため、WEBサイトの見やすさや企業イメージで絞り込んでもよいでしょう。どういった場合に支払われるのか、また、どういった場合には支払われないのか事例などが掲載されていますので、必要性を取捨選択していくことをおすすめします。
 
なお、最近では、WEB上で見積もりから申し込みまで完結できるケースも多く見受けられますが、できれば、専門家のアドバイスを聞きながら検討することをおすすめします。
 
執筆者:大竹麻佐子
CFP🄬認定者・相続診断士

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