更新日: 2024.11.07 自動車保険
自動車保険に入っているので、事故でケガをしても5000万円の保障が付いています。車検の時の「自賠責保険」は加入の必要がない気がするのですが、どういう時に支払われるのでしょうか?
本記事では、自賠責保険とはどのようなとき時に支払われるかについて解説します。自賠責保険とはなにかを知りたい人は参考にしてください。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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自賠責保険と任意保険の違い
自動車保険には自賠責保険と任意保険の2種類あります。「自賠責保険では補償されないことも任意保険では補償されるから、自賠責保険は必要ないのでは?」と感じる人もいますが、自賠責保険は必ず加入しなくてはならない強制保険です。
本項では、自賠責保険と任意保険の役割について解説します。それぞれの特徴を正しく認識しましょう。
自賠責保険
自賠責保険への加入は義務であり、自動車を購入したのであれば必ず加入しなくてはなりません。加入しない場合は、たとえ事故を起こしていなくても罰せられます。罰則内容は、1年以下の懲役もしくは50万円以下の罰金と免許停止処分です。自賠責保険に加入していない状態では車検も通りません。
自賠責保険によって保険金が支払われるのは、対人賠償のみです。「他人を死亡させた」「他人をけがさせた」といった際にのみ支払われます。保険金額の上限について以下で見ていきましょう。
・死亡……3000万円
・けが……120万円
・後遺障害……障害の等級に応じて75~4000万円
対人賠償のみであるため、自身のけがや対物賠償などはありません。単独の人身事故も補償されない点に注意しましょう。
任意保険
自動車の任意保険は、自ら自動車保険を選び、加入します。加入していないことによる罰則はありません。
任意保険の補償範囲は、対人・対物・自分への補償すべてです。その他、ロードサービスや弁護士費用などを補償してくれる任意保険もあるため、自分にとって必要な補償を受けられる任意保険に加入するとよいでしょう。
なお、任意保険の保険金は、自賠責超過分のみであるという点に注意が必要です。交通事故によって相手を死亡させてしまったとします。その場合、自賠責保険から3000万円が支払われ、不足分のみが任意保険から支払われます。
つまり、自賠責保険が期限切れなどで無保険の場合、3000万円分は自分で支払わなくてはなりません。保険で支払えない金額の場合は財産の差し押さえ等によって回収されます。
自賠責保険の加入方法
自賠責保険に加入する方法は簡単で、多くのケースで自動車購入時に手続きするなどしているでしょう。しかし、期限が切れてしまいそうな場合はすみやかに自賠責保険に加入してください。
本項では、自賠責保険に加入する場所と、保険料について解説します。自賠責保険に加入したい・すでに加入しているけど保険料はどうなっているのか知りたい人は参考にしてください。
加入できる場所
自賠責保険に加入できる場所は、各種損害保険会社や共済組合の支店、自動車の販売店や修理工場です。250cc以下のバイクであればインターネットや一部コンビニでも加入できます。自賠責保険更新の場合、車検と合わせて手続きされるケースも多いです。
保険料
自賠責保険は被害者の救済を目的とした保険であり、社会保障的な役割を持ちます。そのため、保険会社の利益は発生しません。どの加入方法であっても保険料は一律ですが、保険料の支払い方法によって料金は変わります。保険料の違いについて図表1で見ていきましょう。
【図表1】
36ヶ月 | 24ヶ月 | |
---|---|---|
自家用乗用車 | 2万3690円 | 1万7650円 |
軽自動車(検査対象者) | 2万3520円 | 1万7540円 |
※政府広報「自賠責保険・共済の加入は、クルマやバイクを持つ人すべての義務です!」をもとに筆者作成
上記の料金は、沖縄および沖縄以外の離島の場合です。普通乗用車の場合、24ヶ月であれば月735円、36ヶ月は月658円の保険料となります。
自賠責保険の有効期限をチェックしておこう
自賠責保険は、万が一交通事故を起こした場合の被害者の救済に支払われます。自賠責保険への加入は義務であり、無保険の場合は罰則と免許停止という処分が下されます。無保険期間がないよう、自賠責保険の有効期限をチェックしておきましょう。
出典
一般社団法人 日本損害保険協会 自賠責保険
国土交通省 もしも、自賠責保険・共済に加入していないと
内閣府大臣官房政府広報室 政府広報オンライン 自賠責保険・共済の加入は、クルマやバイクを持つ人すべての義務です!
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー