更新日: 2024.06.19 その他保険

新1年生に「ピカチュウ」の交通安全ワッペンを配布! でもフリマサイトで「転売」が続出!? 売ってしまうと「保険」も受けられなくなるって本当?

新1年生に「ピカチュウ」の交通安全ワッペンを配布! でもフリマサイトで「転売」が続出!? 売ってしまうと「保険」も受けられなくなるって本当?
今年の小学校新1年生に配布された交通安全ワッペンに「ピカチュウ」の絵がついていてかわいいと話題です。
 
例年は男の子と女の子が並んで横断歩道を渡るデザインでしたが、今年はピカチュウも一緒に横断歩道を渡るデザインとなっており、今年小学校に入学した筆者の息子や息子のお友達も「ピカチュウがかわいい」と大喜びでランドセルや帽子にワッペンをつけて、毎日元気に登校しています。
 
そんなピカチュウデザインの交通安全ワッペンですが、実はフリマサイトでの転売が問題となっています。確かにポケモンのキャラクターは子どもだけでなく大人にもとても人気なので、今年の小学1年生しか手に入れられない交通安全ワッペンは「レアグッズ」ともいえるでしょう。
 
本記事では交通安全ワッペンと、フリマサイトでの転売について解説していきます。
渡辺あい

執筆者:渡辺あい(わたなべ あい)

ファイナンシャルプランナー2級

新1年生に配布される「交通安全ワッペン」

交通安全ワッペンの新小学1年生への贈呈は、みずほフィナンシャルグループ、損害保険ジャパン、明治安田生命、第一生命が共同でおこなっている事業です。子どもたちの交通事故防止を目的として1965年からスタートし、毎年新1年生を対象にワッペンが配布されます。
 
今年は取り組み開始60周年を記念して株式会社ポケモンの協力のもと、子どもたちの大人気キャラクターであるピカチュウがデザインされたワッペンが配布されました(写真1)。ワッペンを身につけることで、子どもたちに交通安全を呼びかけ、ドライバーに注意喚起をするという目的があります。
 
写真1

写真1

筆者提供
 

ワッペンには保険が付帯されている

この黄色いワッペンはただの飾りではなく、交通事故傷害保険が付帯されています。被保険者は黄色いワッペンの交付を受けた小学校の新1年生で、保険期間は黄色いワッペンの交付を受けた日からその年度末までとなっています。
 
この保険は登下校中に発生した交通事故により被保険者が死亡あるいは後遺障害が残った場合が対象で、被保険者1人につき50万円の保険金が支払われます。事業は先ほど解説した4社の合同となっていますが、引受保険会社は損害保険ジャパン株式会社です。
 

転売は禁止されている

2024年5月14日時点、大手フリマサイトで確認したところ、このピカチュウデザインの黄色いワッペンが複数出品され、1つ4000円前後で取り引きされているものもありました。しかし黄色いワッペンの配布袋には「本品の無断販売及び転売については固くお断りいたします」との文言がはっきりと記載されています。
 
またこのワッペンに保険が付帯されていることを解説しましたが、被保険者は「ワッペンの交付を受けた小学校の新1年生」ですので、第三者がワッペンを購入しても保険は適用されません。
 

黄色いワッペンは新1年生の安全を守るもの

交通安全ワッペンを手に入れることができるのは新1年生がいる家族あるいは学校関係者ですので、フリマサイトに出品しているのは、おそらくその人たちの可能性が高いのでしょう。
 
解説した通り、黄色いワッペン交付の目的は児童への安全の周知・注意喚起で、保険も付帯しています。そんな子どもの安全を願って作られたワッペンが、心無い大人によりフリマサイトで高額で取り引きされているのは、同じ新1年生の子どもをもつ親としてやるせない気持ちが募ります。
 
黄色いワッペンは新1年生のためのものであり、転売は禁止となっているので、フリマサイトにて出品・購入することは絶対にやめてください。そして黄色いワッペンをつけている小学生を見かけたら、安全運転には十分注意するよう心がけ、子どもたちの安全な登下校をあたたかな目で見守るようにしましょう。
 

出典

損害保険ジャパン株式会社・株式会社みずほフィナンシャルグループ・明治安田生命保険相互会社・第一生命保険株式会社 今年も全国104万人の新小学一年生へ「黄色いワッペン」を贈呈
 
執筆者:渡辺あい
ファイナンシャルプランナー2級

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