更新日: 2024.09.08 保険

2024年10月以降に火災保険料値上げに!何が変わって、見直しが必要な人はどんな人?

2024年10月以降に火災保険料値上げに!何が変わって、見直しが必要な人はどんな人?
2024年10月から、火災保険料が大幅に値上げされる予定です。この改定は多くの家庭に影響を与える可能性があり、保険料が高くなる前に早めの見直しをした方が良いと思う方もいるでしょう。本記事では、値上げの背景や具体的な影響、そしてどのような対策が可能かを詳しく解説いたしますので、保険の見直しをすべきか確認していきましょう。
FINANCIAL FIELD編集部

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2024年10月の火災保険料値上げとは?何が変わるのか

2024年10月に火災保険料が値上げされる背景には、近年の自然災害の増加や損害保険業界全体の損失増加があります。今回の改定では、全国平均で参考純率が約13.0%引き上げられる予定で、過去10年間で5回目の引き上げとなり、過去最大の引き上げ幅となっています。
以下の表は、これまでの参考純率の改定時期と引き上げ率を示したものです。

参考純率の改定時期 参考純率の引き上げ率
2014年6月 3.5%
2018年5月 5.5%
2019年10月 4.9%
2021年5月 10.9%
2023年6月 13.0%

保険料がどれだけ上がるかは地域や建物による?

火災保険料は、建物の構造や築年数、保険金額、そして補償範囲によって大きく異なります。以下の表は、火災保険料に影響を与える要素の一例を示しています。

安くなる要素 高くなる要素
建物の構造 マンション(M構造) 木造住宅(H構造)
建物の築年数 浅い 経過している
補償額(保険金額) 低い 高い
補償範囲 狭い 広い

また、保険料率の改定により保険料が上がった場合、なるべく負担を軽減するための方法は以下が考えられます。

。長期契約にする
 
・一括支払いを選択する
 
・特約の重複を確認する

・長期契約にする
一般的に、保険期間を長期で契約することで、割引率が高くなり保険料を抑えることができます。また、保険料を分割ではなく一括で支払うことで、総額が安くなる場合があります。
さらに自動車保険や他の保険契約に付加されている特約と重複していないかを確認しましょう。重複がある場合は、不要な特約を外すことで保険料を抑えられます。
現在、新たに契約可能な火災保険の保険期間は最長5年です。長期契約を結び、保険料を一括払いにすることで、保険料をさらに抑えることができます。契約更新の際には、補償内容とともに、保険期間や支払い方法も見直すことが重要です。

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すでに発表された保険会社の改定スケジュール

2024年10月1日から、多くの主要な保険会社が保険料の改定を実施する予定です。すでに改定時期を発表している保険会社として、以下が挙げられます。

・あいおいニッセイ同和損害保険株式会社
 
・損害保険ジャパン株式会社
 
・東京海上日動火災保険株式会社
 
・三井住友海上火災保険株式会社

これらの保険会社は、2024年10月1日をもって保険料を改定することを発表しています。今後、保険料が上昇することが見込まれます。

見直しが必要な人はどんな人?

すべての契約者が見直しを必要とするわけではありませんが、以下の条件に当てはまる方は、特に早めの見直しを検討しましょう。

1年以内に火災保険の満期を迎える方

火災保険の満期が1年以内に迫っている場合、改定が適用される前に見直しを行うことで、値上げの影響を遅らせることが可能です。もし契約時に一括払いをしていても、途中解約が可能で、残期間分が解約返戻金として戻ってきますので、過剰に支払う心配はありません。また、2015年頃に10年契約をした方は、満期を迎えるこのタイミングでの見直しが特に重要です。

川や山の近くにお住まいの方

川や山の近くに住んでいる方は、河川の氾濫や土砂崩れなどの水害リスクが高いため、水災補償を付けることが推奨されます。現時点で水災補償が付いていない場合、改定前に見直しを行うことで、保険料の上昇を抑えることができるでしょう。

水災補償を既に付けている方

現在、水災補償を付けている方も見直しが必要です。特に水災リスクが高い地域に住んでいる場合、改定後の保険料が20%~30%上昇する可能性があるため、早めの対応が求められます。
上記の条件に一つでも当てはまる場合は、保険会社に見積もりを依頼し、改定前に火災保険の見直しを行うことをお勧めします。これにより、よりお得な条件で火災保険を契約できる可能性があります。

火災保険料値上げへの対策は?今からできることはある?

火災保険料の値上げを最小限に抑えるためには、以下の対策を検討しましょう。

水災補償を既に付けている方

火災保険の契約期間は1~5年の1年単位で設定できます。契約期間が長いほど割引率が高くなり、保険料が安くなります。例えば、1年契約を毎年更新するよりも、5年契約を選ぶ方が総額でお得になる場合があります。

不要な補償を外す

火災保険は、火災だけでなく落雷や風災、盗難、水濡れなど多岐にわたるリスクを補償します。全てのリスクに対応する補償を付けると保険料が高くなるため、自分にとって必要な補償だけを選ぶことが重要です。例えば、マンションの高層階に住んでいて水災リスクが低い場合、水災補償を外すことで保険料を抑えられるかもしれません。

免責金額を設定する

免責金額とは自己負担額のことです。例えば、免責金額を5万円に設定し、20万円の損害が発生した場合、5万円は自己負担となり、残りの15万円が保険金として支払われます。免責金額を高く設定することで保険料を抑えることができますが、万が一の自己負担が増える点には注意が必要です。

まとめ

2024年10月の火災保険料の改定は、多くの家庭に大きな影響を与える可能性があります。保険料の値上げに備えて、今のうちに契約内容を見直し、最適な対策を講じることが重要です。特に、1年以内に保険の満期を迎える方や水災リスクが高い地域にお住まいの方は、早めの対応が求められます。長期契約や不要な補償の見直し、一括払いの利用などを検討し、将来的な負担を軽減しましょう。

出典

損害保険料率算出機構 火災保険参考純率

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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